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フォトコンテスト
「楽園の天使たち」坂の上の小さな幼稚園
たなべ 弘年
この作品で感心するのは、撮影者が被写体である子供達にとって、空気のような存在にまでなっているということです。子供達に特別な演出をさせることなく、普段の生活をありのままに写し取っています。それが、この作品の一番強い部分だと思います。泣いているシーンや騒いでいるシーンなど、様々なシーンがありますが、どれも子供達が素直に楽しんでいる様子が伝わってきます。撮影者の信念や感性といったものも感じられ、かつ見ていて爽やかな気持ちにさせてくれる、本当に素晴らしい作品です。
約150枚というボリュームに驚かされましたが、何枚か見たときに“これは凄いぞ”という予感がありました。1枚1枚の完成度が高く、子供達との距離感が空気のように自在に取れていて、今までに見たことのないような世界観で撮られている点は素晴らしいと思います。見る人がまるで自分達も幼稚園の一員であるかのような錯覚を覚えるような独自の視点です。また、一緒に写っているお母さん方も自然な表情で、幼稚園に何度も通って、その場に馴染んでいった努力の成果といえるのではないでしょうか。
たなべ 弘年さん
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なんと2年連続のグランプリ入賞!ご感想はいかがですか?
たなべ:連絡いただいた時は、びっくりしました。2年続けてグランプリをいただけるとは本当に夢のようです。長い間、地道に努力してきたことを認めていただけたとの思いで、胸が熱くなりました。審査員の田沼先生、三好先生に心より感謝申し上げます。また今回の撮影にご協力いただいている、幼稚園の先生方、保護者会の皆様、園児たちに、厚くお礼を申しあげたいと思います。
今回の作品の視点はどのようなものでしょうか?
たなべ:尾道最古の歴史ある、名門幼稚園の園児たちの日常生活を、四季の行事を含めて、撮影しています。自由自在に幼稚園生活をエンジョイしている姿や、時にははらはらさせられたり、笑いがおきたり。それを優しい眼差しで見守る先生との絆や、自由でいながら、お約束ごとをちゃんと守りながら学んでいる小さな園児たちの能力の高さに、感心しながら撮影しました。
フォトコンテストや、プリントへのこだわりはどのようなものでしょうか?
たなべ:私にとってコンテストとは、勉強の場と考えています。審査の先生の講評は、写真の見方や理解するための大きな指針となりました。昨年グランプリをいただいてからも、新たな目標を持ちながら、作品づくりを楽しんでいます。プリントについては、信頼しているエプソンのプリンター・用紙を使用し、特別な意図がないかぎり、ノーマルに仕上げることを基本にしています。 今後も尾道を撮り続けていきます。時間はかかりますが、新しいテーマについても取り組んでいきたいと思います。