1993年8月
白黒STN液晶モジュール「ECM-A0662」

駆動方式 パッシブマトリクス方式
表示モード FTN半透過型白黒液晶
画面サイズ 37×31mm(1.9型)
明視方向 6時
表示容量 5×8ピクセル10桁3行+5×8ピクセル 12桁1行+アイコン表示
駆動デューティ比 1/32
消費電力 15mW

製品特長

1993年8月に量産出荷が開始された、白黒STN液晶モジュール「ECM-A0662」。携帯電話向けの液晶パネルモジュールとして、従来よりも低電圧で駆動する液晶素材で、温度特性が-20℃〜60℃と広範囲なパネルを開発したものでした。表示パネルサイズは約1.9インチ。表示容量は10桁3行、12桁1行に加えて、アイコン表示も可能。駆動デューティ比は1/32。従来の携帯電話のパネルより一回り大きなサイズでありながら、約15mWという低消費電力を実現していました。また、携帯電話向けの初のパネルモジュールとして、これまで社内で培ってきた実装技術を活かし、早期製品化を実現。モジュールは、TAB実装された液晶駆動ドライバを、ヒートシール実装によりパネルと接続したものでした。

誕生の背景

1973年にウオッチ用のTN液晶パネルを開発したことから、当社のパッシブマトリクス液晶パネルのビジネスはスタートしました。当初はウオッチ、電卓用の中・小型容量のパネルが中心でしたが、1985年にSTNパネルの量産体制を構築し、以来パーソナルコンピュータ、ワープロの表示画面といった大型のパネルも開発・生産するようになりました。

しかし、当時の大型液晶パネル市場は参入メーカーも数多く、厳しい市場環境でした。そこで90年代前半に、当社のパッシブマトリクス液晶パネルビジネスは、より収益性を高めるために大型パネルのビジネスからは撤退して、強みであった低消費電力技術を最大限に生かせる中・小型容量のパネルへ集中する、という事業戦略の転換を図ったのです。

こうした中で、中・小型容量のパネルの新規アプリケーションとして着目したのが、当時市場に出始めた「携帯電話」でした。そして、欧州大手携帯電話メーカーの引き合いをきっかけに、本格的な携帯電話向けの液晶パネルモジュールの開発に着手。1993年8月、「ECM-A0662」が誕生したのです。

成果と反響

携帯電話向けに初めて液晶パネルをモジュール化した「ECM-A0662」で、当社のディスプレイ事業は、携帯電話市場に本格参入するきっかけを得ることができました。その後、低消費電力技術、高密度実装技術を高めながら商品ラインナップを拡充。携帯電話向けの液晶パネルモジュールビジネスは、携帯電話市場の拡大とともに大きく発展し、当社ディスプレイ事業の主柱ビジネスとなっていきました。

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