
自治体全体で「紙資源の循環」に挑み、
環境保全の啓発と新たな活躍の場を創出へ
PaperLab導入事例
- 業種
官公庁・自治体
- 目的・成果
環境推進
- テーマ
紙資源循環/環境教育/活躍の場創出
- 導入製品
PaperLab Q-5000/Q-40
記載内容は2025年10月取材時点のものです。
- 環境負荷低減に向けた取り組みの一つとしてPaperLabの導入を検討
- 他の自治体でPaperLabが導入されており、活用に成功している事例があった
- 障がいのある方の新たな活躍の場を創出したい
- 機密性の高い文書を、漏洩のリスクを低減して処理できる
- 地域の小学校に向けて、環境教育を推進するきっかけとなっている
- 古紙の仕分け作業において、障がいのある方の新たな活躍の場を創出できた
自治体での古紙リサイクルの枠組みを樹立し、
同時に、障がいのある方に新たな活躍の場を創る

太田市では、PaperLabの本体をリサイクルプラザに設置し、市内3カ所に紙源プロセッサーを設置。各施設で回収した古紙から再生紙を生産している。古紙をPaperLabに投入する際は、ステープラーやラミネート加工された紙は除外するという、仕分け作業が必要となる。そこで、新たな障がいのある方の活躍の場も創出された。地域の資源循環と新たな活躍の場の創出を、PaperLabを通して両立させている。
――太田市の環境保全に向けた取り組みと、PaperLab導入の経緯について教えてください。


櫻木氏:太田市では、ごみ焼却発電によるCO2フリー電力の供給や、市内の太陽光・卒FIT電力の買い取りを通じて電力の地産地消を推進しています。この取り組みは太田市とカーボンニュートラルのまちづくりに向け包括連携している新電力会社「株式会社おおた電力」から、市内やその周辺自治体の公共施設、太田市役所本庁舎を含めた市有施設の一部(約60カ所)に電力を供給するものです。その他にも、電気自動車の導入など、さまざまな環境負荷低減に向けた取り組みを行っており、ゼロカーボンシティの実現を目指しています。
丸山氏:PaperLab導入のきっかけは、長野県の自治体が導入されているという話を聞き、視察に伺ったことです。その自治体では、市庁舎の入り口にPaperLabを設置し、市民が実際に紙が再生される様子を目にできるようにされていました。見える形でリサイクルの循環を体感できることが、環境保全への関心を高める大きな効果を生んでいると感じました。こうした事例に学び、太田市でも2024年10月から実証実験を開始することになりました。当初は太田市でもPaperLabを本庁舎に設置しようと考えましたが、設置スペースの確保が難しいことから、不燃ごみ、粗大ごみ、資源ごみの破砕・分別を行うリサイクルプラザで導入することにしました。今回導入したPaperLabの特徴は、PaperLab本体と紙源プロセッサーが別体となっていることです。実証実験では、リサイクルプラザに本体+紙源プロセッサーをそれぞれ1台と、各施設に配置する紙源プロセッサーを3台導入。「古紙の回収~再生紙の生産~再生紙の配布・活用」を実現する流通/運用スキームの検証や、環境効果の見える化ソリューションの有効性などを確認し、2025年3月に正式運用を決定しました。
――PaperLabの具体的な運用方法と再生紙の活用について教えてください。

櫻木氏:紙源プロセッサーはPaperLab本体を設置しているリサイクルプラザ以外では、太田市役所本庁舎、太田市尾島庁舎、太田市立沢野小学校に設置しており、それらの施設で発生した古紙から再生紙を作っています。当初の想定では、定期的に巡回して古紙を一括回収しようと考えていました。しかし、実際に運用してみると、小学校は古紙が発生しにくいなど、回収するタイミングにばらつきがあることが分かったため、現在は各場所から直接回収しています。
丸山氏:PaperLabには、ステープラーやラミネート加工がされている古紙は投入することができないため、太田市役所ではリサイクルプラザに持ち込む前に紙の仕分けをしています。その仕分け作業を担っているのは、障がいのある方々です。こうして地域の障がいのある方々に新たな活躍の場を創出することも、PaperLab導入の目的の一つでした。
再生された紙は、A4サイズのコピー用紙として活用するケースが多いです。市役所では「PaperLabの再生紙を使ってみませんか?」と各部署に呼びかけ、興味を持ってくれた部署に再生紙を配布しています。用途としては、会議用の資料やチラシがほとんどですが、参議院選挙の際は期日前投票で宣誓書や来場証明書にも使用しました。


環境への教育面と文書のセキュリティ面で高い付加価値を生み出す
環境保全への貢献だけでなく、地域の小学生への環境教育にも大きく貢献しているPaperLab。設備を設置しているリサイクルプラザでの見学や、エプソンによる古紙リサイクルの出張授業を通じ、子どもたちの再生紙に対する考え方や、環境保全への意識は明らかに変化している。また、本体と紙源プロセッサーが別体となっている本モデルは機密文書を安心して処理できるため、情報漏洩リスクの低減にもつながっている。
――市民の方に意識の変化や、導入後に感じているメリットはありますか?
櫻木氏:市民の方の意識の変化という点においては、地域の小学生への環境保全に対する啓発効果は大きいように感じます。リサイクルプラザは、小学生がよく施設見学に訪れる場所で、PaperLabが稼働している時は、必ず見学ルートに入れてもらうようにしています。製紙会社のような大規模な設備ではないので、子どもたちには紙が再生されるプロセスが非常に分かりやすく伝わるのではないでしょうか。
丸山氏:沢野小学校においては、エプソンさんにご協力いただいて、古紙リサイクルの出張授業も行っていただきました。普通紙と再生紙の2つを並べたとき、初めは多くの子どもが「普通紙の方が綺麗で良い」と答えるのですが、授業を終えた後のアンケートでは、ほとんどの子どもが「再生紙の方が良い」と答えます。こうして、PaperLabをきっかけに子どもたちの意識が変わり、環境問題に関心を持ってくれるのは、非常に有意義なことだと考えます。
櫻木氏:また、セキュリティ面においても、PaperLabを使用するメリットは非常に大きいです。これまで機密性の高い文書は、専門機関に処分してもらっていました。しかし、紙源プロセッサーが別体となったPaperLabがあれば、細かくシュレッダー処理できるため、第三者に情報漏洩するリスクを抑えることができます。情報漏洩は非常に大きなリスクとなる時代です。PaperLabは情報セキュリティの向上という点においても、非常に存在価値があると感じています。
――これからのPaperLabの活用方法について考えていることがあれば教えてください。
櫻木氏:PaperLabが本格的に稼働し始めてからまだ間もないため、課題はさまざまあります。まず私たちが取り組むべきことは、PaperLabを安定稼働させることです。当初、月2万枚の再生紙を作ることができる想定でしたが、実際はなかなか理想通りには稼働させられていません。それは、回収する古紙に、再生できないステープラーなどが紛れていたり、再生紙に必要な古紙が思うように集まらなかったりするため、どうしても稼働できない時間が発生しているからです。これらの課題をクリアできるように、運用方法を確立していくことを目下の目標としています。
丸山氏:安定的にたくさんの再生紙を作ることができれば、地域へのお知らせ文での活用など、もっと市民の方の目に触れる機会が増え、より環境保全に対する意識を高めていけるはずです。PaperLabで製紙した紙は、古紙パルプ配合率100%を表す“R100マーク”を表示できるため、R100マークを活用し環境貢献をアピールしたい。そうした未来を実現するためにも、現時点の課題を着実に解決しながら、さらなるPaperLabの活用と認知拡大を進めていきたいと考えています。


群馬県太田市役所様

2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロを目指すことを、群馬県内の市町村で初めて表明した太田市。同市は環境負荷低減や保全に積極的に取り組む中、全国の自治体で初となる、本体と紙源プロセッサーが別体となったPaperLab「Q-5000/Q-40」を導入。自治体内の各施設に紙源プロセッサーを設置し、本体のある施設(リサイクルプラザ)へ古紙を回収するシステムとすることで、複数箇所にまたがる紙資源の循環を実現している。

- 導入機種
PaperLab Q-5000/Q-40
- 設置場所
Q-5000:群馬県太田市リサイクルプラザ
Q-40:太田市役所本庁舎、太田市尾島庁舎、太田市立沢野小学校
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