導入事例 浜松医科大学医学部附属病院様

国立大学法人 浜松医科大学医学部附属病院様

国立大学法人 浜松医科大学医学部附属病院様
導入製品:TM-C3400
業種:病院

現場の意見を最大限に生かした
カラーリストバンドで安全性向上

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導入製品

TM-C3400

医療現場の識別ラベルやリストバンド作成に。
コンパクトなカラーラベルプリンター。

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導入施設様のご紹介

高度医療の実践と、優れた医療従事者の育成に注力

病院外観

病院外観

設以来、安全で良質な医療を提供するとともに、大学病院の使命として、高度医療の実践と、優れた医療従事者の育成に注力する浜松医科大学医学部附属病院様。特定機能病院の承認や、地域災害拠点病院の指定を受けるなど、地域の中核病院としても大きな役割を担い、地域医療体制の拡充、医療福祉支援の充実、救急医療の整備なども推進されています。

また、現在は「50年先を見据えた病院づくり」を掲げた再整備計画に基づき、運営と施設の両面で様々な取り組みを実施。その一環として、2009年9月には新病棟が完成、同年12月に移転を行い、2010年度からは外来棟の改修工事も行われています。

TM-C3400でリストバンドのカラー化を実現

浜松医科大学医学部附属病院様では、新病棟への移転直後から、入院患者さん用のリストバンドを導入し、薬剤や血液製剤の投与時、手術時などに、バーコードによる本人確認を開始しました。そして、さらなる安全性向上を目指し、リストバンドの導入当初からカラー化に向けた準備をスタート。カラー出力に対応したリストバンド出力用プリンターの選定を行い、エプソンの業務用カラーインクジェットラベルプリンターTM-C3400の採用を決定。2010年12月末に、TM-C3400への入れ替えを実施し、リストバンドのカラー化が実現しました。

導入理由・評価

今回のリストバンドのカラー化は、輸血・細胞治療部・部長の竹下明裕氏が提唱、病院内のコンピューターやネットワークシステムの設計・運用を担う医療情報部長・教授の木村通男氏へ打診したところから始まりました。その目的は、リストバンドに血液型をカラー表記することで視認性を高め、さらなる安全性向上を目指す、というものでした。そこでまず、医療情報部と医事課医療情報処理係が連携してプリンターの選定を実施。リストバンドのカラー出力が可能だった唯一の製品、TM-C3400の採用を決定し、運用開始に向けた様々な準備に取り掛かりました。

その一つが、リストバンドの改良です。リストバンドには、長期間着用し続けてもバーコードの読み取り精度が落ちないよう、よじれたり、しわにならないことに加え、耐水性や耐アルコール性、耐久性が求められます。そこで、エプソンでは素材を改良し、表面は紙素材、裏面はビニール素材の二層構造のリストバンドを開発。それをエプソンの社員自らが1ヶ月以上にわたって着用し続ける耐久試験を実施して、要件をクリアしました。

また、輸血・細胞治療部が中心となって、印字レイアウトに関する討議を重ね、「血液型の色」を表す四角形の印字位置やサイズ、Rhマイナスの赤字表記など、現場の意見が随所に盛り込まれたレイアウトが完成。約1年の準備期間を経て、ついにカラーでの運用がスタートしました。

導入効果

輸血・細胞治療部に聞いた導入効果

“リストバンドのカラー化で視認性が良くなり、医師や看護師などの医療安全への意識が高まった。決して妥協しない彼らから好評なことは、非常に評価できる。”

浜松医科大学医学部附属病院 輸血・細胞治療部 部長 医学博士 竹下 明裕氏

浜松医科大学
医学部附属病院
輸血・細胞治療部
部長 医学博士
竹下 明裕氏

「輸血の事故は、患者さんの命に直結するものです。医療の安全性を高めるためには、ITを活用しつつ、『人間の注意力』をいかに喚起するかが重要となります」と、カラー化の目的を語る、輸血・細胞治療部・部長の竹下明裕氏。輸血・細胞治療部では、部員全員が普段から情報収集を心がけ、「優れたものであれば、新しいものを取り入れていこう」という姿勢で臨んでいるそうです。そして、「私たち『現場の提案』に耳を傾け、実現化に向けてタッグを組める医療情報部があることが、今回、カラー化の実現において大きなポイントであった」と言う竹下氏に、導入の効果を伺いました。

「医療は、患者さんとの信頼関係があってこそ成り立つもので、細部にまでこだわったこのリストバンドは、患者さんに負担をかけず、病院に対する信頼感を醸成する一助にもなっていると思います。また、患者さん中心の医療を目ざす医師や看護師といった現場スタッフの間でさらに安全意識が高まったことは評価できます」(竹下氏)。

輸血・細胞治療部 藤原晴美氏

輸血・細胞治療部では、病棟での採血も担当。採血時にリストバンドと採血管の照合を行うほか、緊急の手術時には、血液製剤の照合に立ち会うこともあります。「『色』で確認できるというのは、輸血の間違いを防ぐためにとても有用。文字サイズが大きくなったこともあり、モノクロの時と比べて、視認性が格段に向上しています。また、リストバンドがよじれたり、丸まったりしないので、バーコードの読み取りが楽になったと、看護師さんからも好評です」と語る輸血・細胞治療部の藤原晴美氏。

情報システム部門に聞いた導入効果

浜松医科大学 教授 浜松医科大学医学部附属病院 医療情報部長 医学博士 木村 通男氏

浜松医科大学 教授
浜松医科大学
医学部附属病院
医療情報部長
医学博士 木村 通男氏

「このカラーリストバンドのポイントは2つあり、一つは安全性を高めるための血液型のカラー表記。もう一つは、一次元と二次元の2つのバーコードを併記したこと」と語る、医療情報部長・教授の木村通男氏。「90度の角度からも読み取り可能な二次元バーコードを併記することで、様々な状況下での照合作業がしやすくなる」など、常に現場の運用を第一に考えたシステム化を推進されています。

「モノクロリストバンドの時に『よじれ』が課題となっていたこともあり、今回のカラー化にあたっては、『素材』にもこだわりました。現在使用しているリストバンドは、嬰児から高齢者、接触性のアレルギーのある方を含めて使用でき、装着時の不快感が少ない素材の開発をエプソンに依頼、エプソン社員による耐久試験を何度も繰り返した結果、完成したものです。耐水性や耐アルコール性ももちろん問題ないですし、開発にかけるエプソンの熱意や良心的な対応を含め、とても評価できますね。このカラーリストバンドが、医療の安全性向上に少しでも寄与できればと思っています」(木村氏)。

「血液型の色」を表す四角形のサイズや配置、フォントなど、
印字レイアウトも細部にまでこだわり、完成したカラーリストバンド。

浜松医科大学 医事課 医療情報処理係 渋谷雅彦氏

現在TM-C3400は、入院受付に2台、事務当直室に1台、手術部に1台設置、保守用・テスト用含めて合計6台導入し、24時間365日、医療の安全性向上のために活用されています。「TM-C3400は印刷速度も速く、消耗品の交換が簡単なので、年配のスタッフを含め、誰もが問題なく使えています。導入から約半年が経過しましたが、これまで紙詰まりや現場からの苦情はなく、情報システム部門としても助かっています」と語る、浜松医科大学 医事課 医療情報処理係の渋谷雅彦氏。

浜松医科大学医学部附属病院様 システム構成図

国立大学法人「浜松医科大学医学部附属病院」様

国立大学法人「浜松医科大学医学部附属病院」様
所在地 〒431-3192
静岡県浜松市東区半田山1-20-1
TEL:053-435-2111
開設 1974年6月
管理者 瀧川 雅浩
診療科目 消化器内科、呼吸器内科、皮膚科、一般外科、心臓血管外科など34科
病床数 613床
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