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ADコンバーター(AD Converter)は、アナログ信号をデジタル信号に変換する装置で、「アナデジ変換器」とも呼ばれます。英語では、Analog to Digital Converter、略してADCと表記されることが多く、電子機器やマイコンにおいて非常に重要な役割を果たします。
温度や光、音などの自然界の情報は連続的なアナログ信号として存在しますが、マイコンなどのデジタル機器ではそのまま扱えません。そこでADCを使い、アナログ信号を数値化することで、プログラムで処理可能になります。例えば、温度センサの電圧をADCで読み取り、数値として記録・制御することができます。ADコンバーターは、IoT機器、家電、医療機器、産業用ロボットなど、幅広い分野で活用されており、精密な制御やデータ収集に欠かせない技術です。
ADコンバーター(ADC)の変換原理は、アナログ信号の電圧を一定の時間間隔でサンプリングし、それをデジタル値に変換することにあります。AD変換は「標本化(Sampling)→量子化(Quantization)→符号化(Coding)」という3ステップで構成され、サンプル&ホールド回路やエンコーダなどが用いられます。分解能(bit数)が高いほど、より細かくアナログ信号を識別できます。例えば、12bitのADCでは0〜4095の値で表現されます。
代表的な方式は「逐次比較型(SAR)」で、内部に基準電圧と比較器、デジタル制御回路を持ち、段階的に最も近いデジタル値を探します。もう一つの方式「デルタ・シグマ型」は、高精度なアナデジ変換が可能で、ノイズに強く、音声やセンサ計測に適しています。
ADコンバーター(ADC)は、温度、湿度、光、圧力などのセンサから得られるアナログ信号をデジタル化し、マイコンで処理するために使われます。IoT機器やスマート家電では欠かせない技術です。
マイクからの音声信号はアナログですが、AD Converterを使ってデジタル化することで、録音、音声認識、通信処理が可能になります。スマートスピーカーや通話機器に活用されています。
心電図や脳波などの生体信号をアナデジ変換することで、デジタル処理や記録が可能になります。高精度なADCが求められる分野です。心電計、脳波計、血圧計、パルスオキシメータなど、高精度かつ微小信号の変換が必須です。
工場の自動化設備では、センサからの情報をADコンバーターでデジタル化し、PLCやマイコンで制御します。リアルタイム性と信頼性が重視されます。
一般的にRFというと、Radio Frequency(無線周波数)の略で、無線通信で使用される電波の周波数を意味しますが、ここでは、RはResistance:抵抗値、FはFrequency:周波数を示します。つまり、抵抗値を周波数に変換することを意味します。
抵抗値を周波数に変換するには、計測したい抵抗器を用いてCR発振器回路を構成します。CR発振回路とは、コンデンサ(C)と抵抗(R)および発振インバータを組み合わせることで、周波数(クロック)を出力する回路です。この抵抗値やコンデンサの容量が変化すると発振周波数も変化します。
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簡単なCR発振回路例
エプソンのRFコンバーターが高精度なのは、基準発振で作った時間を『ものさし』として、センサの発振回数を比率で測定する方式を採用しているからです。 一般的なADコンバーター(逐次比較型など)は、基準電圧と入力電圧を比較しながらデジタル値に変換します。精度を高めるためにはビット数を増やす必要がありますが、ビット数が大きくなると分解能が極めて細かくなり、ノイズや回路特性の限界により実用的には12〜16ビット程度が上限になります。 これに対し、エプソンのRFコンバーターは「時間」と「発振回数」を基準としたユニークな方式を採用しています。
基準発振による「規定時間」と、センサ発振の「回数」との比を取ることで、センサ抵抗の変化を高精度に数値化できます。
この仕組みにより、従来型ADCのようにビット数や分解能の制約を直接受けません。例えば700kHzの基準クロックを用いて2.39秒間計測すると、理論的には約24ビット(16,777,216カウント)に相当する精度を実現できます。
唯一の課題は「高精度を得るために測定時間が長くなる」点ですが、逆に言えば「時間をかければ精度を飛躍的に高められる」特長でもあります。
つまり、エプソンのRFコンバーターが高精度なのは、
「基準発振で作った時間を物差しとして、センサの発振回数を比率で測定する方式だから」
という点にあります。