開発者インタビュー

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エコタンク搭載モデルに詰め込まれた、エプソンの技術力。ケタ違いの大容量、エコタンク方式開発への想い。

「気兼ねなく」ジャンジャン印刷できる、エコタンク方式。

―エコタンク方式について、その特長からご紹介いただけますか。

高本 エコタンク方式とは、カートリッジ方式と異なり、インクジェットプリンター本体に大容量のインクタンク(エコタンク)を搭載し、ボトルインクからインクを注入できる方式のことをいいます。
川原 今までインクのコストやインク切れを心配してプリントを躊躇していた場面でも、「気兼ねなく」ジャンジャン印刷できること。
これが最も大きな特長だと思います。
高本 そうですね。例えば、ビジネスでプリンターをお使いいただいているお客さまにとって、インク切れは仕事を止めてしまうことにつながります。そういう不安を解消して、いつでも「気兼ねなく」、安心してプリントできる環境をお届けできる。それが、エコタンク方式です。

―開発の背景に、エマージングエリアでのプリンター市場があったと聞いていますが。

川原 新興国では、低インクコストで大量に印刷したいというお客様のニーズが特に強いことに加え、日本と違って流通市場がまだまだ未成熟な地域も多く、インク切れした時に、すぐに交換インクを入手しにくいことが見受けられます。そういった背景もあって、従来のインクジェットプリンターを改造した、大きなインクタンクを搭載した商品が数多く販売されています。当社のエコタンク搭載モデルは、このような厳しい市場環境における競争から生まれました。

高本 改造品は もともと長期にインクを使うように設計されているわけではないので、実際に目詰まりなどの不具合も多くあったようです。ただ、大容量インクへのニーズがあることは確かですし、そのことを重く受け止め、エコタンク方式の開発に踏み切ることになりました。

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インクの劣化を防ぐこと。
補充をカンタンにすること。

―大容量のエコタンク方式を実現するために、技術的にはどんな課題があったのでしょう。

高本 大容量のエコタンク方式では、インクが長期間にわたってタンク内に溜まっていることになります。その間、いかにインクの劣化を防ぐかが大きな課題でした。
川原 劣化はインクの乾燥と空気の混入によって起き、これが目詰まりなどの不具合につながってしまいます。
高本 エコタンク方式では、インクの水分の蒸発を防ぎ、空気の混入による気泡を防ぐために、非常にバリア性の高い素材を使用しています。

―インクカートリッジ方式と違い、ボトルからインクを注入するという過程が加わりますね。

川原 そこも課題でした。インクを注入する際に、ボトルインクを持つ手や、プリンター本体を設置している棚などを汚すことなく注入できるようにすること。入れ間違いを防ぐこと。そのために試行錯誤を繰り返して、使い勝手を向上させていきました。

大容量のエコタンクに対する評価はとても高い。
それでもまだ進化を続けたい。

―エコタンク方式が国内で販売を開始してから1年が経ちました。反響はいかがですか。

高本 おかげさまで、非常に高評価をいただいています。「インク切れに備えて、インクの買い置きをしなくて済む」「コストが抑えられるので、モノクロで我慢していた文書をカラーで出せた」「店内に貼っていたお知らせを大量にプリントしてお客さまに配れるようになった」「提案書なども草案の段階で気兼ねなくプリントするようになり、ブラッシュアップが楽になった」などなど、私たちが考えていた以上に「気兼ねなく」プリントできるメリットが数多く寄せられています。

川原 ただし大容量のエコタンクという機能の特長に大変満足しているという声が圧倒的に多い中、「“ほとんど”手も汚れずにインク注入ができる」というメーカーとして気になる声もありました。

―気になる点というのはどのあたりですか。

高本 「“ほとんど”汚れない」というところですね。お客さまからは、エコタンク方式のインクジェットプリンターに対する高い評価を頂いている中で、インク注入の際に手が汚れることは大した不満ではないとおっしゃっていたのですが、私たちにとっては大きな課題だと思い、こだわるべき目標だと感じていました。

お客様の声を課題に、
エコタンク方式のインクジェットプリンターに
新たなモデルが生まれました。

―EW-M770Tという新モデルは、その声を背景に開発されたのでしょうか。

川原 開発の主眼点としては、(1)注入方式、(2)コンパクト&デザイン、(3)ビジネスにもご家庭でもという3点でしょうか。注入方式の改善を含めて使い勝手をさらに向上させる。多彩な機能を搭載して、なおかつコンパクトに、スタイリッシュにという所が大きな特長だと思います。
高本 まず、「カンタン、安心、汚れにくい」をコンセプトに、注入方式を新方式にしました。インクボトルを手で握りしめて圧搾して注入する方法ではなく、「挿すだけ満タン」という注入方式に。ボトルをタンクに挿すだけでインクが注入され、満タンになれば自動的に注入が停止し、あふれる心配もありません。また、色ごとに注入口の形状を変えています。例えばシアンのボトルをイエローの注入口に挿しこもうとしても挿しこめない。修理にも発展しかねないインクの入れ間違いを防げます。さらに、各色のふたを閉め忘れても、インクタンクのふたを閉めれば、全色のふたも閉まるので、引越しなどの持ち運びが発生した際に、インクが漏れることもありません。 。

川原 汚れにくいという点では、手とインクをできるだけ近づけないということにこだわっています。以前のボトルでは、インクの劣化を防ぐためにアルミの中ぶたをつけていましたが、これを外す時に手を汚す心配があります。そこで、キャップをスクリュー式にして密閉性を確保しながら、手を汚すリスクを軽減します。また注入時インクがこぼれることのないように、挿さなくてはインクが出ないように。ふたを開けたボトルを逆さにしてもインクがこぼれにくくなっています。

フロントアクセスを実現したコンパクトデザイン。

―デザインもかなりスタイリッシュになりました。

川原 そしてコンパクトになっています。インクタンクをフロントにレイアウトすることで、本体の幅がかなり小さくなり、棚にすっぽりと入るサイズになっています。使う時だけでなく、使わない時も、奥行き、幅、高さともに、1ミリ単位で徹底してこだわった結果のコンパクトサイズです。また、サイズとともに大切なのがデザインです。ご家庭ではリビングに置きたいとおっしゃるお客さまが多く、リビングのインテリアとなじむようにトレンドを意識してデザインしました。
高本 インクタンクをフロントにレイアウトしたのはコンパクト化とともに、使い勝手の向上も意図しています。横に回り込まなくても、インク残量が確認できる。さまざまな操作もフロントでできます。また給紙も従来のカートリッジ方式のインクジェットプリンターでご好評いただいている前面2段給紙に対応しています。背面給紙もできるので、手差しプリントも便利です。

前面にインクタンク搭載。
補充も残量確認もカンタンに。
前面2段+背面の3way給紙。使う時もコンパクトに。

ビジネスでも、プライベートでも。
文書も写真もジャンジャン印刷してほしい。

―新製品のEW-M770Tは2つのブラックインクが搭載されているようですね。

川原 今回の新製品では、顔料・染料の2つのブラックインクを含む5色インク(注1)を搭載した結果、文書だけでなく写真もジャンジャン印刷して頂けるようになりました。顔料インクのブラックにより、文字をくっきりとプリントし、ビジネス文書の細かな文字も読みやすくできるようになっています。さらに、発色性が高い4色の染料インクで、写真も鮮やかにプリントできます。

高本 インク以外では、当社のコア技術であるマイクロピエゾというインクヘッド技術の性能をフルに発揮させることで高画質化を実現しています。マイクロピエゾというのは熱ではなく圧力でインクを吐出させる技術なので、その精緻さを発揮させるにはインクタンク内の圧力も安定させる必要があります。いかなる状態でも圧力が安定するよう、インクタンクはもちろん、インクヘッドへの供給経路にもさまざまな工夫を施しています。

(注1)自動的に顔料と染料の双方のブラックインクを使用して印刷します。これにより、印刷する用紙に適した印字品質でより多くの枚数を印刷いただけます。

テストには第三者も加えて、
使い勝手を向上させました。

―3つのコンセプト以外にも進化点はありますか。

高本 細部ではありますが、使い勝手の点で多くの工夫を施しています。例えば、インクタンクの残量を確認する際、インク窓の内側のインクはけが悪いと見にくくなってしまいます。そこで撥水性を上げて、残量の視認性向上に努めました。また以前は満タンのライン1本でしたが、ラインを4本にしてインク補充の目安をつけやすくしています。
川原 また、長期に渡ってインクを使うということは、その間に事務所の移転やご自宅の模様替えなどで、本体を移動する可能性もあります。タンクやインク流路の密閉性をさらに高めて、極端に言えば、本体を逆さにしてもインクがこぼれにくくなっています。

高本 たとえば学校でご使用されることも想定して、お休みで長期に使用しない期間があっても不具合なく印刷できるよう新構造のインク流路を採用しています。また、生徒さんが誤ってインクタンク内に異物を混入しないようにインクタンクのふたにケンジントンロックをつけられるようにもしています。
川原 また、ボトルインクを逆さに置かないようにスクリューキャップを半円状にしたり、誤って倒してしまっても転がっていかないよう、ボトルインクの脇に回転防止用のポッチを付けるなど、ボトルインクの使い勝手に関しては多くの議論を重ねて商品化に至りました。
高本 テストも開発者だけでは結果が甘くなってしまう可能性もあるので、あえて第三者を入れてテストしております。設計・デザイン・企画の3部門が一体となって開発した新モデル。どうぞ安心してエコタンク方式のメリットを感じていただければと思います。

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