ニュースリリース
2016年4月28日
会社名 セイコーエプソン株式会社
代表者名 代表取締役社長 碓井 稔
(コード番号:6724 東証第一部)

業績連動型株式報酬制度の導入に関するお知らせ(制度詳細)

当社は、2016年3月16日開催の取締役会において、新しい業績連動型株式報酬制度(以下、「本制度」という。)を導入することを決議していましたが、2016年4月28日開催の取締役会において、本制度の詳細を決議しましたので、下記のとおりお知らせいたします。

本制度の導入については、後日開催する取締役会で改めて決議した上で、2016年6月28日に開催予定の第74回定時株主総会(以下、「本株主総会」という。)に付議する予定です。

なお、当社は、2016年3月16日の取締役会において、本株主総会で必要な定款変更などが承認されることを条件に「監査等委員会設置会社」へ移行する方針を併せて決議しており、下記は当該移行を前提とした内容になっております。

1.本制度導入の目的

(1)当社は、本制度対象役員(※1)を対象に、株主の皆様との利益共有意識を強化するとともに、持続的な成長と中長期的な企業価値向上へのコミットメントを示すことを目的として、透明性・公正性の高い業績連動型の株式報酬制度を導入します(※2~※3)

なお、本制度は、当社の事業利益、ROSおよびROEなどの中長期的な業績目標の達成度等に応じて、本制度対象役員に交付される株数が変動する設計とする予定です。

(2)本制度の導入は、本株主総会において役員報酬の承認決議を得ることを条件とします。

(3)本制度を導入するにあたり、役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託(以下、「BIP信託」という。)と称される仕組みを採用する予定です。BIP信託とは、米国の業績連動型の株式報酬(Performance Share)制度および譲渡制限付株式報酬(Restricted Stock)制度を参考にした役員に対するインセンティブプランであり、BIP信託により取得した自社株式を業績目標の達成度などに応じて本制度対象役員に交付するものです。

(※1)本制度対象役員とは、当社取締役および当社と委任契約を締結している執行役員を指します。ただし、社外取締役および監査等委員である取締役などの業務執行から独立した立場にある者ならびに海外居住者は除きます。

(※2)本制度の導入により、本制度対象役員の報酬は、「基本報酬」、「賞与」および「株式報酬」から構成されることになります。なお、社外取締役および監査等委員である取締役などの業務執行から独立した立場にある者の報酬は、経営全般の監督機能などを果たすという役割に鑑み、「基本報酬」のみにより構成されます。

(※3)当社は、取締役会の諮問機関として、社外取締役を主要な構成員とする取締役報酬審議会を設置しており、同審議会において、本制度の導入について審議し、報酬制度に係る決定プロセスと結果の透明性および客観性を確保しています。

2.BIP信託の仕組み

  • 1)当社は本制度の導入に関して本株主総会において承認決議を得ます。
  • 2)当社は本制度の内容に係る株式交付規程を制定します。
  • 3)当社は信託契約に基づき、受託者に対し、1)の株主総会決議で承認を受けた範囲内で金銭を拠出し、受益者要件を充足する本制度対象役員を受益者とする信託(以下、「本信託」という。)を設定します。
  • 4)本信託は、信託管理人の指図に従い、3)で拠出された金銭を原資として当社株式を当社(自己株式処分)または株式市場から取得します。
  • 5)本信託内の当社株式に対する剰余金の分配は、他の当社株式と同様に行われ、本制度に必要な費用などに充当されます。
  • 6)本信託内の当社株式については、信託期間を通じて、議決権を行使しないものとします。
  • 7)信託期間中、本制度対象役員は、2)で制定した株式交付規程に従い、毎年、役位などに応じた一定のポイント数の付与を受け、当該ポイントが当社の中長期的な業績目標の達成度等に応じて変動します。また、本制度対象役員は、原則としてポイントの付与から3年経過後に、かかるポイントの一定割合に相当する当社株式の交付を受け、残りのポイントに相当する株数の当社株式については、信託契約の定めに従い、信託内で換価した上で、換価処分金相当額の金銭を受領します。
  • 8)信託期間中の業績目標の未達成などにより、信託期間の満了時に残余株式が生じた場合、信託契約の変更および追加信託を行うことにより本信託を継続利用するか、または、本信託から当社に当該残余株式を無償譲渡し、当社はこれを無償で取得した上で、取締役会決議によりその消却を行う予定です。
  • 9)本信託の終了時に、受益者に分配された後の残余財産は、信託金から株式取得資金を控除した信託費用準備金の範囲内で当社に帰属する予定です。また、信託費用準備金を超過する部分については、当社および当社役員と利害関係のない団体への寄附を行う予定です。

(注)委託者は、株主総会決議で承認を受けた株式取得資金の範囲内で、本信託に対し、自社株式の取得資金として追加で金銭を信託し、本制度を継続する可能性があります。

(1)本制度の概要

本制度は、2017年3月31日で終了する事業年度から2019年3月31日で終了する事業年度までの3年間(以下、「対象期間」という。)(※)を対象として、各事業年度の役位および業績達成度などに応じて役員報酬として当社株式および当社株式の換価処分金相当額の金銭(以下、「当社株式等」という。)の交付および給付(以下、「交付等」という。)を行う制度です。

(※)信託期間の延長が行われた場合には、以降の各3事業年度をそれぞれ対象期間とします。

(2)制度導入手続

本株主総会において、本信託に拠出する金額の上限および本制度対象役員が付与を受けることができるポイント数(下記(5)に定める。)の1年当たりの総数の上限その他必要な事項を決議します。なお、信託期間の延長を行う場合は、本株主総会で承認を受けた範囲内で、信託期間の満了時において信託契約の変更および本信託への追加拠出を行うことを取締役会の決議によって決定します。

(3)本制度の対象者(受益者要件)

本制度対象役員は基本ポイントの付与から3年経過後に、受益者要件を満たしていることを条件に、所定の受益者確定手続を経て、ポイント数(下記(5)に定める。)に応じた数の当社株式等について、本信託から交付等を受けることができます。

受益者要件は以下のとおりとなります。

  • 1)対象期間中に本制度対象役員であること
    (対象期間中に新たに本制度対象役員になった者を含む。)
  • 2)懲戒解雇等により退任した者や在任中に一定の非違行為があった者でないこと
  • 3)下記(5)に定めるポイント数が決定されていること
  • 4)その他株式報酬制度として趣旨を達成するために必要と認められる要件

(※)ただし、本制度対象役員の退任もしくは海外赴任が決定した場合には、当該時点で本制度対象役員に対して当社株式等の交付等が行われます。

(4)信託期間

2016年8月2日(予定)から2019年8月31日(予定)までの約3年間とします。

なお、信託期間の満了時において、信託契約の変更および追加信託を行うことにより本信託を継続することがあり得ます。その場合、当初の信託期間と同一期間だけ本信託の信託期間を延長し、当社は、延長された信託期間ごとに、本株主総会で承認決議を得た信託金の上限額の範囲内で追加拠出を行い、引き続き延長された信託期間中、本制度対象役員に対するポイント数の付与を継続します。

(5)本制度対象役員に交付される株式数

本制度は、信託期間中の毎年7月(2016年に限っては10月)に役位などに応じた基本ポイントが付与され、当社の事業利益、ROSおよびROEなどの中長期的な業績目標の達成度等に応じた業績係数を当該基本ポイントに乗じることでポイント数が変動する仕組みです。なお、1ポイントは当社株式1株としますが、信託期間中に株式分割・株式併合等のポイント数の調整を行うことが公正であると認められる事象が生じた場合、分割比率・併合比率等に応じた調整がなされます。また、本制度対象役員には、原則として基本ポイントの付与日から3年経過後に業績係数を乗じた後のポイント数に相当する当社株式等の交付等が行われます。

(6)本信託に拠出される信託金の上限額および予定額

本株主総会においては、対象期間毎に本信託へ拠出することのできる金員の上限を5億円として承認決議を行うことを予定しており、かかる決議がなされた場合、当社が本信託へ拠出できる信託金の金額はかかる上限に服することになります。当該信託金の上限は、対象期間内の本信託による株式取得資金および信託報酬・信託費用の合算金額であり、今後の報酬水準や報酬構成比率の改定、本制度対象役員数の増加および株価変動の可能性等を考慮した金額です。

なお、本信託への当初の信託金は約3.2億円を予定しています。

また、信託期間の延長時に追加拠出を行う場合、延長する前の信託期間の末日に信託財産内に残存する当社株式および金銭(以下、「残存株式等」という。)があるときは、残存株式等の金額と追加拠出される信託金の合計額は、本株主総会で承認を得た信託金の上限額の範囲内とします。

(7)本制度対象役員に対する付与ポイント数の上限

本株主総会においては、本制度対象役員が付与を受けることができるポイント数の1年当たりの総数の上限(本制度対象役員が付与を受けることができる基本ポイントの1年当たりの総数に業績係数の最大値を乗じた値)を100,000ポイントとして承認決議を行うことを予定しており、かかる決議がなされた場合、本制度対象役員が付与を受けることができるポイント数は、かかるポイント数の上限に服することになります。

(8)本信託による当社株式の取得方法

本信託は、信託管理人の指図に従い、信託された金員を原資として、対象期間ごとに300,000株を上限に当社株式を当社(自己株式処分)または株式市場から取得します。

なお、本信託による当初の当社株式の取得は、上記(6)の株式取得資金および取得株式数の上限の範囲内で、株式市場からの取得を予定しています。

また、信託期間中、本制度対象役員の増員等により、本信託内の株式数が信託期間中に本制度対象役員に付与されるポイント数に対応した株式数に不足する可能性が生じた場合には、本株主総会の承認を受けた信託金および取得株式数の上限の範囲内で、本信託に追加で金銭を信託し、当社株式を追加取得することがあります。

(9)本制度対象役員に対する当社株式等の交付等の方法および時期

本制度対象役員に対する当社株式等の交付等は、原則として基本ポイントの付与日から3年経過後において、本制度対象役員が所定の受益者確定手続を行うことにより、業績係数を乗じた後のポイント数に相当する当社株式数の50%(単元未満株数は切捨)について本信託から交付され、また、残りについては本信託内で換価した上で、その換価処分金相当額の金銭が給付されるものとします。

なお、信託期間中に本制度対象役員が退任する場合、当該本制度対象役員は、原則としてその時点で保有するポイント数の累積値に応じた当社株式等の交付等を受けることができます。また、信託期間中に本制度対象役員が死亡した場合には、原則としてその時点で本制度対象役員が保有していたポイント数の累計値に応じた当社株式について、本信託内で換価した上で、その換価処分相当額の金銭の給付を当該本制度対象役員の相続人が受けるものとします。

(10)本信託内の当社株式に関する議決権行使

本信託内にある当社株式(すなわち上記(5)により本制度対象役員に交付等が行われる前の当社株式)については、経営への中立性を確保するため、信託期間中、議決権を行使しないものとします。

(11)本信託内の当社株式の剰余金配当の取扱い

本信託内の当社株式についての剰余金配当は、本信託が受領し、本信託の信託報酬・信託費用に充てられます。信託報酬・信託費用に充てられた後、最終的に信託が終了する段階で残余が生じた場合には、当社および当社役員と利害関係のない団体への寄附を行う予定です。

(12)信託終了時の取扱い

業績目標の未達等により、信託終了時に残余株式が生じた場合は、株主還元策として、信託終了時に本信託から当社に当該残余株式の無償譲渡を行い、取締役会決議により消却することを予定しています。

【ご参考】信託契約の内容(予定)

(1)信託の種類 特定単独運用の金銭信託以外の金銭の信託(他益信託)
(2)信託の目的 本制度対象役員に対するインセンティブの付与
(3)委託者 当社
(4)受託者 三菱UFJ信託銀行株式会社
(共同受託者 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)
(5)受益者 本制度対象役員のうち受益者要件を充足する者
(6)信託管理人 専門実務家であって、当社と利害関係のない第三者
(7)信託契約日 2016年8月2日
(8)信託期間 2016年8月2日~2019年8月31日
(9)制度開始日 2016年10月1日
(10)議決権行使 議決権は行使しないものとします。
(11)取得株式の種類 当社普通株式
(12)当初の信託金予定額 3.2億円(信託報酬・信託費用を含む。)
(13)信託金上限額 5億円(信託報酬・信託費用を含む。)
(14)株式の取得方法 株式市場より取得
(15)株式の取得時期 2016年8月4日~2016年8月31日
(16)帰属権利者 当社
(17)残余財産 帰属権利者である当社が受領できる残余財産は、信託金から株式取得資金を控除した信託費用準備金の範囲内とします。

【信託・株式関連事務の内容】

(1)信託関連事務 三菱UFJ信託銀行株式会社および日本マスタートラスト信託銀行株式会社がBIP信託の受託者となり信託関連事務を行う予定です。
(2)株式関連事務 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社が事務委託契約書に基づき受益者への当社株式の交付事務を行う予定です。

以上

記載されている情報は発表日現在のものです。予告なしに変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。