企業情報

エプソンの歩み

1990年
ターミナルモジュールプリンタ「TM-930」

印字方式 9ピンシリアルインパクトドットマトリクス
フォント 7×9/9×9
印字桁数 ジャーナル/レシート40/30桁、スリップ88/66桁
インタフェース RS-232C/セントロニクス準拠
印字速度 211/158文字/秒
コピー オリジナル(1枚)+4枚
外形寸法 (W)251×(D)298×(H)197mm
重量 約6.0kg

製品特長

パーソナルコンピュータを用いたオープンPOSシステム(PC-POS)用として、1990年に誕生したターミナルモジュールプリンタ「TM-930」。当社ミニプリンタ技術を結集して開発されたこの「TM-930」は、1992年、当時アメリカ流通業界のトップリテーラーであったSEARS社に採用され、当社をPC-POS用プリンタのリーディングサプライヤーへと押し上げました。

既に販売されていたプリンタメカニズム「M-930」をベースに開発されたこのプリンタは、これまでのミニプリンタビジネスで培った技術・ノウハウをベースに、メカニズムは500万行、印字ヘッドは1億文字という耐久性能を備え、PC-POS用完成品プリンタに求められる高い信頼性を実現していました。レシート/ジャーナル、およびスリップを印字できるシリアルインパクトドットマトリクスプリンタで、ロール紙は58mm、70mmを選択可能。最大A4サイズまで印字可能なスリップ印字や、オリジナル+4枚を印字可能な複写印字など、幅広い用途に利用することができました。

また、PC-POS向けのプリンタとして、RS-232C/セントロニクス準拠のインタフェースを備えるとともに、容易なPC-POSシステム構築を実現。さらに、後にPOSプリンタの制御用コマンド体系のデファクトスタンダードとなる、「ESC/POS(R)」のベースを搭載したプリンタでした。

誕生の背景

1980年代に入り、流通小売業界ではPOS(PointOfSales:販売時点管理)システムが導入され、情報化が一気に加速することとなりました。しかし当初のPOSは、専用コンピュータを中心としたシステムで投資金額も大きく、一般的な普及には限度がありました。こうしたなか、パーソナルコンピュータが普及価格になってくると、オープンアーキテクチャで自由度と拡張性の高い、PC-POSシステム構築のコンセプトが生まれました。当社はこのコンセプトにいち早く着目。それまでのプリンタメカニズムを専用POSメーカーなどへ納入するOEMビジネスから、自社ブランドの完成品プリンタ販売へのビジネス拡大を図り、メカプリンタの技術を活かしたPC-POS用のターミナルモジュールプリンタの開発に取り組んだのです。

こうして生まれたのが「TMシリーズ」であり、より標準化を進めるべく、後にPOSプリンタ制御用コマンド体系の標準となる「ESC/POS(R)」のベースを搭載し、1990年に誕生したのが「TM-930」でした。この「TM-930」を拡販すべく、当社はSI(システムインテグレータ)/VAR(付加価値再販業者)とパートナーシップを組み、リテーラーへのPC-POSシステム普及に注力していきました。

成果と反響

ターミナルモジュールプリンタ「TM-930」の発売により、当社の業務用プリンタのビジネスは、プリンタメカニズムのOEMビジネスから完成体プリンタのビジネスへと拡大。当社は、POSに要求される高信頼性のプリンタ技術を市場へ誇示するとともに、POSプリンタの制御用コマンドを「ESC/POS(R)」としていち早く標準化し、PC-POS市場の開拓に寄与しました。

その後、アメリカのトップリテーラーがオープンアーキテクチャのPC-POSを採用したことにより、PC-POSシステムは一気に世の中へと普及していきました。この流れはアメリカ国内にとどまらず、ヨーロッパ・アジアへと拡大。同時にPC-POS用プリンタの需用も急速に広がり、当社をPC-POS用プリンタのリーディングカンパニーへと押し上げていったのでした。

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