2013年3月11日
セイコーエプソン株式会社

基地局・光伝送装置向け水晶発振器の新ラインアップ
基本波で業界最高クラス※1500MHz発振により安定通信を実現できる
VCXO「VG-4513CB」シリーズを商品化


VCXO「VG-4513CB」シリーズ

セイコーエプソン株式会社(社長:碓井 稔、以下エプソン)は、このたび基本波(*1)で業界最高クラス500MHzまでの高周波に対応し、低ノイズ・低ジッタ(*2)特性を持つVCXO(電圧制御水晶発振器)「VG-4513CB」シリーズを商品化し、サンプル出荷を開始しました。

近年、スマートフォンなどの普及によりデータ通信の高速化・大容量化が進む基地局や光伝送装置では、これまでよりも高周波で安定した通信が求められるようになってきています。このような用途で主に用いられている一般的なATカット水晶振動子は、周波数温度特性が良好で可変・ノイズ特性に優れていますが、その反面、周波数を高めるには水晶振動子をさらに薄くする必要があり、量産性を考慮すると200MHz帯を基本波とした設計が限界です。そのため、500MHzなどの高周波発振に対応させるには、PLL(*3)や逓(てい)倍(*4)などの二次的な処理を施すことが欠かせず、その弊害として信号以外のノイズ(スプリアス成分)発生によるジッタ特性の劣化や、専用回路が必要なため小型化に制約があることが課題でした。

そこでエプソンは、水晶素材とMEMSを組み合わせた独自の強みであるQMEMS(*5)技術を活用し、基本波で500MHzまでの発振が可能なATカット水晶振動子を開発しました。さらに、この水晶振動子に最適な、低ノイズ・低ジッタを可能にする新開発ICを組み合わせることで、5.0mm×3.2mm×1.3mmの小型パッケージVCXO「VG-4513CB」シリーズの商品化に至りました。

小型で高精度・高安定性能を持つ本シリーズは、高速無線通信規格「LTE」などに対応した高速・大容量通信システムの実現に寄与します。

今後もエプソンは、強みであるQMEMS技術とIC設計技術を核にしたデバイスソリューションで、お客様の安心・安全・快適に寄与してまいります。

■VCXO「VG-4513CB」シリーズの主な特長

①広周波数範囲、低ジッタ

本商品は高周波数も基本波で発振できるため、従来(図左)のようなスプリアス成分を生じさせず、低ジッタ特性を実現できます。

当社従来品(122.88MHzで4逓倍)
ジッタ値: 0.1ps at 12kHz~20MHz

VG-4513CB (491.52MHzで基本波発振)
ジッタ値: 0.05ps at 12kHz~20MHz

②低ノイズ


基本波発振により、500MHzまで-150dBc/Hzのフロアノイズ(高周波側)を実現。
(当社従来品:500MHzで-146dBc/Hz at 100kHz)
近傍(低周波側)もディスクリートタイプ発振器と同等のノイズレベルを実現。

③低G(重力)感度

近年、基地局の小型化、設置環境の変化から、より振動などに強い低G感度の商品が求められるようになってきていますが、QMEMS技術と実装技術の向上により、G感度を当社従来品の1/3にまで低減しました。(245.76MHzで0.6ppb/g)

④小型パッケージ

パッケ-ジサイズ: 5.0mm×3.2mm×1.3mm Typ.

⑤可変ラインアップ

APR±30×10-6、±50×10-6、±100×10-6

【用語説明】

以上

記載されている情報は発表日現在のものです。予告無しに生産、販売を終了する場合や、価格、仕様、その他の情報が変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。