導入事例 熊本大学・京都大学 様

遠隔地間でも即時性が高く効率的なディスカッションができ 学生に指導する際の理解度もアップするホワイトボード機能

導入モデル

EB-1470UT

会議やプレゼン、遠隔会議やアクティブラーニングの質が上がる、
ホワイトボード機能搭載プロジェクター

EB-1470UT

現行製品:EB-1470UT

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利用用途/活用機能

Before 導入前

  • テレビ会議システムを用いた非効率な遠隔地とのディスカッション
  • 熊本~京都間の移動を強いられるケースが多く、コストと時間をロス
  • 論文指導は口頭で行い学生がメモを取るスタイルでしばしば齟齬が発生

After 導入後

  • ホワイトボード共有機能の活用で円滑なディスカッションが可能に
  • 移動費と時間のロスが減り、効率的な研究や打ち合わせが実現
  • 論文に直接書込むことで指導意図が明確に伝わり、板書の保存で振返りも簡単

導入背景

テレビ会議だけでは効果的なディスカッションが出来ず、コストや時間の無駄が多かった

導入背景について、熊本大学工学部物質生命化学科井原研究室助教と京都大学の物質-細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)客員助教を兼務する勝田陽介先生は「iCeMSの古川修平先生と共同研究を行うにあたり、効率よくディスカッションなどを進めるため、ネットワークを介したシステムの導入を模索していた。従来はテレビ会議システムを用い、ホワイトボードを撮影して画像共有したり、スケッチブックに記入したものをテレビ会議システムに映したりしていたが、手間がかかり、認識が違う場面もあったため、度々京都大学に出向いて打合せを行う必要があり、時間やコストの面で無駄が多かった。これらを解消する方法として、当初はiCeMSが導入していた、TVモニター型のホワイトボードを軸としたシステムの導入を検討していたが、Mac(注1)への対応にコストがかかる点やTV画面への書き込みに違和感がある点などから、より直感的な操作でディスカッションが行える、ホワイトボード機能搭載プロジェクターの導入の検討を開始した。」と語っている。

熊本大学 物質生命化学科 井原研究室 助教 京都大学 物質-細胞統合システム拠点 客員助教 勝田陽介さん

熊本大学 物質生命化学科
井原研究室 助教
京都大学 物質-細胞統合システム拠点
客員助教
勝田陽介さん

熊本大学 物質生命化学科 井原研究室 教授 井原敏博さん

熊本大学 物質生命化学科
井原研究室 教授
井原敏博さん

京都大学 物質-細胞統合システム拠点 准教授 主任研究者 古川修平さん

京都大学 物質-細胞統合システム拠点
准教授 主任研究者
古川修平さん

(注1):Macは、Apple Inc.の商標です。

選定理由

ホワイトボード機能が直感的に使えて操作が簡単

勝田先生によると「ホワイトボード機能によりペンによる直感的な操作が可能な点や板書を即時に共有できる点、指によるタッチ操作が可能な点が魅力であった。特にタッチ操作が可能なことで、ペンで書いたものを指で素早く消すことができるなど、操作性の良さは選定の決定打になった。このほか、レーザー光源の採用により、高コントラストで明るく室内照明を灯けたままでも表示が見やすい点も魅力であった。解像度も十分で、細かい図やグラフでも鮮明に見ることができる。大学間のネットワーク接続に当初はクラウドサーバーを用いたネットワーク構築も検討したが、ランニングコストがかかるため、P2P接続とすることでこれを回避することとし、最終的にEB-1470UTと82型ボードを組み合わせて導入に至った」とのこと。

古川先生とのディスカッションの様子。
タイムラグが少なく、距離を感じさせないやりとりが可能。レーザー光源採用で室内照明を消すことなく視認できる。

古川先生とのディスカッションの様子(写真左)。
タイムラグが少なく、距離を感じさせないやりとりが可能。レーザー光源採用で室内照明を消すことなく視認できる(写真右)。

導入効果

研究面:効果的なディスカッションの実現、打合せのための移動時間とコストの削減
教育面:より効果的な論文・課題指導の実現、学生の理解度向上

本機導入後の効果について勝田先生に伺った。「研究面では、本機導入により往復で半日以上の時間を費やしていた京都大学に出向く回数を減らすことができた点は大きい。京都大学の古川先生とのディスカッションもスムーズで、ホワイトボード機能により、音声やパソコン画面の共有だけでは伝わらなかった資料の細かいニュアンスも的確に理解できるようになった。例えば、プロジェクターの画面を二分割してPCの画面とホワイトボード機能を併用すれば、京都からのライブ映像や議論のための資料を確認しつつ、ホワイトボードに書き込むといったことも可能で、使いこなし次第で京都に出向いて議論するのと同等、ケースによってはそれ以上に効率よく議論が進められる。しかも、ディスカッションで書いたものをそのままデータとして保存・共有することができるので議論に集中でき、ディスカッションの内容を後に確認するのも容易に行える。」京都大学の古川先生も、「資料を相互に確認、操作しつつ音声や板書で共同作業が可能な点など、実際の距離を感じさせない操作性やインタラクティブ性で議論を深める役にたっている」と感心している。
また勝田先生は教育面での効果について「学生がプレゼンを行う際に、ホワイトボード機能を使って、ペンで必要な情報を資料などに書き込みながら行わせることで、学生の知識量や理解度に応じた指導ができる。課題を評価する場合は、従来は口頭で伝えたものを学生がメモして、それを次回の評価時に反映するといったケースが多く、学生側と教員側で齟齬が起きる場合があった。本機導入後は、ホワイトボード機能で資料などに直接書き込み、保存・共有することで齟齬が避けられる。インターフェイスも分かりやすく、他大学の先生方や学生に一度使い方を説明すれば、問題なく使用できる点も素晴らしい。光源が長寿命で信頼性も高く、多くの人たちに薦められるシステムだ。」と語る。

従来は、ホワイトボードをカメラで撮影して情報共有を行っていた。

従来は、ホワイトボードをカメラで撮影して情報共有を行っていた。

EB-1470UT導入後は、リアルタイムに板書を行いながらのディスカッションが可能になった。

EB-1470UT導入後は、リアルタイムに板書を行いながらのディスカッションが可能になった。

研究室でのディスカッションの様子。学生が画面に直接書き込みながら説明するため、プレゼンのテクニックに左右されず、理解度・知識量を確認でき、きめ細かい指導が可能だ。

研究室でのディスカッションの様子。学生が画面に直接書き込みながら説明するため、プレゼンのテクニックに左右されず、理解度・知識量を確認でき、きめ細かい指導が可能だ。

PCの画面で映像や資料を確認しながら、ホワイトボード共有機能を使って相互に板書するケース。広い画面を使って様々な書き込みが行え、ブレインストーミングなどに有効。

PCの画面で映像や資料を確認しながら、ホワイトボード共有機能を使って相互に板書するケース。広い画面を使って様々な書き込みが行え、ブレインストーミングなどに有効。

画面を2つに分け、PCの画面や映像などを映しつつホワイトボード機能を活用するケース。一画面で板書と資料や映像を確認でき、資料を参考にしてのディスカッションなどが行いやすい。

画面を2つに分け、PCの画面や映像などを映しつつホワイトボード機能を活用するケース。一画面で板書と資料や映像を確認でき、資料を参考にしてのディスカッションなどが行いやすい。

今後の展望

より深い研究や日本のサイエンスを世界に広めることが可能になるキーアイテム

今後については、研究室の井原先生から、「大学院生とのディスカッションや論文の発表会への活用で学生の理解度が高まっているのを実感しており、今後アイデアを拡げて様々な使い方をしていきたい」との声も聞かれた。勝田先生は「生物化学の分野で共同研究を行う場合、生物専門、化学専門の事柄は、専門家の話を聞くだけでは理解しにくく、共同研究では、そうした事柄は専門家に任せるのが一般的だが、本機の使用で図などを用いたディスカッションも容易になり、専門外の分野でもより深く理解した上で研究が進められるので、今後より多くの研究・教育機関に採用されていくだろうと実感している。」「またこうした装置が海外の教育機会に恵まれない地域にもあれば、日本と海外をつないでICTを活用した教育機会を作り出すことが可能で、日本のサイエンスを世界に広げるといった夢も広がってくる。」と期待を語っている。

学校概要

熊本大学 工学部様

熊本大学 工学部様

使用機種:EB-1470UT

所在地:熊本市中央区黒髪2丁目39番1号

最寄駅:JR豊肥本線竜田口駅よりバス約6分、子飼橋・熊本大学前下車

URL:https://www.kumamoto-u.ac.jp/ 

国立大学法人熊本大学工学部は、前身である旧制第五高等学校工学部発足の明治30年(1897年)から数えて120年以上の伝統を持つ。社会と科学技術の関わりについての幅広い見識と豊かな専門知識を備え、人間社会と地球環境との共生の実現を指向しながら、社会の持続的発展を技術面から支える、人間性豊かな人材の育成を目的とし、物質生命化学科など7学科を持つ。

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2018年6月19日現在
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