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導入事例
導入事例 合資会社文化財復元センター様 >>歴史的価値を持つ文化財をデジタル技術で蘇らせ作品本来の息吹をマックスアートで再現

大阪府枚方市の合資会社文化財復元センター様は、デジタル解析技術を駆使した独自の手法を使い、日本各地にある文化財のデジタル復元を手がけている。文化財の多くは年月の経過により制作当時の形をそのままに留めていないものも多い。同社の取組みは、風化して内容の把握が難しくなった文化財を、元の作品に手を加えることなく復元することだという。本来の姿を取り戻した文化財のデータはマックスアートで出力し、復元の依頼元であるお寺や資料館に展示されている。
導入理由>>復元した文化財の出力にマックスアートを活用
色あせに強い >>色あせしにくい顔料系の大判プリンターであること
今後の展望 >>マックスアートで文化財の息吹まで伝えたい
導入モデル
PX9500N
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導入理由復元した文化財の出力にマックスアートを活用
(資)文化財復元センター様は、文化的価値及び歴史的価値を有する絵馬や掛け軸の復元作業を行っており、復元した文化財の出力にマックスアートを活用している。「歴史的価値を持つ文化財の微細なニュアンスまで出力できるプリンターを探していました」と大隈氏は語る。

文化財は全国各地に無数に存在するが、日光や風雨にさらされ放置された結果、墨文字や顔料が剥がれ落ちその内容が肉眼では見えにくくなっているものも少なくない。

大阪府枚方市の(資)文化財復元センター様は、こうした昔の息吹を伝える貴重な史料を、デジタル解析技術を駆使して独自に開発した手法を使い復元している。

(資)文化財復元センター代表の大隈剛由氏は、プロカメラマンとしても活躍しており、スタジオPecoを経営している。10年ほど前に、プロカメラマンとして七五三の記念写真撮影を請け負っていた神社で古い板戸の記録写真を依頼された。顔料がほとんど剥がれ落ちた板戸の写真を何気なく画像ソフトで加工していくうちに、鮮やかな鳳凰(ほうおう)の画像が浮かび上がってきたのである。

修復や復元というと、費用が高額なこともあり、その対象は国宝クラスの文化財というのが実態だった。しかし写真ならデジタル技術を駆使して文化財を傷めることなく、しかも廉価に復元作業が可能なため、身近に眠る文化財でも制作当時の姿を蘇らせることができる。「そのためにはできるだけ早く対策が必要だ」という思いが2004年の(資)文化財復元センター開設につながった。

文化財の復元を請け負う同センターでは、見えにくかった文字や絵が復元作業を通して浮かび上がり来歴が判明した例もあり、絵を美術品として復元再生するだけでなく、学問的に歴史を掘り起こす資料として文化財を蘇生する役目も担っている。たとえば赤穂市の赤穂八幡宮にあった大石内蔵助の直筆と伝えられた絵馬は、復元した結果、肉眼ではまったく見えなかった「萬冶二」の文字が浮かび上がり、内蔵助の直筆ではなく、内蔵助が産まれた満冶二年に大石家がその誕生を祝って奉納したものであろうことが判明した。

そのほかにも、NPOとして復元した大阪府枚方市の鍵屋資料館の欄間絵は、肉眼で確認しづらかった淀川の水車や川面を泳ぐ魚の姿などがありありと復元され、不明だった作者も地元の日本画家 中井吟香の作品であることが判明した。


合資会社文化財復元センター
代表 大隈剛由様

大石内蔵助所緑の絵馬[復元前]
大石内蔵助所緑の絵馬[復元後]

本牧市所蔵 鍵屋欄間絵[復元前]
本牧市所蔵 鍵屋欄間絵[復元後]

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色あせに強い色あせしにくい顔料系の大判プリンターであること
(資)文化財復元センターの代表である大隈氏が現在手がけているのが、京都 法輪寺の虚空蔵菩薩像の復元だ。

13歳になった数え年に成人となった証として智恵や幸福を虚空蔵菩薩に授かるためにお参りする「十三まいり」や、「針供養」「漆祖神」など古式ある儀式が執り行われ、京都では「十三まいりのお寺」=「こくぞうさん」という愛称で親しまれているのが法輪寺だ。長い歴史のある法輪寺は、応仁の乱で焼失、1597年に後陽成天皇が再建、さらに1864年蛤御門の変により焼失、現在の本堂は1884年に再建、客殿、玄関、回廊、庫裏、山門などを順次竣工し1914年に往事の寺観を復興した。こうした歴史の荒波をくぐりぬけた法輪寺の虚空蔵菩薩像は、直径約100cm円の中に描かれており、肉眼でもそれとなく判別はできる状態だが、顔料は剥落し全体に黒ずんでいる。

「火災の際に、延焼を避けるために水をかけながら僧侶達が命がけで運び出した寺宝です」と法輪寺副住職の藤本高仝氏が語ることから分かるように、虚空蔵菩薩像の保存状態は決してよくない。そのため、一般公開はせずに修行僧が修行時に目にするだけに留まっていたが、(資)文化財復元センターの事業を知り、「先達が身を挺して運び出した虚空蔵菩薩像をぜひ蘇らせたい」と依頼に至ったという。



法輪寺
副住職 藤本高仝様
文化財の復元は、まず高解像度のカラー写真で全体像を撮影し、その後、消えかかった絵や文字を赤外線写真や紫外線写真などの特殊な写真技術を用いて部分ごとに何枚も撮影していく。赤外線写真は考古学でよく使われており、発掘された木簡などに書かれている消えかかった墨文字の判別に威力を発揮する。紫外線写真は赤外線とは逆に、白の顔料に反応して日本画の白い絵の具上の薄く消えかかった画像などを浮かび上がらせることができる。

貴重な文化財である虚空蔵菩薩像の場合、外部に運び出せないなどの制約があったため大隈氏が法輪寺に通い、撮影するだけで1カ月の期間を要した。

さらに塗料自体が剥落してしまった虚空蔵菩薩像は、特殊な写真技術を用いるだけでは復元が難しく、撮影後1カ月以上かけ、拡大写真のわずかな情報を頼りにコンピューター上で手作業を行う必要があった。

「完成した復元データは最後にマックスアートで出力します。文化財復元のデータは長持ちする顔料系インクであることが必須条件になります。プリンターで出せる画像は現在は4GBくらいが限度だと思っていましたが、将来はそれよりもはるかに大きいデータの出力が可能になると思います」と大隈氏は語る。

復元を依頼した藤本副住職は、「どこまで復元できるか分かりませんが、虚空蔵菩薩像の剣を持つ右手、如意宝珠を持つ左手、さらに蓮華座などが分かるようになれば、修行のいっそうの励みになると思いますから、実物の横に掲示したいと考えています」と大隈氏の復元に寄せる期待は大きい。

顔料が剥落し肉眼では確認が難しいほど痛んでいた法輪寺の虚空蔵菩薩像も、(資)文化財復元センターの大隈氏が復元したデータをマックスアートで出力することで、その歴史的価値が蘇っている。

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今後の展望マックスアートで文化財の息吹まで伝えたい
対象となる文化財は、小さなものもあるが、掛け軸や奉納額など大きなサイズのものも多い。そこで、(資)文化財復元センター様は、対光性、耐水性に優れた顔料インクを使用し、B0プラス(ノビ)サイズの大判プリントができるエプソンのインクジェットプリンター「マックスアートPX-9000」を採用、デジタル処理で蘇った文化財本来の姿を大判プリントで再現し提供している。

大隈氏は「プリンターを変えるまでは、せっかく掲示しても3カ月もしないうちに色あせてしまうということも珍しくありませんでしたが、PX-9000を導入してからは安心して掲示できるようになりました」とマックスアートの保存性の高さを語る。

「画面で再現したとおりの色が簡単に発色良く出力できることに加え、印刷スピードが速く大判でもスピーディーにプリントできるのが気に入っています」とPX-9000の魅力を説明する。大隈氏は、日々進化する復元技術、最新の撮影技法やデジタル画像処理技術を採り入れ、身近に眠る文化財を低コストで復元できるようにしたいと今後の抱負を語ってくれた。

文化財本来の息吹を現代を生きる人たちに伝えるために、今後もますますPX-9000が活躍することになりそうだ。

求玄流奉納額[復元前]
求玄流奉納額[復元後]
山梨県韮崎市、勝手神社の求玄流奉納額。シミや汚れでほとんど読めなかった文字や印が、大隈氏の手によって見事に復元されている。このような、高さ約1メートル、幅約3メートルの大きな文化財も、B0プラス(ノビ)サイズ対応のPX-9000で出力できる。

上記復元作業に関するお問合せは、下記までお願い致します。
 合資会社 文化財復元センター
 〒619-0237 京都府相楽郡精華町光台1丁目7
 けいはんなプラザ ラボ棟9階
 TEL:050-1058-8025 FAX:0774-39-7091
 ホームページ:http://www.fukugen.info/

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