-インクジェットプリントによるフォトコンテスト-エプソンフォトグランプリ2018

過去の入賞作品一覧

2013年度 審査員総評

審査員総評

田沼 武能(たぬま たけよし)

日本には沢山のフォトコンテストがありますが、経済的な影響などもあり、2013年は前年よりも応募数が減少しているところが多かったように思います。そうした中でエプソンフォトグランプリ2013は前年よりも1割以上増えているということは、このコンテストの人気度の高さを象徴しています。
写真はプリンターの性能向上で比較的思った通りにプリントすることができるようになりました。そのおかげでフォトコンテストにエントリーされる作品のレベルも以前に比べ拮抗してきました。そこで大切なのは、前から言っていることですが、何を撮るか、何を表現するかといった撮影者の感性と構想が重要になってきます。これからは、ただ綺麗ないい作品というだけではなく、自分の感動が見る人の心に響く力強い作品を制作して欲しいと思います。

三好 和義(みよし かずよし)

撮影、プリントといった写真制作に関する技術的なレベルは本当に向上しているなと感じます。プリントに関しまして、今回特に感じたのはA3ノビ、A2といった大判の作品が特に目立ったということです。数は昨年とそれほど変わっていないのかもしれません。しかしその完成度が非常に高く、大判でここまで綺麗に仕上げてくるのかと感心させられた作品も少なくありませんでした。今回のコンテストを通して、皆さんには是非次の段階にステップアップしてほしいです。それはこの技術を使って写真の世界をどのように広げていくか、どんな表現手法があるだろうか?ということを追求してみてほしいと思います。少し冒険しているような実験的な作品も見てみたいですね。

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ネイチャー部門 審査員講評

田沼 武能(たぬま たけよし)

今回の審査の印象を一言でいうと「接戦の激戦」です。今までは第一次審査を終えた時点で、この作品は最後まで残ってきそうだなといった目星がついたのですが、今回はそれが全くありませんでした。作品の撮影や表現手法といった面でかなりレベルの高い作品が多く、結果的に上位に入賞した作品とそうでなかった作品とのレベルの差が小さいと感じました。そうした中で撮影者が被写体から受けた感動、その表現方法から編集、用紙の選択までをかなり厳しい水準で審査させていただきました。

三好 和義(みよし かずよし)

撮る人の気持ちの高まりが見えてくる作品が多かったですね。この要素は実は写真にとって一番大切な部分で、どのようにプリントすることでそれが伝わるのかというのが腕の見せ所ではないかと思います。そうした点で今回の応募作品は見せ方まで神経を使った作品が多く見応えがあり、田沼先生もおっしゃっていた「接戦」になったのではないかと思います。ネイチャーの作品では派手に見せる色彩がこれまで多かったように思いますが、今回は特に自分がどう見えたのか、見せたいのかに一度立ち返って色や調子を作り込んできている作品が目を引きました。新しいネイチャー作品がうまれる兆しが見えたように思います。

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ヒューマンライフ部門 審査員講評

田沼 武能(たぬま たけよし)

ヒューマンライフ部門の最近の作品傾向は、定番的なものが多いと感じました。頭で考えながら絵にしている作品が多かったように思います。言い換えると、枠の中にはめ込んでつくるような作品です。現在はカメラの性能がよくなっていますので、何でも撮れてしまいます。そこで我々に必要なのは被写体の何に感動し撮影したかという姿勢ではないでしょうか?それは過去の作品の枠に捕われていてはなかなか生まれてきません。上手くまとめる技術よりもフレッシュなアイデアで感動を伝えることに重点を置いた作品制作を期待しています。

三好 和義(みよし かずよし)

ヒューマンライフ部門は被写体の幅や撮り方、表現方法などに工夫をする余地が多いと思うのですが、今回は比較的オーソドックスな写真が多かったのかなと思いました。撮影手法がオーソドックスというよりは、全体的にどこかで見たことのあるような作品というのが少し目立った気がします。それでもひとつひとつの完成度が高いですので、もちろん楽しめるのですが、賞に到達するにはもう一歩自分らしさという要素が必要です。撮影した時の自分の身振り手振りが写り込んでいる作品こそ本当に人に訴えかける作品ではないかと思います。

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チャレンジ部門 審査員講評

田沼 武能(たぬま たけよし)

写真をはじめた当初の人の作品は奇想天外で見ていて本当に面白いです。それは自分が楽しむための写真というところに特化しているからではないでしょうか。今回のチャレンジ部門でもそうした元気のある作品が多く、中には次回はネイチャーやヒューマンライフに挑戦してもらいたいと思うようなベテランクラスの作品も見られました。多くは初心者の考えをストレートに捉えており、楽しみながら選ぶことができました。

三好 和義(みよし かずよし)

写真を撮る楽しさ、ドキドキなどが純粋に伝わってくる写真が多く、選んでいて清々しい気分になりました。それぞれの作品でレベルの違いはありますが、何を伝えていきたいかが極めて明確に写っているのが良かったです。チャレンジ部門を見ていますと、自分も初心に帰るというか、気付かされることが多いと感じました。今回は作者の感動がそのまま写っている作品に特に注目して選考しました。

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ファミリースナップ部門 審査員講評

田沼 武能(たぬま たけよし)

家族写真はいろいろな面白いアイデアを型にしやすい部門だと思います。ほかの部門に比べても撮影時の工夫の幅が広く、楽しみながら審査することができました。力強く面白い作品は、撮影者側と撮影される側に意思の疎通ができている写真です。ファミリースナップの良い写真を撮るには、コミュニケーションこそが最も必要なテクニックなんだということをあらためて再確認しました。

三好 和義(みよし かずよし)

カメラマンと被写体のつながりというのがこれほどまで色濃く写るものなのかと思わされる選考でした。外に行かずとも家族だけでここまで写真で楽しめる、それは撮るだけではなく、プリントをして見せる、記録として残して財産にする…写真がもたらす愛情の世界に感動いたしました。

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中学・高校写真部部門 審査員講評

田沼 武能(たぬま たけよし)

ファミリースナップ部門のように純粋に楽しんでいる写真、画面を作品化するために努力している学生もおり、若さとチャレンジ性を感じさせる部門でした。今の高校生の感性で撮った写真、それは私には絶対に撮れないものですが、それが前面にでている作品は魅力的です。中高生の時代感覚を楽しめる作品が多く見られました。

三好 和義(みよし かずよし)

見えている世界が全く違うんだなということを感じさせられた選考でした。なんて言うんでしょう?全体的にキラキラ光っているというか…これをこういう風に撮るんだとか、こんなのを写真にするんだといった感性の柔軟さがいいなと思いました。中学生は高校生ほど応募が多くありませんでしたが、これを機会に写真をもっと楽しんで、今後も挑戦してもらいたいなと思います。