極める!プリントテクニック講座

第12回 Velvet Fine Art Paper を使いこなす

プリンターの特長を把握しましょう

Adobe® Photoshop® Elements 10.0を使用して説明しています。

プロセス2 用紙の特性を活かした作品づくりを行いましょう

用紙の特性を活かした作品づくり 用紙の特性を引き出すためのレタッチや余白の効果的な使い方を知る

写真にレタッチを施したり、余白をつけてプリントしたりすることで、作品の印象は変わってきます。Velvet Fine Art Paper の特性を活かした作品づくりを行い、額に飾ったりアルバムにしたりして楽しみましょう。

●Velvet Fine Art Paper の特性を引き出すレタッチ術

Velvet Fine Art Paper の特性を引き出すレタッチ術 元写真 完成写真

Velvet Fine Art Paper は、ハイコントラストで黒の締まりがよく、写真の質感や立体感をリアルに表現することができます。その特性を生かして、写真に奥行きや臨場感を与えてみましょう。

写真の明るさやコントラストを調整する

(1) 写真をAdobe® Photoshop® Elements で開く

デジタルカメラで撮影した写真をパソコンに取り込み、Adobe® Photoshop® Elements で開きます。
ここでは、Adobe® Photoshop® Elements 10 を使っていますが、基本的な操作は旧バージョンでも同じです。

(2) 「画質調整」メニュー→「ライティング」→「明るさ・コントラスト」を選択する

「画質調整」メニュー→「ライティング」→「明るさ・コントラスト」を選択する

「プレビュー」にチェックを入れて「明るさ」と「コントラスト」のスライダを右に動かし、明るさとコントラストを強めます。写真を確認しながら、ちょうどよい感じになったところでスライダを止めましょう。これにより、被写体の立体感を際立たせることができます。

覆い焼きや焼き込みで写真の奥行きを演出する

覆い焼きや焼き込みで写真の奥行きを演出する

絵柄の手前を暗く奥を明るくすると、遠近感が強調され、奥行きが感じられるようになります。
今回は覆い焼きツールや焼き込みツールを使って仕上げてみましょう。

(1) 焼き込みツールを選択する

ツールボックスから「焼き込みツール」を選択しましょう。

ツールボックスから「焼き込みツール」を選択しましょう。

ツールボックスの「スポンジツール」のアイコンを長押しすると「焼き込みツール」を選ぶことができます。

部分的に彩度を上げる/下げる 部分的に明るくする 部分的に暗くする

(2) 焼き込みツールで画像を部分的に暗くする

焼き込みツールで画像を部分的に暗くする

今回は、左図の赤い部分を焼き込みます。
焼き込みツールで左図の赤い部分をなぞると、その部分を暗く落とすことができます。
暗くすることで、奥行き感を強調することができます。

写真のサイズや調整する部分に合わせて、ツールのオプションを設定します。
狭い部分は小さいサイズ、広い部分は大きいサイズを選び、露光量は少なめにして数回に分けて作業すると、自然にきれいに仕上がります。次の手順で設定しましょう。

(1) 画面上部のオプションバーのブラシピッカー右横にある「▼」をクリックします。
(2) ブラシを選択します。ブラシにはエッジがぼけているものと、ぼけてないものがあります。
ぼけのあるタイプを選びましょう。(境界部分がなじみやすく、自然な仕上がりになります)
(3) 「サイズ」の数値を今回は1000 ~ 2000px くらいに変更します。
(4) 「露光量」を「15~20%」程度に設定しておきます。
(15~20%は一例です。作品によって適切な値は異なります)

(3) 覆い焼きツールで画像を部分的に明るくする

覆い焼きツールで画像を部分的に明るくする

覆い焼きツールで写真をなぞると、その部分を明るくすることができます。
今回は、左図の赤い部分をクリックして明るくします。より遠近感が強調されます。

ツールボックスから覆い焼きツールを選び、写真のサイズや調整する部分に合わせてツールのオプションを設定します。狭い部分は小さいサイズ、広い部分は大きいサイズを選び、露光量は少なめにして数回に分けて作業すると、自然にきれいに仕上がります。次の手順で設定しましょう。

(1) 画面上部のオプションバーのブラシピッカー右横にある「▼」をクリックします。
(2) ブラシを選択します。ブラシにはエッジがぼけているものと、ぼけてないものがあります。ぼけのあるタイプを選びましょう。
(境界部分がなじみやすく、自然な仕上がりになります)
(3) 「サイズ」の数値を今回は1000 ~ 2000px くらいに変更します。
(4) 「露光量」を「15~20%」程度に設定しておきます。
(15~20%は一例です。作品によって適切な値は異なります)

(4) 仕上がりを確認する

仕上がりを確認する

写真にイメージ通りの遠近感がつけば完成です。

余白をつけて用紙の素材感を活かす

写真は余白の取り方で印象が異なります。Velvet Fine Art Paper は紙そのものに風合いがあるため、余白を活かした仕上げもおすすめです。

フチなし フチをとった場合 さらに大きく余白をとった場合

コットン素材なので鉛筆でサインも入れられます。

「Signature Worthy」優れた再現性能で世界に選ばれている用紙シリーズです。

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