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面接官のNG質問は?採用面接の質問例や守るべきマナーをご紹介

面接官のNG質問は?

新人を採用する際の面接にあたり、質疑応答を実施する面接官。人事の業務にかかわる方なら、面接官として応募者と対面する機会もあるかもしれません。そこで今回は、面接官として応募者と対面する際の適正な質問例や、逆にNGとなる質問などについてご紹介します。
初めて面接官を担当することになり、何を聞いて良いかお悩みの方は、ぜひご参考にしてください。

面接官が守るべきマナーとは?

面接官が守るべきマナーとは?

面接官として質問するときには、必ず守るべきマナーがあります。「一字一句記録するものではないし」「日常会話と同等の話をすれば良いのでは」と思っていては、思わぬマナー違反をしてしまうかもしれません。
面接をする際には、まず以下のことを意識しましょう。

・「会社の顔である」という意識が大切

とても基本的なことですが、会社の看板や会社のスローガンなどと同様に、面接官も「会社の顔」となる存在です。実際に、あるアンケートでは求職者の約7割が「面接官の印象で、入社を検討するに至った」と回答していますし、約8割が「面接の印象が良くなかったので、入社したくないと思った」とも回答しています。
面接官の印象は、応募者にとってはそのまま会社自体の印象につながることも多いものです。例えば、面接によって採用を見送る応募者に対しても、会社を好意的に思ってもらえる対応をするに越したことはありません。どのような応募者に対しても、会社が誠意を持って対応しているという姿勢が伝わる面接を実施することが理想でしょう。

採用面接の質問の範囲に関する法律

採用面接の質問の範囲に関する法律

「面接は普段の会話の延長」と安易に構えてしまうと、大きな落とし穴がある場合もあります。採用面接における質問の内容次第では、法令違反になるケースもあるため気をつける必要があるのです。

・職業安定法

面接に関する法令上の取り決めは、「職業安定法(第五条の四:求職者等の個人情報の取扱いを定めた法律)」によって定められています。その内容を以下に引用しますので、ご参照ください。

第五条の四 :

公共職業安定所等は、それぞれ、その業務に関し、求職者、募集に応じて労働者になろうとする者又は供給される労働者の個人情報を収集し、保管し、又は使用するに当たつては、その業務の目的の達成に必要な範囲内で求職者等の個人情報を収集し、並びに当該収集の目的の範囲内でこれを保管し、及び使用しなければならない。ただし、本人の同意がある場合その他正当な事由がある場合は、この限りでない。

引用元:職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=322AC0000000141#44

上記には「公共職業安定所等」と記載があるため、ハローワーク(職安)に対する条文と思いがちですが、ここには採用活動を行う企業も含まれます。上記条文の概要を簡単にご説明すると、「行う業務と関係のない個人情報を集めてはならない」ということになります。
採用面接においては、応募者の個人情報にかかわる質問はそれに対する正当な理由がない限りは避けましょう。

面接官のNG質問について

面接官のNG質問について

以下では、面接時にするべきではない質問(NG質問)についてご紹介します。上記の通り、基本的には個人情報に関する質問はしてはならないと言えますが、より具体的にどのような質問がNGなのか見ていきましょう。

・家庭の事情に関する質問
家族構成や家族の職業、家柄など

・生活環境
生活単位(1人暮らしであるか家族同居であるか)や居住環境、具体的なライフスタイルなど

・本籍、出生地
出身地などはつい聞きたくなりますが、個人情報になるため避けましょう。

・宗教、支持政党、思想
個人の思想に踏み込んだ質問は、面接時のNG質問としては代表的なものにあたります。

・愛読書
愛読書を聞くことも、厳密に言うと思想に関する質問にあたるためNGです。最近では切り口を変えて「最近読んだ本」を質問するケースが多くなっています。

上記の他、以下に関する質問も個人情報に該当するため、基本的にNGとなります。

・労働組合や学生運動への参加経験
・結婚、出産予定
・交際相手の有無
・体重や身長、スリーサイズなど体型に関する質問

体型などを聞くケースは、芸能事務所など体型が採用の是非に大きくかかわってくる場合のみ例外的に必然性があると考えて良いのですが、それ以外の業界では必要ないためNG質問と考えて良いでしょう。

採用面接の質問例は?

ここまでは「避けるべき質問」についてご紹介してきましたが、ここからは「面接にふさわしい質問例」についてご紹介します。

・アイスブレイクに使える質問

面接に出向く応募者の大半は、きっと強い緊張感を持って臨んでいるはずです。その緊張感を適度にほぐし、リラックスさせる目的で用いる質問を、よく「アイスブレイク」と表現します。アイスブレイクには次のような質問がおすすめです。

・こちらの場所はすぐ分かりましたか?(移動経路に関する質問)

・今日は天気も良くて良かったですね(天候に関する問いかけ)

・ここまで何分ほどかかりましたか? など

・職務経歴を確認したい場合の質問

職務経歴を詳しく聞きたい場合に、前職について根掘り葉掘り聞くとあまり良い印象を与えません。少し幅を広げて、「これまでの経験」について聞く方法が無難でしょう。

・自己紹介を簡単にしていただけますか?

・履歴書に書かれたこれまでのお仕事の中に「○○」がありますが、具体的にどのような業務をされていたのですか?

・履歴書でご出身を確認しましたが、こちらでお仕事されるようになったタイミングは? など

・退職理由を聞きたい場合の質問

前職を辞めた理由を聞く理由は、同じように辞めてしまうことがないか、あるいは同様の不満を自社で持つ可能性がないかなどでしょう。少し聞きにくい質問ではありますが、次のように尋ねると良いでしょう。

・これまでのお仕事を辞めようと考えたのは、どのようなきっかけからですか?

・仮に今のお仕事を辞めずに続けるとしたら、決め手となる条件はありますか?

・今のお仕事と弊社での業務には、どのような違いがあるとお考えですか? など

・志望動機についての質問

志望動機は、面接では必ず聞きたいところです。応募者のモチベーションを図ったり、採用したいという決め手に直結したりする部分でもありますから、できるだけ応募者の本音を聞ける質問を投げかけましょう。

・弊社を志望した理由をお聞かせください。

・どのような目的を持って、弊社で仕事をしたいとお考えですか?

・弊社への転職に、もっとも期待する点は何ですか? など

・性格や人間性を引き出す質問

仕事に関する質問は面接に不可欠ですが、それ以外の人間的な側面も面接では聞いておきたいところです。応募者の性格的な側面は履歴書ではなかなか明るみに出ませんから、業務に対する適性を見極めるためにも質問に加えると良いでしょう。

・ご自身の良いところと、見直すことが必要だと思う点をそれぞれ挙げてください。また、見直す点に関して、今現在取り組んでいることはありますか?

・仕事をする上で、ご自身の意欲を高めてくれる要素は何ですか?

・これまでに、公私問わず何か困難を経験してしまったとき、どのように対処して克服しましたか? など

おわりに

今回は、面接官として面接に臨む際に気をつけたい「NG質問」はどのようなものか、また、面接官が聞きたいこと別にまとめた適切な質問例についてご紹介しました。
面接を受ける応募者がおそらくもっとも緊張するでしょうが、面接官も慣れるまでは緊張してしまうものです。事前に「聞いてはいけないこと、聞くべきではないこと」と、「質問したいこと」を詳細にまとめておき、採用成功につなげましょう。