セミナーレポート

NEW PHOTO FORUM 2013 セミナーレポート

吉田繁セミナー

想いをプリントに -コンセプトをもった作品プリントを仕上げる-

第2章:「破」「離」のためのアーティストステートメント

吉田繁氏による「想いをプリントに -コンセプトをもった作品プリントを仕上げる-」 自分のオリジナリティを見つけ、作品として表現していく道筋を紹介する今セミナー。第2章はアーティストステートメントを作るうえでのポイントから、その後にすべき作業について紹介します。

では次に、アーティストステートメントにどういった文章をまとめていくかということですが、ここでは主に「テーマ」「コンセプト」「モチーフ」の3つの要素が必要となります。テーマとは、自分が何者でどういったことを考えているかということです。そしてコンセプトは、そうした自分が作品で何を表現しようとしているのか、をあらわします。作品の主題などはここに含まれます。最後のモチーフは被写体です。

作品をつくる時、そこには「テーマ」「コンセプト」「モチーフ」という要素が必要になります。これをまとめたアーティストステートメントを作成することが、まず「破」「離」を行う第一歩にあたります。そして、ステートメントが完成したらいよいよ最終ステップです。次にお薦めするのは、20点ほどの写真でひとつの作品をまとめてみることです。
僕をはじめギャラリーに作品を納品しているアーティストも、ステートメントに沿ってまとめた20枚前後の作品をギャラリーへ納品しています。それは1回だけで終わるわけではなく、翌年もその翌年も同様に納品し続けます。こうして作品をつくり続けていく時にやってはいけないのが、毎年同じステートメントで作品をまとめることです。これをやってしまいますと、どんどん自分の作品の価値が落ちてしまいます。

つまり、今つくった作品を、次の年は越えていかないとならないわけです。常に「破」「離」をした状態の作品を求められていることになるのですね。ですので、僕らは現在作っている作品を常にまとめてあげる必要がでてくるわけです。

これはみなさんの作品づくりの上でも是非挑戦してほしい試みです。現在はコスモスインターナショナルなどでも写真集をつくるサービスがあります。こういうものを利用して作品をまとめてみますと、現在の自分を見つけ「破」「離」のきっかけをつかむことが出来るのではと思います。20点も作品をつくることは出来ないよ、いきなりハードルが高いよ、という方はアート紙にプリントして、1点でも2点でも作品を仕上げるという作業まではやってほしいと思います。