ニュースリリース
2018年7月13日
セイコーエプソン株式会社

インクジェットデジタル捺染機の最新機種『Monna Lisa Evo Tre』の国内生産および販売を開始

- デジタル捺染の生産・販売体制を強化し、テキスタイル分野におけるデジタル化を加速 -


インクジェットデジタル捺染機『Monna Lisa Evo Tre』

セイコーエプソン株式会社(社長:碓井 稔、以下エプソン)は、インクジェットデジタル捺染機『Monna Lisa(モナリザ)』シリーズの最新機種『Monna Lisa Evo Tre』について、日本国内における生産および販売を開始することをお知らせします。

従来、エプソンのデジタル捺染機の生産・販売は欧州が中心でしたが、同製品を機に国内生産を強化していくとともに、国内における販売も開始し、アジア・オセアニア地域へも拡大していきます。これにより、エプソンのデジタル捺染ビジネスのグローバル展開を進め、捺染分野におけるインクジェットによるデジタル印刷へのシフトを加速させていきます。

エプソンは、強みとするインクジェット技術を生かしてデジタル捺染にいち早く取り組み、2003年に捺染業界のリーディングカンパニーであるFratelli Robustelli S.r.l.(社長:Daniela Guerci、以下ロブステリ社)とデジタル捺染機『Monna Lisa』を共同開発しました。同製品は、ロブステリ社が製造および販売を担い、高級捺染業の拠点であるイタリア・コモ地域をはじめとする欧州において高い評価を集め、確固たるブランドを確立しています。2016年にはロブステリ社をグループ会社とし、エプソンが持つ生産リソースを用いて製品の生産を拡大するとともに、グローバルな販売網やサービスサポート体制を活用して増加するデジタル捺染の需要にお応えするべく、同社との連携を深めてきました。

そしてこのたび、さらなる製品供給体制の強化を目的として、プリンティングソリューションズ事業の中核拠点である広丘事業所(所在地:長野県塩尻市)において、『Monna Lisa Evo Tre』の生産を開始しました。同時に、同製品の日本国内での本格的な販売を開始するものです。

この『Monna Lisa Evo Tre』は、エプソンの最先端のインクジェットプリントヘッド「PrecisionCore(プレシジョンコア)プリントヘッド」を搭載しており、従来機種と比較して画質および生産性が大幅に向上しています。

今後は2019年度に、広丘事業所内に商業・産業用大型印刷機の試作・量産工場およびデジタル捺染のテストラボを備えた新棟を建設し、日本とイタリアの2拠点からグローバルに製品・サービスを提供する体制を確立する計画です。また、プリンティングソリューションズ事業の本社機能が集約されている広丘事業所において、関連部門と密接に連携しながら研究開発や企画設計を行うことで、デジタル捺染の技術と製品をさらに進化させていきます。

セイコーエプソン 取締役専務執行役員 プリンティングソリューションズ事業部長の久保田孝一は、次のように述べています。

「デジタル捺染は、アナログ印刷と比較して、低コストで多品種少量・短納期の生産に対応することができるだけでなく、アナログ印刷で必要な版下や大量の水が不要で、染色材料のロスがないなど、環境負荷を大幅に低減することもできます。エプソンの技術によって、これらの価値を世界中のお客様にお届けする体制を整え、これからの捺染業界において、なくてはならない存在となることを目指します。」

エプソンは長期ビジョン「Epson 25」において、デジタル捺染を含む商業・産業印刷を、注力する事業領域のひとつと位置付けています。これらの分野におけるデジタル印刷の世界を広げ、インクジェットによるイノベーションをさらに加速させていきます。

以上

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