ビジネスの現場で活用!実践的なノウハウ集

プレゼン資料作成のコツは?伝わりやすいスライド作成術

スライド作成術

プレゼンを行う場合はプレゼン原稿だけではなく、スライドなどの資料も用意することになります。しかし、資料作りに苦手意識をお持ちの方も多いのではないでしょうか。プレゼンの内容は同じでも、情報の見せ方で聞き手への伝わり方が違ってきます。そこで今回は、伝わりやすいスライド作成術についてご紹介します。

伝わりやすいスライドとは?

伝わりやすいスライド

プレゼンに使用する資料の中でも、情報を視覚的に伝える重要な役割を持つのがスライドです。デザインが工夫されているなどの「見た目の分かりやすさ(外見的要因)」と、情報が整理されているなどの「内容の理解しやすさ(中身的要因)」を備えているスライドは、伝わりやすいスライドと言えます。

外見的要因

外見的要因とは、簡単に言うとスライドの「見栄え」です。とはいっても、凝ったデザインやレイアウトを無理して取り入れる必要はありません。外見的要因を満たしたスライドは、人の視線の動きなどに則った構成・レイアウトとすることで、見せたいもの・伝えたいことを聞き手にすぐ理解してもらえる状態にあることを指します。

例えば、スライドのように大きな画面を見るとき、多くの人は「左上→右上→左下→右下」と目線を移動させながら見る(いわゆるZの法則)と言われており、その目線の動きに合わせて順に情報を配置することによって、見る人が理解しやすくなります。重要事項を大きな文字で表記したり、フォントの色で目立たせたりすることも効果的です。

中身的要因

いくら伝えたいことがたくさんあるからといって、大量の情報をスライドに詰め込んでしまうと、見る人に負担をかけてしまいます。伝えるべき情報を取捨選択し、重要度の高いものだけをスライドに載せるようにすることで、見る人にはっきりとしたメッセージを伝えることができます。

伝わりやすさを高めるためのポイント

伝わりやすさを高めるためのポイント

どんな見た目・内容にすることで、スライドを伝えやすくできるかを見てきました。より伝わりやすいスライドを作成するために、以下のポイントを押さえておきましょう。

スライド作成の目的を明確にする

なぜスライドが必要なのかを、はっきりさせておきましょう。プレゼンをする目的は、「聞き手にとって価値ある情報を伝え、理解や納得を与えること」。つまり、提示する情報に聞き手が価値を見出してくれることが重要です。

また、プレゼンのメインはあくまで発表者のスピーチであり、スライドは「スピーチ内容の可視化」や「口頭で理解しきれない要素を視覚的に補足」するためのものです。スライドには、表やグラフなどのデータや重要なキーワードを盛り込むと良いでしょう。

全体の構成を練る

何も考えずにスライドを作り始めてしまうと、あれもこれもとスライドを作り過ぎてしまいます。スライドを多く用意しても、時間内に見せることができるスライドの枚数は限られていることに注意しましょう。プレゼン原稿を作成するときと同様、全体の構成を考えた上でスライドを作成することをおすすめします。

スライド作成の準備

では、スライドの基本構成を押さえて「シンプルで分かりやすいスライド」を作る準備を、ここで実際にシミュレーションしてみましょう。

3つの基本概念

スライドは、以下にご紹介する3つの考え方から成り立っています。

・1スライドに1メッセージ

スライド1枚に込めるメッセージは1点にしましょう。1つのスライドにいくつものメッセージを込めようとすると、メッセージがぼやけてしまいます。1枚のスライドに2つのメッセージを盛り込んでいることに気付いた場合は、別のスライドを用意するようにしましょう。

・「KISS」の法則

スライド作成に限らず、サイトデザインなどにも用いられる「KISSの法則」と呼ばれるルールがあります。これは「Keep It Short and Simple(短く、簡潔に)」の頭文字を取ったものです。複雑なスライドは避け、シンプルに仕上げた方が良い印象を与えます。

・意味のあるレイアウトを心がける

1枚のスライドをレイアウトするときも、ただ文言やデータを不規則に並べるだけでは不十分です。「整列させ、重要なものは大きく中央に」など、配置の工夫で伝えるべき優先度が高いものをすぐに把握できるようにしましょう。

伝わりやすいスライド作成術

伝わりやすいスライド作成術

ここでは、スライド作成の際にこだわりたい「見た目」の部分を中心に、より分かりやすくする工夫をご紹介します。

おすすめのフォントは?

スライドで見やすいフォントの種類は、和文では「メイリオ」、欧文では「Segoe UI」が適していると言われています。いずれのフォントも視認性・可読性・判読性が高く、スライドに向いています。フォントのサイズは「18pt以上」にすると無難です。メイリオやSegoe UIは太字表記に対応しているため、見出しを太字で強調できるというメリットもあります。太字に未対応のフォントを使用すると、文字に枠線の装飾を施した状態となるため、本来の整った書体と比べてバランスの悪い印象を与えてしまうかもしれません。

改行の入れ方は?

見やすいスライドのために気をつけたいことには、「改行」の使い方もあります。例えば、単語の文字列を表記するとき、そこに改行が挟まれると読みづらくなります。単語の途中で改行されてしまわないよう、単語の手前で改行しておくなどの工夫を必ずしておきましょう。

見やすい配置は?

オブジェクトや文字列の配置にも気を配り、さらに読みやすいスライドとしましょう。以下の工夫をすることで、見やすい配置にすることができます。

・要素をグルーピングする

たくさんの要素をスライド内に盛り込むときには、必ず分類し、グルーピング(まとめ)をしておきましょう。特に、つながりを持った要素は1つにまとめておくようにします。これで、要素が多くても整理された情報として伝えやすくなります。

・余白を設ける

余白がないページは、視点が定まらず「見るべきところ」が把握しにくいものです。余白をきちんと設けることも、資料の見やすさにつながります。

見やすい配色は?

スライドの色使い・配色も、見やすさに大きく影響します。ここでは、スライドを見やすくする配色の工夫についてご紹介します。

・色数は極力少なく

どうしても使うべき色がなければ、配色の構成(色数)は、できるだけ少なめにしましょう。「基本の色(ベースカラー)」「目立たせたい箇所の色(メインカラー)」「より強調させたい部分の色(アクセントカラー)」の3色でも十分です。

・配色には統一感を!

たくさんの色を使いたい場合も、画面内をごちゃごちゃさせることは避けましょう。上記でご紹介した最小限の3色をベースにし、さらに色を増やすならそれらの濃淡を変えた色を取り入れるなど、できるだけ統一感を大切にすることをおすすめします。

もちろん、色だけに頼らないことも重要です。どこかを強調させるなら、文字サイズの調整や太字・下線なども活用できます。まずはシンプルさを損なわないことを優先し、色以外の要素もフル活用して「伝わる」スライドにしていきましょう。

おわりに

今回は、主にスライドを中心としたプレゼン資料制作のポイントをご紹介しました。資料には何かと多くの情報を盛り込みたくなりますが、あくまでプレゼンの主役は口頭での発表内容です。構成・配置(レイアウト)・色を工夫し、見やすく・内容を把握しやすい資料を用意した上で、聞き手の印象に残るプレゼンができるようにしましょう。

 

プレゼンにおすすめのプロジェクター

訪問先でのプレゼン

訪問先でのプレゼン

社内でのプレゼン
(~20名程度)

社内でのプレゼン(~20名程度)

大会議室(30名~)
セミナールーム

大会議室(30名~)セミナールーム

EB-1700シリーズインタラクティブモデルEB-2000シリーズ