補助金に関するコラム

第6回 事業再構築補助金の交付申請で
気を付けることとは?

今年からスタートした中小企業庁の事業再構築補助金は通年で公募されており、全国多数の事業者が申請しています。事業再構築補助金に応募して採択されると、交付申請をする必要があります。その際に「提出書類が足りない」「書類の記載に誤りがある」等の書類不備を指摘され、差し戻されるケースが少なくありません。そこで今回は交付申請時の注意点についてご紹介します!

まず履歴事項全部証明書は、申請日以前3カ月以内に発行されたものを抜け漏れなく全ページ提出することが必要です。また決算書は直近のものを提出します。個人事業主の場合、直近2期分の確定申告書(第1表)、青色申告書(損益計算書の記載があるページ)か白色申告書(収支内訳書)の提出が必要です。

見積書は計上する予定の全ての経費について提出が必要ですが、申請日時点で有効でなければなりません。また、補助対象事業の事前着手承認を受けている場合、見積書は2021年2月15日以降有効なものを求められます。

また経費によって見積書に細かい規定があるため、注意が必要です。機械装置・システム構築費、または建物費を計上する場合、 単価50万円(税抜)以上であれば、2者以上の相見積が必要です。尚、相見積は製造年月日、性能、作業等の要件が同程度でなければなりません。中古品の場合は金額を問わず、必ず3者以上の相見積を取らなければなりません。また、経費に現場管理費や雑費等諸経費が含まれている場合は、その内訳を金額も含めて見積書に記載されている必要があります。

機械装置・システム構築費を経費とする場合、価格の妥当性を証明するために、カタログやパンフレット等の公式資料の提出も必要です。また、機械装置を国外から導入するのであれば、換算に用いたレート表(公表仲値)の提出も必要です。

建物費を経費とする場合、実際どのような建物が建てられるかわかる設計図書の提出も求められます。尚、建物を改修する場合は見取図の提出でも可とのことです。
専門家経費の場合、事業再構築補助金の公募要領に記載されてある謝金単価に準じない場合、価格の妥当性を証明する複数の見積書が求められます。専門家の旅費を経費とする場合、スケジュールや交通費等行程表の詳細を提出が求められます。

事業再構築補助金では経費明細表の記載が求められますが、すべての項目が見積書の内容と一致していなければなりません。特に「積算基礎」という欄は名称、単価、数量を見積書と同じにする必要があります。「見積書参照」「事業計画書参照」というような記載はNGです。単価は見積書の単価が税込であれば「積算基礎」も税込、税抜であれは税抜で記載します。経費明細表は「建物費」「専門家経費」と経費の区分が設けられており、積算基礎の欄に各経費の内訳を記載する必要があります。尚、建物費は「〇〇工事一式」、機械装置・システム構築費は 「■■機械一式」とまとめて記載することができます。

他には、事業再構築補助金の対象事業で取得する主な資産を記載する欄がありますが、資産の取得予定価格はすべて税抜にしなければなりません。

補助事業の終了年度については、「事業計画に記載した補助事業終了日」以降の決算年度にする必要があります。たとえば決算期が3月で、補助事業終了日が2021年11月だった場合、終了年度は2022年3月とします。

最後に、交付申請に不備があった場合は事務局から差戻しされますが、その再申請をする際にまた新規で交付申請してはいけません。また新規で申請すると複数申請と見做されてしまい、事務局の書類処理が遅れる原因になります。

上記の注意点を守れば書類不備で差し戻される可能性は非常に低くなります。しかし、公募要項をきちんと読み込み、交付申請するまで何度も書類不備のチェックをしておきましょう。