ニュースリリース
2022年3月31日
セイコーエプソン株式会社
iPrint 研究所

欧州でのヘッド外販ビジネス強化のためスイスに拠点設立

- スイスiPrint研究所との協業により、新規アプリケーション開発に対応 -

セイコーエプソン株式会社(以下 エプソン)の欧州統括会社であるEpson Europe B.V.(社長:永房 義朗、本社:オランダ、以下 EEB)は、欧州でのヘッド外販ビジネス強化の一環として、スイスiPrint研究所(Co-Director:Gilbert Gugler、Gioele Balestra、堂前 美徳、本拠地:スイス、以下 iPrint)と協業し、新たにスイス国内にEEBの支店を設立、2022年4月1日より事業を開始します。

EEB Marly支店が入居する Marly Innovation Center

エプソンは、商業・産業領域におけるデジタル印刷市場の拡大に対応するため、エプソン最先端のPrecisionCore(プレシジョンコア)プリントヘッドを中核にラインアップを拡充し、インクジェットヘッドの外販ビジネスを強化しています。

こうした中、欧州では既存のアプリケーションに加え、新たなアプリケーション開発が活発であり、技術的・専門的なサポートが必要な状況となっています。従って、欧州でのヘッド外販ビジネスをさらに拡大する上で、現地での技術拠点の整備と専門エンジニアを配置することが重要となるため、新たに拠点を設立するものです。

一方、スイスに拠点を置くiPrintは、西スイス応用科学芸術大学(HES-SO)のHEIA Fribourg校に所属する公的研究機関で、さまざまなインクジェットの研究開発活動とインクジェットトレーニングコースの提供を通して、世界中からさまざまなニーズ、技術者が集まっています。さらに、研究開発のための環境や装置も整備されており、同研究所と協業することで欧州での技術サポート活動を即時開始することが可能なため、同研究所と同じMarly Innovation Centerの研究棟に拠点を設置します。

iPrintのDirector of Technology and Innovation, 堂前 美徳(どうまえ よしのり)は、次のようにコメントしています。

「iPrintには、インクジェット技術を応用して生産のデジタル化とオンデマンド化を目指す研究開発プロジェクトが多数あります。今回、インクジェットのアプリケーション拡大に積極的に取り組まれているエプソンがパートナーとなることで、我々の活動にも強力なシナジー効果が得られると確信しています。iPrintは引き続き革新的技術開発と、理想的な開発環境の構築を進め、さまざまなパートナーと共にインクジェット革命に邁進していきます。」

エプソンのIJS事業部長 内田 昌宏は、次のようにコメントしています。

「インクジェット技術は、さまざまな印刷のデジタル化による環境負荷の低減や高い生産性を実現するだけでなく、エレクトロニクス分野やバイオ分野での応用など単なる印刷を超えた新たな可能性が期待されています。特に欧州ではインクジェットの新たなアプリケーション開発が活発であり、その先端的なインクジェット技術の研究開発を行っているiPrint研究所との協業により、欧州におけるヘッド外販ビジネスとオープンイノベーションの強化を図ってまいります。」

エプソンは、完成品事業の成長とともに、パートナーシップによるヘッド外販を強化することで、環境負荷を低減するデジタル・プリンティングの世界を広げ、インクジェットによるイノベーションをさらに加速させていきます。さらに、商業・産業領域に最適化したヘッドの技術開発を進め、拡大する多様な印刷用途や、新たなニーズが生まれているエレクトロニクスやバイオテクノロジーの世界に対しても、オープンイノベーションを通じ、新たな市場創出を図っていきます。

■新拠点概要

拠点名 Epson Europe B.V. Amsterdam, Marly Branch
住所 Route de l’Ancienne Papeterie 180, 1723 Marly, Switzerland
(Marly Innovation Center内)
事業開始 2022年4月1日
事業内容 欧州を中心とした新規インクジェットビジネス開拓および技術サポート

■iPrint概要

iPrintは、西スイス応用科学芸術大学(HES-SO)のHEIA Fribourg校に所属する公的研究機関。グラフィック印刷、エレクトロニクス向け印刷、バイオメディカル向け印刷、先進的なデジタル複合印刷技術の応用研究と、革新的なインクジェット要素技術開発を行う国際的で大規模なインクジェット研究機関。人々と知識を結び付け、持続可能な方法でエコシステムと社会の幸福のために価値のある製品開発を後押しするイノベーションを生み出している。

iPrintの詳細については、以下のホームページを参照願います。

https://www.iprint.center(英文サイト)

※本リリースにおけるアプリケーションとは、インクジェット技術によるさまざまな分野に応用することを意味しています。

以上

記載されている情報は発表日現在のものです。予告なしに変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。