加速度センサー(加速度計)とは?

物体の速度の時間変化(=加速度)を計測する慣性センサーです。
弊社加速度センサーは直流(DC,0Hz)の加速度が検出可能で、これにより定加速度や重力加速度を検出することもでき、物体がどのような姿勢にあるのかがわかります。
また、加速度データを適切に処理することで振動や衝撃等の現象を把握することも可能です。

加速度センサー(加速度計)の種類

I加速度センサーには検出方式によって以下の4つの種類に大別されます。

  • 周波数変化型:センサー素子の共振周波数変化で加速度を検出します。Q値の高い音叉構造を用いることにより、高い安定性と高分解能を実現するため、構造物モニタリングや地震計などに使われています。弊社の加速度センサーはこのタイプで、素子には水晶を用いた双音さ素子を採用したことにより、精度の高い測定データが得られます。
  • 静電容量型:低加速度の計測に向いており、かつ自己診断機能を実現しやすいため、自動車の車体制御等に採用されています。
  • 圧電型:高周波数計測・高加速度(衝撃)の計測向きで、自動車の衝突検知や機器の振動計測・落下試験などに使われます。
  • ピエゾ抵抗型:MEMS技術をベースとした大量生産による低コスト化を実現しており、ゲームや携帯機器等に多く使用されています。
  • サーボ型:低域での位相特性が良く、地震観測や構造物モニタリングに採用されています。

加速度センサー(加速度計)の仕組み

加速度センサーの内部には、おもりとセンサー素子(弊社の場合、双音さ水晶振動子:以下参照)があります。
おもりが動くとセンサー素子には圧縮力や伸張力が生じます。これらの圧縮/伸張力による共振周波数の変化を利用しています。
【加速度を算出する式】
ニュートンの運動法則から加速度は以下の式で求める事が出来ます。
F(力)=m(質量)x a(加速度)

加速度センサー(加速度計)とは?ジャイロセンサーとの違い

加速度センサーは物体に生じている直線加速度を測定するセンサーで、検出できる現象は振動、傾き、直線運動などです。

身近な加速度
重力加速度: 地球上の物体に生じる地面方向に働く加速度
1.0 (G) = 9.80665 (m/s2)

一方、ジャイロセンサーは、物体の回転する速度を測るセンサーです。
回転の速度は 角速度 (°/s) または (°/h)で示されます。

振動センサーとは何か?の詳細を見る

エプソン加速度センサーの特長と主な利用用途例

加速度センサーの製品一覧・特長

エプソン加速度センサーの特長
  • 水晶を用いた双音さ構造の加速度検出素子
  • デジタルI/Fにより、デジタルデータ出力とPCからのセンサー制御が可能
  • 低ノイズ/高分解能/ワイドダイナミックレンジ(低ノイズ/高分解能/広検出範囲)/高安定

加速度センサーの主な利用用途例

利用用途例
  • 橋梁や高架軌道/道路などの社会インフラの劣化診断
  • 大型機械/大型構造物、船舶の傾斜計測、大型構造物の保全
  • 高層ビルの階層別の被災度判定
  • 地震前後の変位計測による震度把握、地震に伴う振動計測