ニュースリリース
2021年12月13日
セイコーエプソン株式会社

車載用途向け高精度小型リアルタイムクロックモジュール、サンプル出荷開始

- 時計機能および付加機能を+125℃まで高精度に保証 -


『RA4000CE』

セイコーエプソン株式会社(以下 エプソン)は、デジタル温度補償水晶発振器(DTCXO※1)を内蔵した車載用途向けリアルタイムクロックモジュール※2の新ラインアップとして、『RA8000CE』『RA4000CE』を開発し、このたびサンプル出荷を開始しました。

当社のDTCXO内蔵リアルタイムクロックモジュールでは初めて動作温度+125℃までの対応およびAEC-Q100※3に準拠しており、高い信頼性と高い精度の時刻情報をお客様に提供します。

車載用デバイスは、車載用に制定された信頼性試験規格の準拠が要求されます。また、自動車の電子化・多機能化により、車載用デバイスへの低消費電流化、高温動作保証の要望が高まっています。当社のリアルタイムクロックモジュールは、自社でのIC設計・開発・製造を行うことで、AEC-Q100に準拠し、お客様のニーズに沿った製品を提供することが可能であり、多くの車載アプリケーションへの搭載実績があります。

新製品『RA8000CE』『RA4000CE』は、当社従来車載品「RA8804CE」と比較して、動作温度範囲を-40℃~+125℃まで拡大、タイムスタンプ記録回数を2回に拡張し、新たにリセット出力機能を搭載しました。本機能は、電源低下を検出しリセット信号を周辺デバイスに出力することで、お客様のシステムの安全性を向上させます。また、I2C-Busインターフェイス、SPI-Busインターフェイスに対応していますので、お客様の選択肢も広がります。

エプソンは2030年に向け社会的要請でもある「持続可能な開発目標SDGs」の目標・課題に対し、私たちが長年培ってきた省エネルギー、小型化、高精度を実現する「省・小・精の技術」で解決することを目指し、産業構造の革新や循環型経済のけん引をしていきたいと考えています。

【アプリケーション】

本製品は、BMS(Battery Management System)や車載マスタークロックなどの車載機器、高温対応が必要なFA機器などに最適です。

【関連リンク】

製品の詳細情報は、下記ウェブページをご参照ください。

RA8000CE:https://www5.epsondevice.com/ja/products/rtc/ra8000ce.html

RA4000CE:https://www5.epsondevice.com/ja/products/rtc/ra4000ce.html

車載機器の時計精度と消費電流の課題を解決する方法をご紹介

ウェブサイト URL:https://www5.epsondevice.com/ja/products/lp/ra4000ce_ra8000ce.html#sub03

【お客様のお問い合わせ窓口】

セイコーエプソン株式会社 MD営業部 MD国内営業グループ

ウェブサイト URL:https://www5.epsondevice.com/ja/contact/direct.html

【本製品の概仕様】

製品名 RA8000CE RA4000CE
インターフェイス方式 I2C-Bus SPI-Bus
インターフェイス電源電圧 1.6V~5.5V
計時消費電流 300nA(Typ.) / 3.0V時

*リセット出力機能無しの場合

動作温度範囲 -40℃ ~ +125℃
周波数精度 ±5.0 × 10-6 / -40℃ ~ +85℃(月差±13.2秒以内)
±8.0 × 10-6 / +85℃ ~ +105℃(月差±21秒以内)
±50.0 × 10-6 / +105℃ ~ +125℃(月差±132秒以内)
各種機能
  • リセット出力機能(オプションにて選択可)
  • タイムスタンプ機能:1/1024秒~年桁までを記録 最大2回
  • UNIXタイム等の秒カウントが可能なバイナリーカウンターを搭載
車載用信頼性規格 AEC-Q100準拠
外形寸法 3.2 × 2.5 × 1.0 t(Max.)mm

※1 DTCXO:「Digital Temperature Compensated X'tal(crystal)Oscillator」の略で、水晶振動子の温度に対する周波数の変化を補正する機能を持った水晶発振器・発振回路。TCXOは温度変化に関わらず高精度な周波数を出力するために、温度センサーの信号を基に出力周波数を補正する回路を搭載した発振器で、中でもDTCXOは水晶発振の周波数をデジタル回路で補正する方式を用いています。

※2 リアルタイムクロックモジュール:時計・カレンダー機能などを持ったリアルタイムクロックICと32.768kHz水晶振動子を一つのパッケージに内蔵した製品。これにより、発振回路設計、時計精度調整が不要になるとともに、お客様における回路基板のスペース効率を向上できるメリットがあります。

※3 AEC-Q100:電子部品評議会AEC(Automotive Electronics Council)の定める車載用集積回路の信頼性試験規格です。

以上

記載されている情報は発表日現在のものです。予告なしに変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。