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Web会議システムのセキュリティ対策とは?導入の注意点

Web会議システム

Web会議システムを導入する際は、セキュリティ対策を行う必要があります。
しかし、どんな対策がすれば良いのか、情報漏洩などのリスクを防ぐにはどうしたら良いのか、わからない方も多いのではないでしょうか。今回はWeb会議のセキュリティ対策について詳しくご紹介します。

Web会議でセキュリティ対策が必要な理由

Web会議を行うには、まずWeb会議のシステムを導入する必要があります。
そのWeb会議システムのユーザーIDやURLなどが流出してしまうと、会議を覗き見される、なりすましが発生するなどの危険性があります。そのため、Web会議システムにはさまざまなセキュリティ対策が用意されています。

会議の内容だけでなく、社員情報や顧客情報が盗み取られてしまうこともあります。また、利用者の操作ミスによって、情報が外部に漏れてしまうケースも少なくありません。

情報漏洩によって、社会からの信用を失うことになり、最悪の場合は経営が立ち行かなくなってしまう可能性もあります。
そんな事態を防ぐためにも、Web会議を行う際には、セキュリティ対策に力を入れたシステムを選ばなければいけません。
さらに、システムを利用する際には、誤操作を防ぐためのルールを作り、社員一人ひとりが徹底することが重要です。

Web会議システムのセキュリティ対策とは

Web会議システムのセキュリティ対策

Web会議システムにはさまざまなセキュリティ対策が備わっています。ここでは、暗号化機能、接続IDの設定、IPアドレス指定、端末認証機能という代表的な4つの対策についてご紹介します。

暗号化機能

暗号化機能とは、インターネット上で音声や画像、文章、動画などをやり取りする際に、それらを暗号化して、外部への情報漏洩や情報の改ざんを防ぐ機能です。

暗号化の主な手段には、SSLとAESの2つの種類があります。
SSLは、Secure Sockets Layerの略で、認証や暗号化が必須の通信プロトコルを指します。Webサイト上で扱われる住所、氏名などの個人情報や、クレジットカード番号、パスワードなどの重要な情報を守るために利用されています。

一方AESは、Advanced Encryption Standardの略です。アメリカ政府が政府内の標準として定めた暗号化規格です。無線LANの通信内容の暗号化などに利用されており、比較的セキュリティ強度が高いといわれています。

接続IDの設定

Web会議では、会議ごとに接続ID(セキュリティコード)の設定が可能です。接続IDは、参加者を制限するためのパスワードの役割を果たします。
この接続IDを知らなければ会議に参加することができないため、関係のない第三者が社員になりすますことや、情報を盗むことを防ぐことができます。

IPアドレス指定

PCやスマートフォン、タブレットなどの端末には、それぞれIPアドレスが割り当てられています。Web会議システムでは、会議の参加者をIPアドレスで指定することができるため、指定された端末以外からは会議に参加することができなくなります。

端末認証機能

端末認証によく利用されるのがMACアドレスです。MACアドレスとは、PCやスマートフォンなどのデバイスそのものが持っているIDのことです。

IPアドレスがインターネットの接続場所によって変わることがあるのに対して、MACアドレスはデバイスが同じであれば、変えようとしない限り変わりません。
そのため、在宅勤務や外出中の社員とWeb会議を行う際などは、接続場所が制限されないMACアドレスによる端末認証機能を利用すると良いでしょう。

Web会議システム利用者が行うべきセキュリティ対策

前の項目では、Web会議システムに搭載されているセキュリティ対策についてご紹介しました。次に、Web会議システムを利用する側が気をつけなければいけないことについてご紹介します。

接続ID(セキュリティコード)は慎重に扱う

接続IDを設定すれば、第三者が会議に参加するのを防ぐことができます。
しかし反面、接続IDの情報が漏れると、悪意のある第三者に会議を覗き見される、情報を盗まれるなどの可能性があるということです。
そのため、会議の参加者同士の接続IDのやり取りには充分注意しましょう。

重要な資料はサーバー上に保存しない

Web会議で使用する資料をサーバー上に保存しておくのは危険です。会議の参加者以外の人物にダウンロードされ、資料の内容が漏洩する可能性があります。
会議で使用した資料は、会議終了後に削除するようにしましょう。もし保存しておきたい場合は、アクセス制限やパスワードの設定をしておくと安心です。

参加場所を限定する

Web会議は、PCやスマートフォンなどの情報端末とインターネット環境さえあれば、どこでも利用することができます。
これはWeb会議のメリットですが、街中にあるフリーWi-Fiを利用したり、周囲に誰かがいる状態で会議に参加したりするのは、セキュリティの面を考えると危険です。

フリーWi-Fiは使わない、外出先でWeb会議に参加する場合は貸会議室を利用するなど、社内でルールを決めておきましょう。

こまめにシステムのアップデートを行う

Web会議システムのアップデートは、セキュリティの強化や改善を目的として行われることもよくあります。
そのため、アップデートはこまめに行って、常に最新の状態にしておくことが大切です。そうすることで、よりセキュリティ対策が整った状態で会議を行うことができます。

Web会議システムのセキュリティを比較

Web会議システムのセキュリティを比較

Web会議システムにはクラウド型とオンプレミス型という、2つの種類があります。セキュリティを重視する場合にどちらを選べば良いのか、それぞれの特徴を見ていきましょう。

クラウド型

クラウド型は、Web会議システムのベンダーが管理しているサーバーを利用します。
自社でサーバーを保有する必要がないため、導入コストがかからないのが大きなメリットです。また、導入や管理のための手間が不要。手軽にWeb会議を導入し、利用することができます。

一方、クラウド型のデメリットとして挙げられるのが、セキュリティの問題。管理や運用をすべてベンダーに任せることになるだけでなく、接続がインターネット経由となるところも不安要素の1つです。
そのため、もしクラウド型のWeb会議システムを選ぶのであれば、どのようなセキュリティ対策が用意されているのか、しっかり確認するようにしましょう。

オンプレミス型

オンプレミス型は、自社のネットワーク内に用意した専用サーバーを利用します。
クラウド型に比べると導入コストがかかるほか、システムを構築する手間もかかります。また、管理やメンテナンスは自社で行う必要がある点がデメリットとして挙げられます。

一方で、オンプレミス型のメリットと言えるのが、強固なセキュリティです。
インターネットを経由せずにWeb会議が行えることに加えて、社内で導入しているセキュリティ対策を適用させることも可能です。セキュリティリスクを最小限に抑えることができます。

そのため、Web会議システムの導入にあたってセキュリティ対策をしっかり行いたい場合は、クラウド型よりもオンプレミス型を選ぶことをおすすめします。

また、どちらか1つを選ぶのではなく、利用シーンによってクラウド型とオンプレミス型を使い分ける手段もあります。Web会議を導入する際は、自社の要求定義を厳密に行い、状況に合わせた選択肢を検討すると良いでしょう。

Web会議システムの詳細については、こちらの記事を参考にしてください。

関連記事 Web会議とは?メリットや方法・種類についてご紹介

Web会議参加者がプライバシーを守るためにできること

Web会議参加者がプライバシーを守るためにできること

最近はテレワークなど自宅でWeb会議を利用する方が増えています。
場所に縛られることなく会議に参加できるメリットがある一方で、セキュリティに関するリスクがあることも事実です。

セキュリティ対策がしっかりしているWeb会議システムを選ぶことや、社内のセキュリティに関するルールを守ることも大切ですが、会議に参加する一人ひとりが自分のプライバシーを守るために配慮する必要があります。

例えば、自宅から会議に参加する際には、できるだけ壁側を背景にして余計なものが映り込まないようにする、家族で共有しているPCは使わないなど、自分自身でもプライバシーを守るためのルールを作成してみてください。

おわりに

今回は、Web会議のセキュリティ対策についてご紹介しました。Web会議には、交通費や移動時間の削減、意思決定スピードの短縮、ライフスタイルごとの勤務形態の対応など、さまざまなメリットがあります。
一方で、セキュリティ対策を怠ると思わぬ信頼損失、経済的損失に繋がる危険性もあります。
Webシステムを導入する際には、セキュリティ対策を考慮する必要があります。そして何より、利用する方全員が、セキュリティに対して意識を高く持つことが重要です。

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