ニュースリリース
2019年12月11日
セイコーエプソン株式会社

グリーンボンド発行に向けたフレームワーク策定について

セイコーエプソン株式会社(社長:碓井 稔、以下エプソン)は、このたび、持続可能な社会の実現に向けた適格な10プロジェクトを選定し、そのプロジェクトに要する資金をグリーンボンで調達するため、グリーンボンド・フレームワーク(以下、「本フレームワーク」)を策定しました。

本フレームワークは、エプソンが2025年に向けた長期ビジョン「Epson 25」の実現を果すため、私たちのDNAとも言える「省・小・精の技術」を基盤に、人々がもっと豊かで幸せを感じられる持続的な社会を作り上げることを目指して策定したものです。持続的な社会の実現は、国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)の達成と目的を同じくしており、エプソンはこの目的達成に向け、「産業構造の革新」と「循環型経済の牽引」を重要テーマとして捉え、インクジェットを始めとして各事業領域でイノベーションを起こしていきます。

同時に「環境ビジョン2050」に掲げている通り、エプソンは、環境性能の高い商品の充実と市場への浸透を図ること、また環境に配慮した研究・生産設備を採用することで、エネルギー効率の向上や資源の有効利用などによる持続可能な社会を実現する一員として重要な役割を果たすことができると考えています。

本フレームワークの策定に当たっては、国際資本市場協会(ICMA:International Capital Market Association)が定めるグリーンボンド原則に則り、また、その適合性を担保するため、第三者機関であるSustainalytics(サステイナリティクス)社から「セカンドパーティー・オピニオン」を取得しました。加えて、株式会社格付投資情報センター(R&I)による「R&Iグリーンボンドアセスメント」において、最上位評価である「GA1」の予備評価を取得しています。なお、本グリーンボンドに係る第三者評価の取得については、環境省のグリーンボンド発行推進体制整備支援事業の補助金交付対象となっており、本フレームワークの策定は、みずほ証券株式会社よりアドバイスを受けています。

取締役 常務執行役員 CFO瀬木 達明コメント

エプソンは、「誠実努力」、「創造と挑戦」の実践により、世の中に「なくてはならない会社」になることを目指し、さまざまな社会課題の解決のために、イノベーションを起こしていきます。特に持続可能な社会を実現するため、環境面の取り組みを強化し、自社の生産設備での環境対応に加えて、環境性能の高い商品をお届けすることにより、お客さまの環境負荷低減にも貢献していきます。これらの活動をさらに前進させるため、環境に配慮した資金調達を積極的に活用していきます。

<本フレームワークの概要>

資金使途概要・適格プロジェクト

社会的課題
(当社が直面し、解決すべき主要な社会的課題)
マテリアリティ 適格プロジェクト グリーンボンドの適格プロジェクトカテゴリー プロジェクトの概要
気候変動と資源枯渇

持続可能な社会の実現に対する期待の高まり
産業構造の革新 広丘事業所(9号館)の新棟新設費用 <リファイナンス> ●高環境効率商品、環境適応商品、環境に配慮した生産技術およびプロセス
  • インクジェット複合機・プリンターのコア部品の生産能力を3倍に拡大し、工場内に研究開発機能も併設
広丘事業所(イノベーションセンターB棟)の新棟新設費用 <新規/リファイナンス>
  • 商業・産業用大型印刷機の試作・量産及びデジタル捺染のテストラボ機能を備える。研究開発・生産基盤を強化
フィリピン製造子会社の工場増設費用 <リファイナンス>
  • 約3,000kWの最大出力を持つメガソーラー発電設備を建物屋根に設置
オフィス向け高速ラインインクジェット複合機の研究開発費用、生産設備 <新規/リファイナンス>
  • 一般的なオフィスで普及しているレーザー方式と比較して、大幅に消費電力が少ないインクジェット複合機の商品ラインアップ強化によるオフィス市場の開拓
商業・産業プリンターの研究開発費用、生産設備 <新規/リファイナンス>
  • インクジェットデジタル捺染機では、アナログ方式に必要な版が不要な為、エネルギーや水、原料を消費する工程を削減することが可能。デジタル方式のラインアップ強化による市場普及
  • ガーメントプリンターでは、小ロット多品種生産に適したデジタル方式の普及により、材料・仕掛品・製品等の在庫ロスを最小化
インクジェットプリンター、IJヘッド応用の研究開発費用、生産設備 <新規/リファイナンス>
  • 「小型軽量」「省エネ」「循環・長寿命」を通じ、ライフサイクル環境負荷を低減するインクジェットプリンターのラインアップ強化による市場普及
循環型経済の牽引 PaperLabおよびドライファイバーテクノロジー応用の研究開発費用、生産設備 <新規/リファイナンス>
  • 水を使わずに新たな紙を生産できるPaperLabの技術開発による市場普及で、新しい紙の購入量を減らすと共に、廃棄や回収に係る輸送CO2を削減
*機器内の湿度を保つために少量の水を使用
再生可能エネルギーの購入費用 <新規/リファイナンス> ●再生可能エネルギー
  • 広丘事業所9号館の稼働を契機に、2025年に向けて再生可能エネルギー(グリーン電力)導入を拡大
  • 既存電力からのコストアップおよびスイッチングコストを想定
水処理システムの導入・維持費用 <新規/リファイナンス> ●持続可能な水資源および廃水管理
  • 汚染水削減、排水利用による水質保全、水源管理
リサイクルシステム(インクカートリッジ、本体)の運営費用 <新規/リファイナンス> ●汚染防止および抑制
  • グローバルで完成品・カートリッジの回収・リサイクルシステムを展開している。2018年度までの回収・リサイクル量は、完成品は、22万トン、インク/トナーカートリッジは5.2万トン

プロジェクトの評価および選定

  • 適格クライテリアに沿って、経営・財務管理部門、CS品質・環境企画部門、CSR/CSV推進部門の社内関係部門が選定し、経営戦略会議にて審議されます。最終決定は最高財務責任者が行います。

調達資金の管理

  • 経営・財務管理部門が四半期毎に社内システムを用いてオーダーや投資案件に加え、充当額および未充当資金の額を追跡管理します。
  • 調達資金の充当が決定されるまでの間は、調達資金は現金または現金等価物にて管理されます。

レポーティング

  • グリーンボンドの償還までの期間、年次で当社ウェブサイトにて充当状況レポーティング、およびインパクトレポーティングを行う予定です。

※グリーンボンドについて
グリーンボンドとは、環境分野への取り組みに特化した資金を調達するために発行される債券のことです。

以上

記載されている情報は発表日現在のものです。予告なしに変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。