ニュースリリース
2018年9月3日
セイコーエプソン株式会社

構造ヘルスモニタリングに最適な、加速度センサー『M-A352』を開発

- 高精度センシング技術で、より安全で安心な社会インフラの実現に貢献 -


『M-A352』(コネクター面)


『M-A352』(裏面)

セイコーエプソン株式会社(本社:長野県諏訪市、社長:碓井 稔、以下エプソン)は、このたび高性能な3軸加速度センサーの新製品『M-A352』を開発、サンプル出荷を2018年末から開始し、2019年春の量産開始を予定しています。

エプソンは2014年に加速度センサー製品を発売して以来、さまざまなアプリケーションに採用され、多くの実績と高い品質により、市場から高い評価を得ています。近年、社会インフラの老朽化や維持管理・更新の費用増大などが社会問題として広く認識され、それらの問題の解決手段として、センサーを用いて構造物の健全性を診断する「構造ヘルスモニタリング」と呼ばれる技術のニーズが高まっています。

今後の本格的な構造ヘルスモニタリング技術の普及に向けて、必要な1µG/√Hz以下のノイズ性能(サーボ加速度計クラス)と耐久性・生産性に優れた新製品『M-A352』を開発しました。本製品では、これまで実現が困難であった高精度と耐久性を高い次元で両立させたことで、高精度計測の適用が難しかった多様なアプリケーションへの適用を可能とします。

【新製品の特長】

  • 従来品の4倍となる高い耐衝撃性を実現:1,200G(従来品 M-A351:300G)
  • 低ノイズ:0.5µG/√Hz typ.
  • 広い計測ダイナミックレンジ:27bit
  • ノイズに強い独自のダイレクト・デジタル変換技術を採用
  • マルチノード計測時の高精度時刻同期を可能とする低ジッター外部トリガー機能を搭載

※サーボ加速度計:地震観測や土木構造物の微動計測に広く使用されている高精度な加速度センサー原理方式

■アプリケーション例

構造ヘルスモニタリング(ビル・道路付帯構造物・橋・トンネル・鉄塔など)、地震観測、環境振動計測、産業機器の状態監視、無人機(地上車・海底探査など)、産業機器・車両の振動・軌道計測、など

■本製品の概仕様

製品型番 M-A352
検出範囲 ±15G
バイアス誤差 ±2mG
バイアス温度特性 ±2mG
感度 0.06µG/LSB
直線性 0.03 % FS
ノイズ密度 0.5µG/√Hz,rms @0.5Hz~
出力分解能 32bit
デジタルシリアルインターフェイス SPI / UART
工場出荷時での内部補正
(補正温度範囲:-30℃~85℃)
バイアス、直線性、軸間アライメント
出力データレート ~1,000 Sps
動作温度範囲 -30℃ ~ +85℃
消費電流 16mA @ 3.3V
低ジッター外部トリガー機能 ~5µsec
耐衝撃 1,200G @0.2ms, half-sin
サイズ 48 × 24 × 16mm
重量 21g

※本概仕様は、予告なく変更される場合があります。

なお当社は、ドイツのブラウンシュバァイクで、2018年9月11~12日(ドイツ現地時間)に開催される、センサーの国際学会「2018 DGON Inertial Sensors and Systems(ISS)」において、本製品に関する技術発表とデモを実施する予定です。

【関連リンク】

本製品の詳細情報は下記ホームページをご参照ください。なお、ホームページからのお問い合わせも可能です。
URL:www.epson.jp/prod/sensing_system/

【お客様のお問い合わせ窓口】

セイコーエプソン株式会社 MSM推進プロジェクト / デバイス営業部
URL:https://cform.epson.jp/form5/pub/e063/sensing_system

以上

記載されている情報は発表日現在のものです。予告なしに変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。