
プリンティング環境
導入・ランニングコストを抑えつつ
高品質で安定稼働が可能に
エプソンのスマートチャージ導入事例
- 業種
医療・福祉
- 目的・成果
コスト削減
- テーマ
コスト削減、業務の質向上
- 導入プラン
エプソンのスマートチャージ「オール・イン・ワンプラン」
- 導入製品
A3カラーラインインクジェット複合機LM-C6000、
A4カラープリンターPX-S880Xなど
記載内容は2026年1月取材時点のものです。
- 定額サービスの採用により、総コストの抑制と安定・高品質のプリンティング環境が実現
- プリンター関連トラブルの大幅な減少により、対応業務負担が軽減
- 消耗品の発注・管理業務をなくし、管理部門の業務負担を軽減
低コストで安定した運用を要件にプリンターを刷新

参事 大谷 卓見 様

システム企画係
係長 吉田 征史 様
静岡市の中心部に立地する静岡赤十字病院。1933年に開院し、2023年には創設90周年を迎えている。第三次救命救急センターをはじめ、災害拠点病院、地域災害医療センターなどの指定を受ける静岡医療圏の基幹病院である。こうした救急救命や災害医療とともに地元医師会との協定による地域連携、医療従事者の教育・研修を4本柱として地域医療を支えている。
同病院では2025年2月に電子カルテを中心とした病院情報システムの更新を行ったが、更新時期が新型コロナウイルス感染症の影響を受けたことから、当初の想定を超えて9年間の運用を経ての更新となった。今回の更新では従来システムの機能継承を前提として、院内の情報共有・伝達をよりスムーズにし、現場業務の効率を向上させることをテーマとした。
システム更新を機にプリンティング環境も刷新。従来のレーザープリンターからインクジェットプリンターを初めて導入した。従来はA4およびA3レーザープリンターを約200台導入していたが、長年の運用により経年劣化が生じ、故障も多発していた。総務企画課システム企画係 係長の吉田征史氏は、プリンティング環境の課題をこう説明する。「ランニングコストを抑えるためにサードパーティー製のリサイクルトナーを使用していたこともあり、印刷品質の低下が課題でした。また、9年間にわたり運用してきたことにより交換部品などにダメージも加わり、運用終盤には月に4~5台が故障するような状況でした。コスト削減のために保守サービスを導入していなかったことから、都度修理に伴う修理時間と修理費用もランニングコストの増加を招いていました」
そこで、導入・運用コストを抑えつつ安定した運用ができることを要件として検討を開始した。その中でエプソンの担当者からの提案をきっかけにビジネスインクジェットプリンターを候補とした。インクジェットプリンターに対して吉田氏は当初、家庭用プリンターのイメージから印刷速度と両面印刷の際の裏写りなどを懸念していた。ところが、デモ機による検証を実施した結果、印刷速度に問題はなく、裏写りの問題も払拭されたという。「特に印刷速度は、画像の多い文書や大量印刷ではレーザーに劣りますが、ビジネスインクジェットはファーストプリントの速さが際立ちました」(吉田氏)とし、現場職員からも十分実用に耐えうるとの判断があった。さらにインクジェットプリンターを導入している大学病院を実際に訪問して、その可能性を確信したという。
5年間運用における優位性を確証
採用要件であるコストを抑え、安定した運用を行うという点については、エプソンが提供する出力環境アセスメントサービスにより検証した。具体的には、レーザープリンターベンダーから得た導入費用および従来と同様のリサイクルトナーを使用したうえで、交換部品を含め約200台規模で5年間運用した場合の総コストを算出。インクジェットプリンターでは定額サービスであるエプソンのスマートチャージにより、調査を基にした契約枚数で5年間利用した場合を比較した。エプソンのスマートチャージはインクジェットプリンターや複合機を定額料金やカウントチャージで利用できるサービスで、機械の導入費・インク代・保守サービスがセットになったもの。
「従来のプリンティング環境のコスト計算は担当である会計課用度係で行ってもらいましたが、両者を比較したところ5年間の運用における導入・ランニングの総コストはほぼ変わらないという結果でした。同コストであれば純正インクによる高品質の印刷が可能であることに加え、保守サービスが付帯しており安定した運用が見込めるため、必然的にエプソンのスマートチャージが優位という結論に至りました。コストを抑えつつ安定した運用という要件を満たせることが分かり、採用に踏み切りました」(吉田氏)
従来のレーザープリンターの運用ではコストを抑えるため、モノクロプリンターを基本構成とし、カラープリンターは病棟あるいはコピー室に設置して利用者が出向いて出力するという状況だった。「エプソンのスマートチャージは設定により基本的には全台でカラー印刷が可能であり、運用現場にとってはどこでもカラー印刷ができるというメリットは大きいです」(吉田氏)
今回のシステム更新で同病院が導入したプリンターは、外来診察室や外来受付、薬剤部などに設置したA4カラープリンターが144台、病棟や救急外来、医事課、施設課などに設置したA3カラープリンターが46台。さらに健診センター事務室や栄養課、医事課レセプト用としてA3カラー複合機を5台。また、病棟などに設置した電子カルテネットワークに接続されない、用度係が管理するA4カラー複合機も15台導入した。
一般的に病院では電子カルテ用と事務用でシステムや管理部門が分かれており、同じプリンターを採用することは稀であるが、同病院では電子カルテシステム接続用と事務用の両方で採用された点が大きな特徴である。「電子カルテ接続のプリンターはシステム企画係が、事務用は用度係が管轄しています。本来は別々に検討されるものですが、今回は用度係が管理していた病棟の複合機も老朽化していたことから、電子カルテ側を新しくするのであれば合わせたほうがいいという判断で一括導入が決まりました」(吉田氏)
同じコストでありながら保守サービスにより安心運用
エプソンのスマートチャージを採用した最大の動機は、コストを抑えつつ安定した運用ができること。導入コストおよび5年間のランニングコストの想定額はほぼ変わらなかったものの、プリンティング環境の実質的な質の向上が実現された。「コスト面では導入・ランニングコストの総額を5年間で平準化・明確化できるため、将来にわたって複数年で予算が立てられるメリットは大きいと言えます。1年間のランニングコストも従来環境とほぼ同額ですが、従来はリサイクルトナーによるモノクロ印刷のうえ保守サービスは導入していなかったわけですから、実質的には現在のプリンティング環境は大きく向上しました」(総務企画課参事の大谷卓見氏)
すべての部署でカラー印刷が可能になることを職員に知らせた際には、多くの職員から歓迎する声があったという。「患者に渡す資料だけでなく、研究資料などの作成・印刷用途も多いことからカラー化は職員から好評でした」(大谷氏)
一方、安定した運用という面では、保守サービスが付帯している点を高く評価している。「従来は故障のたびに修理代金が発生し、場合によってはプリンター自体を買い替える必要もありました。現在はフルメンテナンスなどで予期せぬ費用を心配する必要はありませんし、修理に伴って印刷業務が滞るような事態は避けられるようになりました」(吉田氏)
運用管理部門の業務負担が大幅に軽減
運用開始から約1年ではあるが、プリンタートラブルによるシステム企画係への連絡は大幅に減少した。以前はトナーの付着や印刷のかすれ、紙詰まりといったトラブルの問い合わせや対応依頼が1日に2~3件はあったという。従来のプリンターが経年劣化していたため単純比較はできないものの、「現在は1カ月に1~2件あるかどうかという状況で、私たちの緊急対応時間は大幅に減りました。機構的に複雑なレーザープリンターと異なり、現場の職員が自ら対応できることが多くなったことも対応依頼が減った要因とも考えられます」(吉田氏)とし、現場の印刷ダウンタイムが減少し業務ロスが生じる機会も減った点も評価している。
また、用度係においてはプリンターの消耗品に関する発注・管理業務が大幅に削減されたという。以前は1階の倉庫にリサイクルトナーを一定量保管し、使用量を想定しながら発注する仕組みだった。各部署の職員はトナー切れになると倉庫に受け取りに行き、交換していたため、最も遠い病棟からだと2棟を渡り廊下で越える必要があった。その手間に加えて夜間・休日などは倉庫が開いていないこともあり、設置場所に在庫する部署もあったため在庫管理が煩雑になっていたようだ。現在ではインク消費量がリアルタイムに検知されて自動発注されるため、発注・在庫管理業務は大幅に減少し、保管スペースも削減された。エプソンのスマートチャージの大容量インクパックは約5万枚の印刷ができるため運用1年で交換したケースが少ないこともあり、「現場の職員が保管倉庫に受け取りに行く姿を見かけなくなりました」(大谷氏)という。
プリンティング環境の刷新はシステム更新を機にエプソンの提案をきっかけとして実現されたものだが、検討段階から運用段階においても同社のサポートに対して大谷氏、吉田氏とも高く評価している。検討段階では同病院のさまざまな要求に対して、「素早く対応して的確な結論を迅速に出していただけました」とし、「信頼性も高い」と吉田氏。「プリンターのトラブル対応依頼はこの1年間で2件ほどですが、連絡後すぐに対処してもらうことができ、現場に迷惑をかけることもありません」(大谷氏)
2024年度には病院の6割以上が赤字経営という状況下で、業務効率化を推進する医療情報システムにおいてもコスト削減は避けて通れない。そのため、プリンター領域においても、コストを抑えつつプリンティング環境の質を維持・向上させることが求められる。吉田氏は「5年間の導入・ランニングコストがほぼ同額だとしたら、診療現場全体でカラーの高品質印刷が可能で、保守サービスによる安定稼働を実現できるエプソンのスマートチャージは、非常に優位な選択肢だと思っています」と述べる。同病院では、インクジェットプリンターの一括導入によって、総コストの抑制と安定したプリンティング環境の両立が実現した。

院内向けマニュアルや会議用資料などの印刷に利用されている。

健診案内や結果票など主に患者に渡す印刷物の出力に利用されている。
静岡赤十字病院様

- 所在地
- 〒420-0853
静岡県静岡市葵区追手町8番2号
- 院長
- 小川 潤
- 職員数
- 1061人(2025年4月1日時点)
- 病床数
- 411床

- 導入機種
LM-C6000、PX-S7090X、PX-S880X、PX-M890FX
- 設置場所
外来診察室や外来受付、病棟、医事課、健診センター等の、主に電子カルテシステム接続プリンターとして使用。
また、事務用途として病棟等でも使用されている。 - 用途
電子カルテシステム関連帳票、患者様にお渡しする資料、研究資料等
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