企業情報

エプソンの歩み

1963年9月
セイコー クリスタルクロノメーター QC-951

平均日差 ±0.2秒 0.2秒単位 秒修正装置付き
消費電力 0.003W
作動温度範囲 -10〜50℃
外形寸法 (W)160×(D)200×(H)70mm (H=最低部40mm)
重量 3.0kg

製品特長

スポーツ競技の計時用に開発された、卓上小型水晶時計「セイコー クリスタルクロノメーター QC-951」。単一乾電池2本で1年間作動する、かつてない低消費電力を実現したこの水晶時計は、世界各地の競技大会の公式計時装置で使用され、続く同シリーズ商品も競技用標準時計、交通機関の標準時計・タイマーとして活躍しました。

水晶時計とは、電圧を加えると正確なリズムを刻む水晶片の性質を活用した時計。それまでの水晶時計は、水晶振動子の温度特性(温度が20度変わると、2秒変化する)を解消するために、恒温槽に水晶振動子を入れて対応していました。しかし、この恒温槽は消費電力が高く、小型化する際の大きな問題となっていたのです。

そこで当社は、精密加工技術を活かし、これらの問題を解決する温度補正装置(サーモバリコン)を開発。極低電力で安定作動する小型低電力同期モータを採用し、約100〜150Wだった消費電力を0.003Wにするケタ違いの低電力を実現しました。

この時計は、特に長距離レースや時間制限レースなどの親時計として利用され、内蔵された時刻接点により、出発合図時計やストップウオッチ遠隔操作装置などを駆動させることができました。

誕生の背景

1959年5月、オリンピック開催地に東京が選ばれると、セイコーは公式計時の担当と、それに向けた新しい計時装置の開発を決意し、その準備に着手しました。当時セイコーグループの一員だった諏訪精工舎(現:セイコーエプソン)は、クリスタルクロノメーターの開発を担当。あらゆる環境に対応できる小型・低電力な水晶時計の開発に、その技術を結集させました。そして、それから4年後の1963年9月、これまでの水晶時計のイメージを根底から覆す、高精度な水晶時計 「クリスタルクロノメーター QC-951」が誕生したのです。

成果と反響

クリスタルクロノメーターは、世界各地の競技大会の公式計時装置として活躍しました。真夏の炎天下から真冬の氷点下に至るまで、厳しい使用条件下でも正確に作動し、さらに小型・低電力で持ち運びも簡単なこの時計は、各競技大会で高い評価を得ました。その後市販された同シリーズ商品は、新幹線や南極観測雪上車などにも搭載され、交通機関の標準時計、タイマー等の分野で活躍。また、このクリスタルクロノメーターは、後に開発する世界初のクオーツウオッチ「セイコー クオーツアストロン 35SQ」に大きな影響を与えています。

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