
| シリーズ名: | 2009 オートバックス SUPER GT(S-GT) |
| 大会名: | 第5戦・菅生GT300kmレース |
| 距離: | 3.704km×81周 |
| 予選: | 7月25日 晴れ時々曇り ・観衆:1万2000人(主催者発表) |
| 決勝: | 7月26日 晴れ後曇り、一時雨・観衆:2万6000人( 同 ) |
不順な天候に翻弄されるも11位完走
EPSON NSX 予選12位 決勝11位
7月25.26日にSUPER GT第5戦、菅生ラウンドが開催された。まだ東北地方では梅雨も明けておらず、週末は雨交じりの不順な天候、と天気予報が伝えていたが、年に一度の東北地方でのSUOER GTを待ちわびたファンが、週末を通じて4万人近くも集合。熱戦に喝采を送っていた。今シーズンのSUPWE GTは、コーナリング速度を制限することで安全性を高めるため、ダウンフォースが大幅に規制されている。この影響を最も大きく受けることになったのは、空力マシンと呼ばれこれまでコーナリングスピードの高さを最大の武器にしてきたNSX勢だった。ここ菅生ではその影響が浮き彫りになる。ラップタイムを詰めていくキモとなるのは、ハイスピードで回る最終コーナー。ここをどれだけ速いスピードで回れるかで、次に続く10%の上り勾配の速度が決まり、結果的にラップタイムを大きく左右するからだ。
公式予選は土曜日の午後1時半から始まった。まずは中山がステアリングを握ってピットアウト。予選通過基準タイムは1分22秒台と見られていたが中山は、2周目にはあっさりと21秒台に入れ、3周目にはさらに1分21秒037までタイムアップ。これで基準タイムクリアは確実となった。ピットに戻ってきた中山に代わってコクピットに乗り込んだロイックは、2セット目のニュータイヤに交換した後、GT500の専有時間帯を待った。そしてアタック。だがこの時点での路面温度は42℃。期待していたほどには上昇せず、ミディアムタイヤにはベストマッチとならず、午前中のタイムをコンマ5秒弱詰めたもののポジション的には12番手まで後退。スーパーラップ進出は適わず、ここで予選終了となってしまった。
決勝レースが行われた日曜日も好天で明けた。午前9時45分から行われたフリー走行時は青空が拡がる快晴。『雨交じりの不順な天候』との予報は嘘のようだったが、午後2時スタートの決勝レースが近づくにつれ、西の空から黒い雲が勢力を拡大してきた。一体何時降り始めるのか?それぞれのチーム関係者が頭を悩ませる中、定刻通り午後2時にスタートが切られることになった。スタートと前半のスティントは、いつものようにロイックが担当だ。まずまずのスタートを切ったロイックだが、路面温度が35℃と予想したほどには上昇しなかったことも影響したのか、なかなかペースを上げることができず、1台のNSXにパスされ、13位とワンポジションダウンでオープニングラップを終えることになった。さらに2周目にはもう1台のNSXにも先行を許してしまい、テールエンドまでポジションダウンしてしまう。3周目になってようやくタイヤが温まったかラップライムが1分20秒台で安定し、時折19秒台もマークするようになったが、なかなか簡単にはポジションアップできず、14位のまま我慢の走行を続けることになった。
そんな状況が変わったのは20周を過ぎた辺りから。ロイックから無線で「雨が降り始めた」と報告があったのだ。チームでは急遽作戦変更で対応し、26周終了時点でロイックをピットに呼び戻す。ガソリンを補給すると同時にレインタイヤに交換、ロイックのドライブのままピットアウトしていった。このまま雨が酷くなるようだったらロイックで規定周回数一杯まで引っ張る。雨が酷くならなければ早めにピットインして中山に交代し、浅ミゾのタイヤで勝負に出る。これがチームの目論見で、そのためにロイックは深溝のレインタイヤを装着してのピットアウトだった。結果的に雨はひどくなり、その点では読みが的中したのだが、本降りになるまで数周はまだハーフウェット路面のままレインタイヤで走行することになり、タイムをロスすると同時に、タイヤを痛める結果となった。だがこれもあくまでも結果論。チームは勝負したのだ。ピットアウト直後はまだドライ気味だった路面に手を焼いていたロイックだが、雨が本降りになってくると本領を発揮する。上位陣に匹敵するペースで周回を重ねていったのだ。ただし、ドライ路面で酷使したツケが回ってきてしまい、雨も少し小降りになってきたためにチームは再度作戦を変更、41周を終えたところでロイックをピットに呼び戻し、中山にドライバー交替すると同時に、今度は浅溝のレインタイヤで再度勝負を仕掛けることになった。
期待に応える格好で、中山はこの時間帯でのトップタイムを連発。面白いように先行車をパスして8位までポジションアップして見せた。好走した中山だったが、それでもレース終盤になってレコードラインが乾き始めると、スリックタイヤに交換したライバルの勢いを押さえておくことは不可能だった。さらに76周目の最終コーナーでは、後続のマシンにプッシュされ、最終コーナーでスピン。何とかコントロールして再スタートを切ることは出来たが、ここに来て約10秒のタイムロスは挽回不可能。結局11位でチェッカーを受けるにとどまり、前回のセパンに続きあと一歩のところで入賞を逃すことになった。だが随所に成長ぶりを見せたのも事実。ハードで苦しい分は、ドライバーとスタッフが奮起する。チームの戦いは終わらない!