
PaperLabをプラットフォームに、
地域・福祉・環境の好循環をデザインする
PaperLab導入事例
- 業種
流通・小売
- 目的・成果
ダイバーシティ推進
- テーマ
紙資源循環/地域連携/活躍の場創出
- 導入製品
PaperLab A-8100
記載内容は2025年12月取材時点のものです。
- 区役所のコミュニティスペースを運営するにあたり、SDGsを体感・学習できる場所をつくりたい。
- 環境への取り組みにとどまらず、地域とのつながりも創出したい。
- 地域の障がいのある方々が活躍できる新たな機会をつくりたい。
- 障がいのある方を対象としたアートコンテストや、地域教育機関との連携が生まれ、学習・研究のフィールドとなった。
- 障がいのある方が継続的に活躍できる場が生まれ、仕事への誇りややりがいにつながっている。
- 職員の名刺に再生紙を活用することで、リサイクルに向けた意識向上、対外的なPRにもつながっている。
資源循環の、さらに一歩先へ
地域連携を見据えたPaperLabの導入
店舗で発生する食品残さ(食品廃棄物)を堆肥として活用するなど、環境保全に積極的に取り組まれているコープこうべ様。PaperLabの導入は、こうした環境への取り組みを深化させると同時に、地域や人とのつながりを可視化する新たな試みでもあった。グループ会社や地域の障がい者就労支援事業所と連携するスキームを構築することで、地域・福祉・環境が交差する拠点づくりを目指した。

環境推進 統括 兼 再エネ推進 統括
鬼澤 康弘さん

田畑 翔一朗さん
――コープこうべ様のSDGsに関する取り組み、PaperLab導入の背景について教えてください。
鬼澤氏:コープこうべは、創立した約100年前から地域とともに社会課題に向き合ってきました。それらの活動は、現在のSDGsとイコールとなることが多いため、私たちも"SDGs"という言葉を使いながら、わかりやすく取り組みをPRしています。創立100周年となった2021年には、次の100年を見据えて、まずは10年後の"ありたいまち・くらし"を表現した「ターゲット2030」を策定。「つながり」「健康」「環境」「あんしん」というキーワードを掲げて、活動と事業を進めています。
田畑氏:「環境」における具体的な取り組みの一つが、店舗から出る食品残さのリサイクルです。店舗から出る野菜や肉の加工くずや、期限切れの食品などを年間約800t回収し、堆肥化しています。この堆肥を、コープエコファームというグループ農園で使用して野菜を栽培し、その野菜を再び店舗などで組合員さんに供給しています。その他にも、「コープこうべ環境基金」を設立し、生物多様性の保全、再生可能エネルギー普及などの環境保全活動を行う団体への助成を実施するなど、さまざまな方面から、環境保全に向けた取り組みを進めています。
鬼澤氏:PaperLabの導入は、こうした環境保全面での取り組みの一環です。ただし、私たちにとってPaperLabは自然環境だけでなく、さまざまな立場や背景を持つ人々との連携や、地域の方々が集う場づくりなど、地域とのつながりを創出するという要素が非常に大きいと考えています。
――PaperLab導入に至った経緯と、導入前に懸念していたことがあれば教えてください。
鬼澤氏:私がSDGs推進部に配属された5年ほど前には、PaperLabの存在は知っていました。当時から、「おもしろい機械があるな。新しいリサイクルの軸になるかもしれない」と興味を持っていたのですが、設置スペースの問題などがあり、当時は導入には至りませんでした。転機となったのは、2024年に玉津支所のコミュニティスペースの運営事業者に採択されたことです。単に地域の方々が集まるだけではなく、SDGsを体感・学習できる場にしたいという構想が持ち上がりました。その時、この広いオープンスペースならPaperLabが置けるのではないかと思ったんです。
田畑氏:他社様の事例を拝見すると、PaperLabは人目につかない場所に設置されるケースがほとんどです。でも、私たちはあえて、行政の窓口を利用する多くの市民の方が行き交う場所に設置することに意義を感じました。大きな機械があるけれど、何だろう?と興味を持ってもらい、そこから環境や福祉の取り組みを知ってもらう。付加価値を生むには、この場所は最適だと考えました。
鬼澤氏:正直、導入前は運用スキームが本当に上手く回るのかという不安はありました。機械を導入しても、誰が操作し、どうやって紙を集め、どう再生紙にするのか…。地域のつながりづくりのためにも、私たちコープこうべの職員ではなく、地域の障がい者就労支援事業所の皆さんに一連の作業をお願いする計画でしたので、その連携がスムーズにいくかどうかは少し心配していました。

設置されているPaperLab


再生紙を活用するイベントも実施し、地域との絆を深める機会を創出
事務所や店舗から出る古紙を活用し、グループ会社や2つの障がい者就労支援事業所と連携したPaperLab運用体制を構築したコープこうべ様。再生紙を名刺やぬり絵などに活用するだけではなく、障がいのある方を対象としたアートコンテストを開催し、入賞者の作品でカレンダーを作成するなど、PaperLabを軸に地域の方との新たなつながりを創出している。
――PaperLabの実際の運用方法と、導入後のメリットについて教えてください。
鬼澤氏:主に古紙として使用しているのは、コープこうべの本部機能がある住吉事務所で排出される用紙です。職員が使い終わった紙を古紙回収ボックスに入れ、そのボックスをコープこうべの特例子会社である、阪神友愛食品(株)が毎週回収作業を行っています。そして、ステープラーや付箋などが紙についていないかをチェックし、その後、PaperLabがある玉津支所へ。その選別された紙を地域の福祉作業所の方々がPaperLabに投入し、再生紙にしてくれています。導入前は、このあたりの連携が上手くいくのか心配していました。稼働し始めてからしばらくは、私もPaperLabに張り付いて一緒に作業したり、マニュアルを何度かつくり直したりもしましたが、現在はみなさんが作業内容を理解してくださっていて、とてもスムーズに運用できています。
田畑氏:作業がスムーズに回るようになってからは、住吉事務所だけではなく、近隣の8店舗から出る古紙も回収しており、現在、2つの障がい者就労支援事業所と連携しながら週2回PaperLabを稼働させています。作業をしている方たちも、PaperLabの仕事に前向きに取り組んでくれているようです。この場所は地域のオープンスペースのため、夕方になると学校帰りの子どもたちが遊びに来たり、ピアノを弾く子がいたりします。そういった賑わいの中で仕事をすること自体を、楽しみにしてくださっていると聞きました。ここに来るのが楽しみだと言っていただけるのは、私たちとしても嬉しいかぎりです。
――現在の再生紙の活用方法、そして、今後の展望について教えてください。
田畑氏:コープこうべグループ全体の名刺は、PaperLabで作った再生紙に切り替えました。印刷もグループ会社で行っており、「回収・再生・加工・利用」のサイクルがグループ内で完結する仕組みをつくりました。
鬼澤氏:職員全員が同じ再生紙の名刺を持つことには、大きな意味があります。名刺交換の際、「これ実は、私たちの事務所で出た紙を再生して作ったものなんですよ」と一言添えるだけで、そこから環境やSDGsの話題が広がります。名刺一枚が、私たちの取り組みを伝えるコミュニケーションツールになっているんです。
田畑氏:名刺以外では、ぬり絵やコースターを作成して自由に持ち帰ってもらえるようにしています。また、PaperLabは黄色や赤といった色付きの再生紙が作れるので、七夕の短冊を作ったこともあります。店舗から回収した古紙を原料に短冊をつくり、店舗に来店された組合員さんに願い事を書いてもらう取り組みも実施しました。
鬼澤氏:また、「ハピネスアート・コンテスト」という、障がいのある方を対象としたコンテストを開催し、入賞者の作品でPaperLabの再生紙を活用したカレンダーを作成しました。実は本日(2025年12月12日)が表彰式だったのですが、329点もの応募があり、とても盛り上がりました。
田畑氏:印象的だったのは、ある応募者の方からいただいたお手紙です。その方はご病気をされて、手足が思うように動かなくなり、気分も落ち込んでいたとのこと。でも、このコンテストを知って、絵を描いてみようと思い立ち、絵に取り組むことで立ち直るきっかけをもらえたと綴られていました。PaperLabが起点となって、地域の方々の心に触れる良い機会をいただくことができました。
鬼澤氏:地域の中学校や高校も興味を持ってくださっていて、環境学習の一環として見学に来られる予定です。また、神戸大学の学生が卒業論文の研究として、PaperLabで再生紙をつくる場合と、新しい紙を作る場合のCO2排出量の比較をテーマに実証実験を行いました。
田畑氏:こうしてPaperLabを通じてさまざまな取り組みを行っていますが、私たちの組織の中でも、もっとリサイクル意識を高めていく必要性を感じています。住吉事務所内での古紙回収量を増やす余地はまだまだ残されていますし、古紙を回収する店舗の数も増やして、コープこうべ全体で、資源循環に取り組んでいく体制を作っていきたいと考えています。
鬼澤氏:組織内からも「こんなことがしたい!こんなものを作ってほしい!」という声が自発的に上がるようにしたいなと思います。それと同時に、PaperLabを地域の方にもっと身近な存在にしたいです。皆さまに親しんでもらえるように、私たちはPaperLabを「玉津ラボ」という地域にちなんだ愛称を付けました。PaperLabが単なる再生紙を作る機械にとどまらず、人の心や地域をつなぐ架け橋になっていけるように、これからも新しい施策を考えていきたいと思います。


盛大に執り行われた「第1回 コープこうべ・ハピネスアート・コンテスト」表彰式
生活協同組合コープこうべ様

店舗、宅配事業での食料品や日用品の供給をはじめ、共済、福祉、電力事業まで幅広く展開し、組合員と地域社会の安全・安心を支え続けている生活協同組合コープこうべ様。神戸市西区の区役所移転に伴い、2024年6月に玉津支所(旧区役所)が地域の交流拠点としてリニューアルオープンしたことを機に、1階・4階のコミュニティスペースの運用を神戸市より受託。その1階スペースにPaperLabを設置した。学校帰りの子どもから散歩を楽しむ高齢の方まで、気軽に人が集まる同スペースにPaperLabを設置した意図や、地域福祉作業所との連携による運用、再生紙を活用したコンテストの実施などについて、SDGs推進部でプロジェクトを主導する鬼澤様と田畑様にお話を伺った。

- 導入機種
PaperLab A-8100
- 設置場所
玉津庁舎内「玉津のつどい場(たまろっと)」
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