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フォトコンテスト
エプソンフォトグランプリ







鳥の羽が虹色になる現象が、美しい作品に再現されている点に驚きました。本作は、何枚ものバリエーションの写真を組み合わせていますが、その組み合わせ方が秀逸です。鳥の写真は、その顔や目にピントを合わせて撮るケースが多いのですが、本作では鳥のフォルムを美しく優雅に捉えていて、爪の先までシャープに描写されています。一方で、カットによっては適度にぶらすなどして、鳥たちの表情を上手く捉えています。構図も絵画的に上手くまとめています。虹色を強調するためにややコントラストを上げ、用紙はクリスピアを使用しています。しかし、全体としては自然で落ち着いた色調に仕上げられるなど、強弱の付け方が巧みです。肉眼では見えない世界を、見事に美しいプリントとして表現しています。
時に自然現象は、普段意識していない美しい色などを表出させ、我々に感動や豊かな経験を与えてくれることがあります。本作も、鳥の羽の虹色に魅せられて集中して撮っているさまがよく伝わってきます。まさに「夢幻」ともいえる作者の心境か。背景を上手く使い分け、組写真としてアンバー系から、赤系、再びアンバー系、さらにはグレーの色調の写真と続きます。この色の変化は非常に秀逸で、主題である鳥の羽を強く印象づけています。背景と組み合わさることでいっそう美しく感じられるのです。また白フチを適度な比率でつけてのプリントも効果的で完成度が増しています。「花鳥風月」は日本の絵画の大きなテーマですが、「写真」ならではのさらなる表現を期待したくなります。

グランプリ
平野 良雄さん
フォトライフを豊かにする、セミナー、フォトコンテスト、
写真展、イベント情報などをお届けします。
平野 良雄さん
平野:私の写真は主に庭に来る野鳥を撮ったものです。特別な撮影地での写真ではない、私の作品を選んでいただいた事をとても驚くと同時に感謝しています。そして、身の回りにある被写体にカメラを向けて撮影することの大切さを再認識いたしました。
普段はどのような写真活動をされているのですか?平野:40年近く庭に来る野鳥の撮影を続けています。機器の進化により可能になった、今までとは違う鳥の撮影に挑戦しています。また、修学旅行の民泊で訪れた子どもたちや、地域の小学生と住んでいる地域の撮影を中心に写真を楽しんでいます。
今回の作品の視点はどのようなものでしょうか?平野:6年前に撮影した写真に、逆光の中で虹色に輝くスズメの翼が写っていました。鳥の羽根が虹色に輝く瞬間があることを知り、どの鳥にもそのような瞬間があるものと考えました。庭に来るヤマガラ、ジョウビタキ、ヒヨドリなどの小鳥の撮影を試行錯誤しながら繰り返し、ようやく思うような写真を撮ることができました。
フォトコンテストや、プリントへのこだわりはどのようなものでしょうか?平野:フォトコンテストに応募することは多くありませんが、このような瞬間があることを知っていただきたくて応募しました。プリントは写真のゴールと考えています。写真に合った用紙や背景色を選び、背景(余白)を広く取り、枠線を太めに入れ、オーバーマットの代わりになるようにして写真を印刷し、額に入れて飾っています。
今後の目標や、作品にしてみたいテーマなどありましたらお願いします。平野:今までお世話になった地域に何らかの形で恩返しできると嬉しいと思っています。地域の風景、行事などの写真を撮って江田島の絵葉書を作ることや、一緒に写真を楽しむ仲間を増やすことが、地域を活性化する事につながらないかと模索中です。