綾部市教育委員会様
入替えにアカデミックプラン以外の選択肢はなかった
導入プラン:
エプソンのスマートチャージ
「アカデミックプラン」
導入機種
授業教材、ワークシート、テスト、学校・学年・学級だより、保健・給食・各種たより、校内掲示物、行事のしおり、卒業文集、会議・研修資料、封筒などの印刷、テスト・作品・資料のスキャン・PDF化、FAXなどの用途に
■導入機種:LX-10050MF×13台、LX-10050M×8台、PX-M7080FX×15台
■設置場所:各校園規模に合わせて機種を選択して1台以上設置、市教委に1台、分教室に1台(LX)、教育相談センターに1台(PX)設置
教育委員会に聞きました
かかっていた費用全てを含めて比較検討
全体費用は上げずに印刷環境を改善
各校には孔版印刷機とカラーレーザー複合機のみで印刷機器の配置が現場のニーズと噛み合っていなかった
綾部市教育委員会事務局
教育部 学校教育課
課長
斉藤 さおり 様
(注)記載の各所属・役職は、取材のあった2024年11月時点のものです。(以下同)
綾部市教育委員会事務局
教育部 学校教育課
主任
渡邉 亮太 様
綾部市では、GIGAスクール構想発表を受け、市内全小中学校に校内無線LAN環境を整備。教員と児童・生徒1人1台のiPad配備を完了し、2021年4月からiPadを使った授業を開始しています。
また、校務用として各教職員にWindows® ノートPCを支給、校務支援システム(京都府共同調達)も導入し、学校業務のDX化や働き方改革にも意識しながら、学校全体のICT化を進めています。
ICT教育については、「社会の変化に対応する力を育む」を重点目標に、コンピューターや情報通信ネットワークなど情報活用能力の育成を掲げ、個別最適な学び、協働的な学びでの効果的活用を目指して、伝えあい、話しあい、認めあい、学びあい、響きあう、「あい」のある学習を推進をしており、教員の研修会なども定期的に行っています。
印刷環境の改善についてはそれよりもいち早く、2018年夏頃から着手しました。
最初は、綾部市役所内でエプソンの高速カラーインクジェット複合機のデモを実施していただいたのがきっかけで、アカデミックプランの紹介を受けました。
当時、綾部市では、各校に孔版印刷機1~数台とFAX付のカラーレーザー複合機1台しか配置していませんでした。
孔版印刷機は大量印刷すれば低コストですが、大半の学校は各学年1クラスで1桁~20名前後、全児童・生徒数でも100人未満の小規模校なので、20枚程度の印刷でも孔版印刷機を使用しなければならず、マスター作成の手間や時間もかかって、そのメリットは全く感じられない状況でした。一方、当時のカラーレーザー複合機は印刷単価が高いのでカラー印刷はほとんど利用できず、それを補うために各校分配予算からコピー機や小型のカラーインクジェットプリンターが次々と購入されていて、全体コストがさらに上がるという負のサイクルに陥っていました。
そうした中で、アカデミックプランの説明を聞いて、月額定額制で契約規定枚数までは費用が変わらず、カラー・モノクロ印刷も同額、さらに保守費用込みなど、学習環境・事務業務の両面で貢献できるサービスに衝撃を受けました。
その後、市内全校でエプソンの高速インクジェット複合機のデモを実施して、教職員の方々にカラー印刷のスピードや多くの機能などを検証してもらうとともに、印刷機器のカウンター計数と、当時サーバー更新時に導入していた資産管理ソフトを使って、接続しているプリンター類の印刷枚数などを約半年かけて調査。リース契約費用や、印刷枚数実績から印刷費、インクやマスターなどの消耗品費、故障時の修繕費なども含めて積算し、導入できるかを比較検討していきました。結果、全体コストでは同額程度でしたが、カラーが自由に使えて、インクが自動で届いたり、保守費用も含まれる点で大きなメリットがあり、エプソンのアカデミックプランに切り替えても全体費用は上がらないというデータを基に財政部局に説明を行い、契約に至りました。
アカデミックプランは、“サービス”に対する契約である点が多くから選ばれる最大の魅力
孔版印刷機とカラーレーザー複合機は全て撤去してエプソンの高速カラーインクジェット複合機だけで運用
孔版印刷機とカラーレーザー複合機のリース契約満了が同時期だったので、それらは全て置き換え、エプソンの高速カラーインクジェット複合機LX-10000/10000F×19台、PX-M7050FX×15台、PX-M7070FX×2台をアカデミックプランとして導入し、2019年4月から運用を開始しました。台数については、台数削減よりも教育を円滑に行える環境整備を第一に考え、元々契約していた印刷機器の台数に合わせて、大規模校は高速機LX-10000シリーズを3台、小規模校はLX-10000シリーズ1台に加え、サブ機としてPX-M7050FXを1台配置しました。
併せて、各校で導入していたその他の印刷機器も、新たな消耗品の支出を避けるために、校長室用や事務用など、必要なものだけを継続使用するようにして、その他は随時処分していきました。
既設機とは異なるインクジェット方式の印刷機器ですが、印刷スピードやカラー画質の綺麗さなど、機能面では全く問題ないと思っていました。アカデミックプランという契約方式も初めての試みになるため、蓋を開けてみてどうなるかを気にしていましたが、実際には、事前のデモの効果もあって現場からも理解と納得が得られ、予想以上にスムーズに移行することができました。
印刷枚数についても、最初は各校目標値を決めて少しでも節約するよう声掛けしていましたが、実際には契約枚数を超えることはなく、導入後は全ての印刷物がカラー印刷で賄えるようになりました。地域への配布物などもカラー印刷になって、最初はカラーは高いので大丈夫?という声もありましたが、今は非常に評判が良い状況です。
以前の運用に戻すとデメリットばかり、入替えにアカデミックプラン以外の選択肢はなかった
今回、初回導入から5年が経って、アカデミックプランの継続と新機種への入替えを行いました。
前回導入後、幼稚園が1園閉園になり、全体の台数と配置を調整したうえで、2024年4月に、LX-10050MF×13台(幼稚園に1台設置)、LX-10050M×8台(教育委員会に1台設置)、PX-M7080FX×15台に入替えました。
更新にあたっては他社のプランも検討しましたが、担当として、継続以外の選択肢はないと思っていました。
物価高の影響もあって契約額アップはやむをえませんが、以前の運用に戻すとカラー印刷ができなくなり、各校の業務負担も増えて、コストも上がります。デメリットばかりになるうえ、これ以上に安くする方法はありませんでした。
また、更新前の6月に実施したアンケートでは教職員からの評判も良く「もう以前には戻れない」という意見が多くありました。そこでこの5年間の運用実績を基に適正値を見極め、機器の配置を調整した上で、基本契約枚数は前回より減らすことに決めました。アカデミックプラン導入前の機器配置の方が高額かつ業務負担が大きいことを財政部局にも説明ができ、更新製品のリプレイスについても、現場には入れ替えたことを意識させないくらい自然にできました。
更新後の印刷枚数については、代理店の報告を市教委からTeams® 経由で各校へ伝えています。各校に前年度より減らすよう声掛けはしているので、多過ぎれば自主的に調整してくれているようです。
現場ではPCからネットワークで直接印刷でき、カラーコピーや両面印刷・冊子印刷もできるのでとても快適です。
スキャナーは教材制作の際に資料を取り込んだり、会議資料などをPDF化する際に活用されるなど、今はすっかり運用が定着しています。また、インクは自動的に届き、トラブルの際もすぐ駆けつけてくれるので、消耗品や修繕費などの在庫管理や予算管理の必要もなくなり、事務職員の業務負担や精神的負担も大幅に軽減しています。
従来の複合機は、印刷に付随するさまざま々な機能は増えていますが、契約という観点からは、“モノ”という側面が強いままです。しかし、エプソンのアカデミックプランは教育現場の印刷環境の向上を考えてくれていて、月額定額制、規定枚数まではカラー・モノクロ同額、契約印刷枚数は年次で換算して市内全校園で分け合えるなど、“サービス”に対する契約であるという点が、多くの学校や自治体から選ばれている最大の魅力だと感じています。
職員室内にLX-10050MF×1台を設置(綾部中学校)
職員室隣の印刷室にLX-10050M(FAXなしタイプ)×2台を設置(綾部中学校)
導入校に伺いました
印刷物のメリットは大きい、今後の教育でもデジタルとプリントを併用していくことが重要
カラーが自由に使えるようになって、モノクロしか使えない時代と比較すると別世界に感じる
綾部市立綾部中学校
教頭
藤原 克徳 様
綾部市立綾部中学校
教諭
(研究主任・3年生社会科担当)
圓山 良介 様
以前は職員室にコピー機、印刷室に孔版印刷機、PC教室にカラーレーザー複合機がありましたが、ネットワーク接続されておらず、PCのデータをUSBメモリーに入れ機器まで移動して印刷していました。また、印刷単価が高いので、コピー機は20枚以上では使わないよう言われていたり、カラーレーザー複合機はあってもカラー印刷はほとんどできませんでした。
年度初めの学校教育計画の冊子制作もページ数が多いので輪転機を使うため、休日を潰して作業したりしていました。
エプソンの高速カラーインクジェット複合機が導入されてからは、PCからネットワークで直接印刷でき、印刷スピードも高速で、冊子印刷や割り込み印刷もできるので、印刷での業務負担や作業時間は画期的に解消されました。
また、カラーが自由に使えるようになって、以前よりカラフルな印刷物が大幅に増えました。写真やイラストの鮮明度も違いますし、子ども達の関心や反応も違います。モノクロしか使えない時代と比較すると別世界に感じます。
ワークシートやテストなどの図表や写真も分かり易くなり、学級通信は子ども達の写真をカラーで掲載できるので保護者からも好評です。修学旅行や校外学習のしおりなども、両面印刷や冊子印刷を使って手軽に作れます。
教務主任時代には時間割を作っていましたが、教員の担当時間を色分けするのが当り前になって、以前のモノクロ印刷の時はどうしていたのかを思い出せないくらいです。
先生方からの評判も驚く程良好です。導入からかなりの年月が経ち、カラー印刷を当然のように思っていたりもしますが、他市では必ずしもそうでないことを伝えると「それなら他市には異動したくない」と言う先生もいるほどです。
現在はICT機器を使った授業が増え、大型提示装置は7~8割、iPadはほとんどの授業で使用しています。しかし、書くことでの学習効果は大きく、テストもまだプリント主体なので、プリントを使った学習は大切です。また、学習の成果や思い出はカタチにしないと残りにくく、ワークシートや記録写真など、見返して振り返れる印刷物のメリットは大きいので、今後の教育でも、デジタルだけでなくプリントも併用していくことが重要だと思っています。
画像編集アプリで作成・PDF化してカラー印刷して配布
このアプリの利用が多いため、授業でカラー印刷は不可欠
エプソンの高速カラーインクジェット複合機を導入したことで、一つの製品でさまざまなことがこなせ、これまでの手間や移動時間が省けて、業務が大幅に楽になりました。中でも気兼ねなくカラー印刷できるようになったのは最大のメリットです。カラー印刷ができると、PC上で作ったものがそのままのカタチで印刷でき、より見易く分かり易くできます。
これが生徒のモチベーションアップに繋がり、先生方の工夫も増えて、先生方が表現方法について話し合う機会も増えました。また、両面印刷や冊子印刷などの機能で付きっきりでなくても高速で印刷できるようになり、印刷渋滞がなくなったことも大きいです。
今はワークシート、学級通信、配布物など、ほとんどのものをテンプレートやデザインツールが豊富な画像編集アプリで作成してPDF化し、カラー印刷して生徒に配布しています。ワークシートは冊子印刷してブックレットにすることも多く、授業でカラー印刷は不可欠になっています。
同じアプリで生徒に、発表時のスライドや授業参観日の案内、生徒会役員選挙のポスターなどを作らせてPDF化し、ロイロノートで回収、印刷して渡すこともあります。iPadの画面上では、学級毎に一覧で他の生徒の作品も見ることができるので、良いものを取り入れて生徒のアプリの活用能力や制作物のレベルも急速に上がっています。
また、生徒が作った作品や成果物をデータで保存しておきたい時や、研究資料をメールで転送する時は、スキャナーでPDF化することも多いです。
最近は我校で試験運用中のデジタル採点システムでも複合機を活用しています。エプソンの高速カラーインクジェット複合機は、ADF(注1)機能での両面スキャンやカラー印刷のスピードも速いので、ストレスなく利用できて助かっています。
このおかげで1学級2時間、計8時間程度かかっていた採点業務が、半分位の処理時間で済むようになりました。
デジタル採点システムは多くの教員が使っており、特に期末テストでは採点後から通知表作成までの時間が短いため、家庭科や音楽など全校分を一括処理する教科で効果を発揮しているようです。
(注1)ADF:オートドキュメントフィーダー
カラーでの印刷、コピー、スキャン、FAXの機能が揃っているので、これ1台でさまざまな業務に活用できる
資料も、画像編集アプリを使って、写真やイラストを入れてカラフルに制作できるようになった
社会科のワークシートは、カラーイラストを入れてブックレットを制作し、冊子印刷して生徒に配布している
保守も含めた月額定額制の一括契約なので各校での消耗品在庫管理や予算管理が不要
1枚でも1,000枚でも必要な分を必要な時に、手軽に自分のPCからカラー印刷できる
綾部市立綾部中学校
事務職員
村上 紀子 様
エプソンの高速カラーインクジェット複合機を初めて見た時には、印刷スピードの速さとカラー印刷の美しさにとても感動しました。それまでレーザープリンターの方が高画質と思っていましたが、エプソンの高速カラーインクジェット複合機での、印鑑を押した書類の原本とコピーの見分けがつかないほどの綺麗な仕上がりを見て、これなら全く文句はないと思い直しました。厚紙にも印刷できるので、以前は業者に依頼したりシール貼りをしていたファイル台紙や卒業文集の背表紙も内製できるようになりました。また、保健室や給食室からのお便り袋の封筒や、会議資料や手引書の冊子などもカラー画像を入れて分かり易く作れます。1枚でも1,000枚でも必要な分を必要な時に、手軽に自分のPCからカラー印刷できるので、多めに印刷したり、数人で印刷した用紙を拾いながら丁合作業をする必要もなくなりました。
事務業務では、学校の文書の受付はまだ紙が基本のため、市教委から届いた書類を教員に渡す際に、事務側でも持っていたいものはスキャナーを使用してPDF化したりしています。
導入前は、孔版印刷機・カラーレーザー複合機・コピー機・その他の各種プリンターと管理しなければならない機器が多く、それぞれのカウンター料金や消耗品費が学校での予算を圧迫していました。また、カラー・モノクロや印刷枚数による使い分けを常に気にする必要があったり、孔版印刷機のマスターロールやインク交換はとても面倒で、急いでいる時に当たった先生からはいつもため息が漏れていました。
今は、市教委で一括契約されていて、規定枚数までは定額で、インクも自動で届き交換も簡単です。
学校配分予算の支出管理のため、年度末に予算残額と印刷枚数に神経を使いながら発注する必要もなくなり、事務職員の業務も負担軽減になって、心にもゆとりが生まれました。他市ではまだ導入されていないところもありますが、それらの職員とやりとりする際には、私達は本当にありがたい環境にいるなと痛感しています。
学校だよりや学級通信なども、写真入りで内容が見易く伝え易くなった
給食献立予定表や生徒が考案した献立の解説も、カラーのイラストや色分けを使うことで分かり易く伝えることができる
イベント行事の案内もカラーイラストを入れて制作することが増え、先生や生徒もデザインを工夫するようになり、校内が華やかで活気ある雰囲気になった
まとめ
導入効果
- 消耗品費だけでなく修繕費などかかっていた費用全てを含めて比較検討。全体費用は上げずに印刷環境を改善
- 更新時には、契約期間中の運用実績を基に適正値を見極め、機器の配置や基本契約枚数を見直し
- PCや1人1台端末で作るものがそのままのカタチで印刷できる画像編集アプリとカラー印刷の相乗効果で、アプリの活用能力や制作物のレベルも急速に向上
- 保守も含めた月額定額制の一括契約なので、各校での消耗品在庫管理や予算管理が不要事務職員の業務負担や精神的負担も軽減
お客様のご紹介
綾部市教育委員会様
所在地 | 京都府綾部市若竹町8-1 |
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規模 | 小学校10校92学級1,336人、中学校6校41学級714人、幼稚園1園3学級16人 |
教職員数 | 小学校228人、中学校163人、幼稚園6人(2024年5月現在/特別支援学級含む) |
綾部市は京都府北部、丹波高地などに囲まれた福知山盆地にあり、由良川が流れ、豊かな里山と田畑が広がる美しい自然環境の田園都市。JR山陰本線と舞鶴線、国道27号線、舞鶴若狭自動車道と京都縦貫自動車道が市内を縦断し、京阪神と日本海地域を繫ぐ交通の要衝で、古くは丹波国漢部(あやべ)郷と呼ばれ、絹織物などの繊維・機械産業が盛んでグンゼ発祥の地としても知られる。また、強い郷土愛と温厚で粘り強い市民性、グンゼ創業や大本(おおもと)の開教、日本初の世界連邦都市宣言など、進取の気性で受け継がれてきた地域伝統行事と多くの歴史文化遺産も有し、地方小都市ながらさまざまな機能と特性がバランスよく備わった街となっている。
教育では2022年度に「第3次綾部市教育大綱(令和4年度から令和7年度)」を策定。「わがまちあやべを愛し、あやべの風土や歴史・文化を誇れる心豊かな人づくり」を基本理念に5つのビジョンを掲げ、確かな学力・心優しく温かい人間性・健やかな心身の育成、国際理解教育・ふるさと教育の充実、一人一人の個性や能力の伸長、小中一貫教育の推進と学校の教育力の向上をミッションとして、キャリア教育を軸にさまざまな施策を推進している。また「綾部市の「あい」のある学習」などの発行や、市内全校園で地元食材を使った自校調理方式の給食を提供するなど市独自の取組みも行っている。
お客様のご紹介
市立綾部中学校様
所在地 | 京都府綾部市宮代町明知7 |
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生徒数 | 18学級473人 |
教職員数 | 62人(2024年5月現在/特別支援学級含む) |
設置場所 | 職員室にLX-10050MF×1台 印刷室にLX-10050M×2台設置 |
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