S5U1C17001H for Firmware Update History 2013.12.20 Copyright (C) SEIKO EPSON CORP. 2013 目次 ============= 1) S5U1C17001Hファームウェアの更新履歴 2) マニュアルとの差異 3) 改訂履歴 ============= 1) S5U1C17001Hファームウェアの更新履歴 [S5U1C17001H S1C17用 ファームウェアバージョン] S5U1C17001Hのファームウェア間の違いは以下の通りです。 ■ V1.1での変更点(V1.0 → V1.1) ・Flashメモリ書き込み時にデバッガがハングする可能性がある不具合を修正。 S5U1C17001H(ICDmini)を使用してFlahsメモリへデータを書き込む際に、書き込むセクションの サイズが1だった場合、デバッガがハングする可能性がある問題を修正しました。 ・Flashライタモードでベリファイのみを実行できない不具合を修正。 Flashライタモードでベリファイのみ(SW2:OPEN/SW3:ON)を実行すると、 エラー(LED4:赤)が発生する問題を修正しました。 ・Flashライタ実行を高速化。 Flashライタモードでの書き込み方法を変更し、従来より高速化しました。 注)従来のFlashライタ用FLSプログラムは使用できません(fwr17701.safなど) 通常のFLSプログラム(fls17701.elf)をモトローラ形式に変換してご使用ください。 ・Flashライタモードの起動時に初期接続待ちを追加。 Flashライタ起動時のターゲット接続状態がLEDによって分かるようにしました。 ターゲットと接続が確立されるまでは、ICDモード同様、LED3(赤)/LED4(緑)となります。 ・Flashライタモード時のリセット動作を変更。 Flashライタ実行が終了した際のスイッチによるリセット動作をハードウェアリセットから、 連続書き込みなどを考慮して、ソフトウェアリセットに変更しました。 またFlashライタ実行時には、スイッチを押すとハードウェアリセットがかかります。 ・Flashライタ動作中のLED点滅間隔を修正。 Flashライタ実行中のLED点滅間隔をCPUの動作速度に依存しないよう修正しました。 ・起動時ターゲットリセットの不具合を修正。 S5U1C17001Hの4pin拡張コネクタを接続している際に、CPUの動作速度が低速であった場合、 S5U1C17001H起動時に実行するターゲットリセットが失敗する問題を修正しました。 ■ V1.2での変更点(V1.1 → V1.2) ・単体Flashライタモード時のVerifyの高速化。 ・単体Flashライタモード時、BRK IN ピンへの入力信号による操作のサポート。 [BRK IN]ピンを[RESET/START]ボタンとして利用可能です。 ・GangWriter機能のサポート。 ■ V1.3での変更点(V1.2 → V1.3) ・ファームウェアのブートアップ処理の仕様変更。 ブートアップ処理内のターゲットシステム接続確認を削除。 これによりターゲットシステムの接続状態によらずS5U1C17001HとPC間の接続を確立可能。 ■ V1.4での変更点(V1.3 → V1.4) ・ターゲットリセットの仕様変更。 ターゲットリセットを実行する前のターゲット状態チェックを削除。 従来デバッグモード中に限定されていたターゲットリセットを ターゲットの状態によらず実行可能な仕様に変更。 ■ V2.2での変更点(V1.5 → V2.2) ・PCにS5U1C17001Hを2台以上接続した場合、正常に認識しなかった問題を解消しました。 ・S5U1C17001HのICDモードでの起動方法が、V1.3での修正により変わってしまっていたが、 V1.1と同じ手順となるように変更しました。 ■ V2.9での変更点(V2.2 → V2.9) ・S5U1C17001H(以下、ICDmini) ハードウェアバージョン(以下、HW ver)が1.1->2.0に変更しました。 ICDmini HW ver2.0にファームウェアも対応しました。(ICDmini HW ver2.0専用) ・ICDminiのSW8をONすることで、Flash書き込み電圧7.0V供給可能となりました。 ■ V2.10での変更点(V2.9 → V2.10) ・S5U1C17001H(以下、ICDmini) のSW8をONすることで、Flash書き込み電圧7.5V供給可能となりました。 (ICDmini HW ver2.0専用) ■ V3.0での変更点(V2.10 → V3.0) [共通] ・S5U1C17001H ハードウェアバージョン1.0-2.0に依存しないように変更しました。 ・S1C17(S5U1C17001H S1C17用 ファームウェアバージョン3.0)/ S1C33(S5U1C17001H S1C33用 ファームウェアバージョン1.4)対応になりました。 [S5U1C17001H ハードウェアバージョン 1.0-1.1] ・ICDモード時にも、SW8をONすることで7Vが出力されるようになりました。 ただし、Flash書き込み電圧としては使用出来ません。 [S5U1C17001H ハードウェアバージョン 2.0] ・S5U1C17001C(GNU17) バージョン2.0と併用することで、 Flash書き込み電圧を可変出来るように変更しました。 ■ V3.1での変更点(V3.0 → V3.1) S1C17(S5U1C17001H S1C17用 ファームウェアバージョン3.1)のみ修正しました。 よって、S1C17のみのバージョンアップになります。 ・単体でのFlashライタモード時における、通信パケットサイズ設定オプション追加。 ・単体でのFlashライタモード時における、消去の前処理時の書き込み電圧指定処理追加。 ・S5U1C17000Y2(GangWriter)使用時における、タイムアウトオプション(-T)の不具合修正。 ■ V3.2での変更点(V3.1 → V3.2) ・S1C17(S5U1C17001H S1C17用 ファームウェアバージョン3.2)/ S1C33(S5U1C17001H S1C33用 ファームウェアバージョン1.5)対応になりました。 ・単体でのFlashライタモード時における、書き戻し設定オプション(-b)追加。 ・単体でのFlashライタモード時における、通信パケットサイズ設定オプション(-s)変更。 (変更前)c17 fwlp fwrxxxxxx.saf 0xx 0xx "-s0128" (変更後)c17 fwlp fwrxxxxxx.saf 0xx 0xx "-s128" ・64bit版OS対応(S5U1C17001C(GNU17)の対応は、バージョン2.2以降) 本バージョンへのファームウェアアップデートはWindow OS 32bit版を使用して行ってください。 ・ファームアップデート方法変更。 ■ V3.3での変更点(V3.2 → V3.3) ・S1C17(S5U1C17001H S1C17用 ファームウェアバージョン3.3)を修正しました。 ・フラッシュセキュリティの解除を対応。 ・奇数サイズのプログラム書き込みの不具合を修正。 ・単体でのFlashライタモード時における、通信パケットサイズ設定オプション(-s)変更。 本ファームウェアとV3.1は互換性があります。 ・ノイズ対策対応。 ・フレキシブルなFLSプログラムに対応した、単体でのFlashライタモードへ変更。 2) マニュアルとの差異 [S5U1C17001H ハードウェアバージョン1.0-1.1] S5U1C17001H User Manual(ICDmini Ver1.0およびVer1.1)の記載について、 S1C17用 ファームウェアバージョン(以下、FW ver)3.3または、 S1C33用 FW ver1.5との動作差異は以下の通りです。 S1C33選択時の基本的な操作はS1C17選択時と同様です。 操作の差異についても、以下を参照してください。 ■2 パッケージ構成 ・S1C33アプリケーション開発時(対応予定) ↓ ・S1C33アプリケーション開発時(対応) ■4.1.2 Flash書き込み電圧用コネクタ ・Flashプログラミング用電圧出力(FLASH VCC OUT) このモードはFlashライタモード時のみ機能し、SW8をONに設定すると、 FLASH VCC OUTピンからはRESET/STARTスイッチの操作に関わらず、常時7V電圧が出力されます。 ↓ SW8をONに設定すると、FLASH VCC OUTピンからはRESET/STARTスイッチの操作に関わらず、 常時7V電圧が出力されます。 ■4.2 ホストコンピュータとの接続 [S1C33選択時の動作] 1.USBドライバのインストール 選択するS1C17またはS1C33のCPUにより、使用するUSBドライバは異なります。 以下の手順でUSBドライバをインストールしてください。 1)ホストコンピュータ(以降、PC)とはS5U1C17001Hに付属のUSBケーブルで接続します。 2)選択するCPUがS1C33の時に、S5U1C17001Hを初めてPCに接続すると、 USBドライバのインストールが要求されます。 3)ウィザードに従ってUSBドライバをインストールしてください。 USBドライバは、S5U1C33001C(S1C33 Family Cコンパイラパッケージ)の インストールディレクトリ"C:\EPSON\GNU33\utility\drv_usb"にあります。 4)ウィザードにインストールの終了メッセージが表示された場合、インストール完了です。 ■5.3 デバッガの起動 [S1C33選択時の動作] 5.2.1の操作で、S5U1C17001HがターゲットのS1C33プロセッサと正常に接続された後、 PC上のデバッガ(gdb.exe)を起動してください。 S5U1C17001Hと接続してデバッグを行うためには、targetコマンドでデバッガを ICD Miniモードに設定する必要があります。 (gdb) target icd6 usb <-ICD Miniモード設定コマンド デバッグコマンドやデバッガの操作方法については、 "S5U1C33001C Manual(S1C33 Family Cコンパイラパッケージ)"を参照してください。 注: S5U1C33001Hをホストコンピュータから切断する場合は、 必ず先にデバッガを終了させてください。 ■6.1 Flashプログラミングの準備 [S1C33選択時の動作] 1)S5U1C17001HをICDモードで起動します。(S5U1C17001H User Manual 5.2節参照) 2)デバッガを起動します。(S5U1C17001H User Manual 5.3節参照) 3)Flash消去/書き込みプログラム(FLSプログラム)を"fwlp"コマンドでS5U1C17001Hにロードします (gdb) c33 fwlp Filename EraseEntryAddr WriteEntryAddr [Comment] Filename: データ消去/書き込みプログラムファイル名 EraseEntryAddr: 消去ルーチンアドレス WriteEntryAddr: 書き込みルーチンアドレス Comment: データ/アドレス情報識別コメント(省略可) 例:Flash消去/書き込みプログラム writer.safをロードします。 消去ルーチンアドレス0x14c、書き込みルーチンアドレス0x180の場合。 (gdb) c33 fwlp writer.saf 0x14c 0x180 4)ターゲットのFlashメモリに書き込むデータを"fwld"コマンドでS5U1C17001Hにロードします。 (gdb) c33 fwld Filename EraseStartBlock EraseEndBlock EraseParam [Comment] Filename: データファイル名(モトローラS3形式) EraseStartBlock: 消去開始ブロック EraseEndBlosk: 消去終了ブロック EraseParam: Flashメモリ先頭アドレス Comment: データ/アドレス情報識別コメント(省略可) 例:全セクタを消去し、sample.safをFlashへロードします。 Flash開始アドレスが0x600000の場合。 (gdb) c33 flwd sample.saf 0 0 0x600000 5)デバッガを終了します。 デバッガ(gdb.exe)起動/終了、ロードデータをsaf形式に変換する方法については、 S5U1C33001C Manual(S1C33 Family Cコンパイラパッケージ)を参照してください。 ■7 ファームウェアアップデート [S5U1C17001H S1C17用 FW ver3.2、S1C33用 FW ver1.5からファームウェアアップデートする場合。] (1) ホストコンピュータとS5U1C17001HをUSBケーブルで接続します。 (2) S5U1C17001Hのディップスイッチの設定をします。 SW7をONに設定します。 ファームアップデートを行うS1Cに合わせ以下も設定します。 S1C17の場合:SW1=OPEN S1C33の場合:SW1=ON 上記以外はOPENに設定してください。 (3) RESET/STARTスイッチを押します。 S5U1C17001HのLEDは以下のように点灯します。 LED1 (青) または(緑) LED2 (青) LED3 (赤) または(消灯) LED4 (緑) (4) デバッガ(gdb.exe)を起動します。 デバッガ(gdb.exe)の起動方法については、 "S5U1C17001C Manual(S1C17 Family Cコンパイラパッケージ)"もしくは、 "S5U1C33001C Manual(S1C33 Family Cコンパイラパッケージ)"を参照してください。 (5) デバッガ(gdb.exe)とS5U1C17001Hを接続します。 S1Cのデバッガ(gdb.exe)に合わせてconsole windowから以下のコマンドを実行します。 S1C17の場合:(gdb) target icd usb S1C33の場合:(gdb) target icd6 usb コマンド入力後以下が表示されます。 S1C17の場合: (gdb) target icd usb C17 ICD17 debugging Connecting with tartget (ID_OK) ..... done ICD Initializing (ICD_INITALIZE) ... done Read ICD Version (ICD_VER_READ) ..... done ICDmini hardware version .......... 1.x ICDmini software version .......... 3.3 ←ここからバージョンが情報が確認可能です。 Debug base address (ID_DATA_READ) .. xxxx Boot address (ICD_DATA_READ) ........ xxxx S1C33の場合: (gdb) target icd6 usb C33 ICD33 debugging Connecting with tartget ... done CPU type and debug unit address setting ... done Initializing ............... done CPU cold resetting ......... done Target connection test ..... omitted ICDmini hardware version ... 1.x ICDmini software version ... 1.5 ←ここからバージョンが情報が確認可能です。 CPU type and debug unit address setting ... done CPU cold resetting ......... done Boot address ............... xxxx (6) 現在のファームウェアバージョンを確認し、 アップデートの必要があれば以下のコマンドを続けて入力してください。 S1C17の場合:(gdb) c17 firmupdate path\filename.saf S1C33の場合:(gdb) c33 firmupdate path\filename.saf path: 新しいファームウェアを置いたパス filename.saf: 新しいファームウェアのファイル名 コマンド入力後、以下が表示されれば完了です。 S1C17の場合: Erase flash data ...done Load flash data ....done ICD firmware update ...done Please quit gdb, and power off ICD when LED2/LED3/LED4 is green. (LED is green in the case of SVT17701). S1C33の場合: Erase flash data ...done Load flash data ....done ICD firmware update ...done Please quit gdb, and power off ICD when OK LED is on. この作業には、15分程度必要となる場合があります。 ファームウェアのアップデート中は絶対にS5U1C17001Hをリセットまたは、電源OFFにしないでください。 途中で中断した場合、S5U1C17001Hが起動しなくなる可能性があります。 (7) RESET/STARTスイッチを押してださい。 ファームウェアアップデートに成功した場合は以下のように点灯します。 LED1 (青/緑:コア選択) LED2 (緑:消去成功) LED3 (緑:書き込み、ベリファイ成功) LED4 (緑:ファームウェアアップデート完了処理成功) ファームウェアアップデートに失敗した場合は以下のように点滅します。 ファームウェアバージョンが元のファームウェアバージョン以下だった場合。 LED1 (青/緑:コア選択) LED2 (赤点滅) LED3 (赤点滅) LED4 (消灯) 本エラーの場合は、手順(1)からやり直すことで復旧します。 Flash消去/書き込み/ベリファイに失敗した場合。 LED1 (青/緑:コア選択) LED2 (赤:消去失敗) LED3 (赤:書き込み、ベリファイ失敗) LED4 (赤:ファームウェアアップデート完了処理失敗) (8) SW7をOPENにし、再度RESET/STARTスイッチを押してください。 ファームウェアが再起動します。 ファームウェアアップデートに失敗した場合は、元のファームウェアが再起動します。 ■8.4 S5U1C17001HとS5U1C33001Hの差異 S5U1C17001HでS1C33を選択して使用する場合、S5U1C33001Hとは以下の違いがあります。 ・トレース機能使用不可 [S5U1C17001H ハードウェアバージョン2.0] マニュアルを改訂しました。 3) 改訂履歴 2010/02/18 新規作成 2011/04/22 S5U1C17001H S1C17用ファームウェア V3.1にバージョンアップ。 2011/11/24 S5U1C17001H S1C17用ファームウェア V3.2、S1C33用ファームウェア V1.5 にバージョンアップ。 2013/12/20 S5U1C17001H S1C17用ファームウェア V3.3にバージョンアップ。