セミナーレポート

エプソンフォトセミナー

斉藤勝則セミナー

ニコンカレッジ特別セミナー D800を使いこなして大判プリントを楽しむ

第1回:D800の性能を引き出すのは高性能レンズ

2012年ニコンより発売されましたデジタル一眼レフカメラD800とD800E。3630万画素というフルサイズ一眼レフカメラ史上最高画質を実現させたこのカメラは発表以来注目をされてきました。
本セミナーはニコンカレッジより講師をお招きしてD800における大判プリントづくりを紹介いたします。
講師はフォトグラファーの斉藤勝則氏。氏は風景、スナップ、静物、ポートレート、スポーツ、水中までオールラウンドの撮影をこなすフォトグラファーで、現在はニコンカレッジで教鞭をとっております。
第1回はD800を使う上でのカメラ設定とレンズについて解説します。

皆様こんにちは斉藤勝則です。
本日、ニコンカレッジ特別セミナーということで、D800を使って大判プリントを楽しむ、というお話をしたいと思います。
既にD800、もしくはD800Eを購入された方もいらっしゃると思いますが、このカメラはこれまでのデジタル一眼レフカメラより一層高精細な画像を作り出してくれ、スチールからムービーまで撮影できるカメラです。
ではこのカメラを使って大判プリントを楽しむためにはどういうことに気を付けなくてはいけないのかを整理しましょう。

大判プリントをするために!

ポイントは4つ、ひとつはD800をどう使うか、そしてふたつ目はレンズ選びと撮影方法、そして画像処理、最後にプリント方法です。

PART 1 D800をどう使うか

それではひとつずつ解説していきましょう。最初にD800をどう使うかというところですが、現在デジタルカメラはすごく細かな設定が多くなってきています。
どういう設定にすればいいのか悩まれている方も多いと思いますが、基本的に初期設定のままでも問題はないですが、私の場合はこういう設定をしてます。
まず、記録形式に関わる設定ですが、画像モードはRAWデータの「NEF」、そしてビット数の設定は「12bit」という設定です。
やはり大きい作品をつくるためには、階調をはじめ色々なところを部分的に調整をしていかなければいけません。
その点、RAWデータを現像して仕上げる方が向いていると思います。
またビット数は12bit、14bitとありますが、14bitにするとパソコンの処理能力が追いつかなくてフリーズしてしまうなんてことも少なくありません。
そういう面も含め12bitに設定しておいて問題ないと思います。

次に色に関する設定ですが、ホワイトバランスは「AUTO」、ピクチャーコントロールは「ニュートラル」に設定します。
そして、ニコンの独自の技術「アクティブD-ライティング」。これは白飛びしそうなハイライトを抑え、黒つぶれしそうなシャドウ部を抑えつつ、中間調のコントラストを維持する機能ですが、私はこれを「弱」または「しない」に設定します。
標準やオートにはしていません。と言いますのも「アクティブD-ライティング」はかなり強めにかかる傾向にあるためです。
また撮影後にCapture NX2の中の操作でD-ライティングがありますので、そこを使っています。

そして、色空間は基本的には「sRGB」を使っています。これは仕事上インターネットで写真を見せることが多いためです。
AdobeRGBは色域が広いですがsRGBでもしっかりとした色は出ますし、階調表現もきちんと出てくれます。
皆さんのお使いになっているモニターがAdobeRGBに対応しているのであれば、AdobeRGBでいいと思います。
測光に関わる設定は、測光モードを「マルチパターン測光」にし、露出モードは「絞り優先オート」です。
その他によく使う機能としましては、「露出ディレイモード」それから夜景を撮ったりする場合には「2秒セルフタイマー」を使ったりします。
それとファインダーの中の「格子線表示」や「電子水準器」のファインダー内表示を使います。
以上がカメラの設定に関するポイントです。

PART 2 レンズ選びと撮影方法

ふたつ目は、レンズ選びと撮影方法。

やはりこれだけ高精細な画像を作り出してくれるカメラですのでレンズ選びは重要ですよね。
レンズ次第でD800の能力を最大限引き出せるかどうかが掛かってきます。
そういう意味では、やはりナノクリスタルコートの付いている14-24mm、24-70mm、70-200mm、この3本は間違いないレンズだと思います。
しかし私も欲深いもので、もっといいレンズはないかと探してみたところ、究極のレンズがあったんです。それが単焦点レンズ。

無理な設計はしていませんので周辺部の描写、絞りを開けたときのボケの美しさが魅力ですね。
ここから実際に画像をお見せしたいと思います。これは東京立川の昭和記念公園で24mm単焦点レンズで撮った画像です。

ここでチェックして頂きたいのは、まず画面の左右がきちんと写っているかどうか、中央部はきっちりしっかりシャープな画像になっているかどうかです。

左右、AとCの部分、まずAの部分を見ていただくと、コスモスの茂の部分まではっきり解像しています。それからCの端の部分も綺麗に解像してます。
真ん中の方はパキッと切れのある画像を示しています。

全く文句ありません。むしろ、D800、D800Eの3630万画素というのを本当にきっちり生かしてくれていると思います。

まとめますと、まず基本ベースは3本のナノクリスタルズームレンズ。
そして中でも自分が一番多く撮影する焦点距離を単焦点レンズすなわちズーム+単焦点一本というスタイルがいいと私は考えます。

撮影スタイル関しましては、1000万画素を超えた辺りからデジタルカメラの撮影は徐々に手持ち撮影が厳しくなってきています。
画素ピッチが細かくなるほど手ブレや被写体ブレが起きやすいのです。特にD800は3630万画素ですので、それなりの対策をしないとブレてしまいます。
そこで手ブレ防止機能がついているレンズの場合、それを使います。
また手ブレ防止機能がない時にはシャッタースピードに気をつけます。「1/レンズの焦点距離×2以上のシャッタースピード」を目安に撮影します。