ニュースリリース
2022年5月24日
セイコーエプソン株式会社

従来比1/25の低ジッタを実現した、車載用途向け水晶発振器 『SG-8201CJA』サンプル出荷開始

- 高精度・低ジッタ特性で、LiDARやADAS ECU に最適 -

※当社従来品比『SG-8101CGA』

製品ページ

セイコーエプソン株式会社(以下 エプソン)は、車載用途向けCMOS出力※1水晶発振器の新ラインアップとして、高精度・低ジッタ※2特性を有する2.0 × 1.6 mm、高さ0.6 mm Typ.の小型パッケージ品『SG-8201CJA』を開発、このたびサンプル出荷を開始しました。

SPXO『SG-8201CJA』

LiDAR※3(Light Detection and Ranging)やカメラ等のAD(Autonomous Driving; 自動運転)、 および ADAS(Advanced Driver-Assistance Systems; 先進運転支援システム)関連の用途では、高い無線周波数、もしくは高速動作を取り扱うため、リファレンスクロックに対して100 MHz帯に及ぶ周波数が求められています。さらに、ADおよびADASの性能向上に伴い、高精度・低ジッタの特性を持つクロックの需要も高まっています。製品サイズも、車載用途全体で小型化への強い要求があります。

本製品は、車載用途向け水晶発振器の従来品「SG-8101CGA」と同じく170 MHzまでの高い出力周波数に対応し、従来品に比べて周波数許容偏差で1/2、位相ジッタで約1/25以下の高精度・低ジッタ特性を有しています。また、サイズは2.0 × 1.6 mm に対応し、面積比で64 %、体積比で55 %の小型化を実現しました。車載用途に求められる+125 ℃の高温対応、AEC-Q100※4に準拠しており、安全・安心な車社会の発展に貢献する製品となっています。

なお、本製品に併せて、産業・民生用途向け水晶発振器『SG-8200CJ/SG-8201CJ』のサンプル出荷を開始しました。これにより、車載用途に限らず、あらゆる用途にご使用いただける製品ラインアップとなります。

エプソンは、「デバイス技術によるスマート社会の実現」を目標に、高精度・安全機能が要求される車載用途向け製品の開発を行い、お客様製品のさらなる性能向上に貢献していきます。

■本製品の用途

ADおよびADAS関連(LiDAR、カメラ等)

【関連リンク】

製品の詳細情報は下記ウェブページをご参照ください。

www5.epsondevice.com/ja/products/lp/sg8201cja.html

【お客様のお問い合わせ窓口】

セイコーエプソン株式会社 MD営業部 MD国内営業グループ

ウェブサイト URL:www5.epsondevice.com/ja/contact/direct.html

■本製品の概仕様

型番 SG-8201CJA
出力形式 CMOS
出力周波数範囲 1.2 MHz ~ 170 MHz
電源電圧 1.62 V ~ 3.63 V
周波数許容偏差※5/動作温度 ±15 × 10-6 / -40 ℃ ~ +105 ℃
±25 × 10-6 / -40 ℃ ~ +125 ℃
±50 × 10-6 / -40 ℃ ~ +125 ℃
消費電流(無負荷) 7.5 mA Max.(fo = 25 MHz)
12.4 mA Max.(fo = 125 MHz)
位相ジッタ(12 kHz ~ 20 MHz) 1.1 ps Typ.(fo = 125 MHz)
準拠規格 AEC-Q100
外形寸法 2.0 × 1.6 × 0.6 mm Typ.

※1 CMOS出力:P型とN型のMOSFETを相補的に組み合わせた半導体素子(相補型MOS; Complementary MOS)の出力のこと。ディジタル回路に広く用いられ、Hレベルは電源電圧、Lレベルはグラウンドの電位となって出力される。

※2 ジッタ:クロック周期の揺らぎのことで、画像の揺らぎやデータ転送でのビットエラーなどの原因になることがある。

※3 LiDAR:レーザー光を対象物に照射し、その反射光を観測することで、対象物までの距離やその瞬間速度等を計測できる技術。

※4 AEC-Q100:車載電子部品評議会AEC(Automotive Electronics Council)の定める車載用集積回路の信頼性試験規格。

※5 周波数初期偏差、周波数温度特性、周波数電源電圧変動特性、周波数負荷変動特性、リフロー特性、周波数経時変化(+25 ℃, 1年)を含む。

以上

記載されている情報は発表日現在のものです。予告なしに変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。