サプライチェーンCSR
エプソンは、お客様にお届けする商品の品質はもちろんのこと、サプライチェーン全体において、人権・労働・環境などが適切な水準に維持されていることも商品・サービスに対する責任の一部であると考え、サプライヤーを重要なパートナーと位置付けています。
サプライヤーとの対話は、さまざまな階層で、さまざまな形で、年間を通して実施しています。トップレベルの場として、毎年、日本において「調達方針説明会」を開催し、サプライヤーにエプソンの事業概況をご理解いただくとともに、重要方針の共有をいただいております。エプソンの社長、事業部長から会社方針・事業方針などをご説明し、また、調達担当役員からCSR調達の取り組み、部品調達難への対応のお願い、有事対応力(BCM)の強化などへの要請をしております。例年、多数のサプライヤーに参加していただいております。
従来、サプライヤーと直接対話を行う貴重な機会でしたが、2021年度以降、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大防止のため、対面形式での開催を見合わせ、Webで開催しています。
2016年度より、日本、中国、インドネシアなど生産拠点のある各地において、CSR調達サプライヤー説明会を毎年開催し、CSRに関する動向や、エプソンのCSR調達活動の説明と、対応の依頼を行っています。
CSR調達方針やサプライヤーガイドラインの遵守要請のほか、CSRや有事対応力(BCM)の評価、紛争鉱物調査などへの協力をお願いしています。さらに、近年発生している自然災害や感染症による調達や物流への影響などを受け、BCMの重要性を再認識いただき、各サプライヤーにおける対応をお願いしています。
CSR調達サプライヤー説明会などにおける、社会要請やRBAの要求などについての説明・要請に加え、さらに、詳細のご理解をいただくことを目的としてセミナー・説明会を開催しています。多数のサプライヤーに参加していただいています。
エプソンは、CSRの取り組みは、活動自体を目的化することなく、根柢にある目的を理解したうえでサプライヤー各社に自発的に取り組んでいただくことが重要であると考えています。特に、人権については、重点的な取り組みが必要であるとの認識のもと、社会要請が刻々と変化することも踏まえ、専門的な情報を得ていただけるよう外部のコンサルタントに講師をお願いするなどしてセミナーを実施してまいります。
2021年度(実績) | 人権セミナー、SAQ説明会 |
2022年度(予定) | 人権セミナー、SAQ説明会、紛争鉱物調査説明会 |
サプライヤーから、通報や相談を受け付ける通報窓口を設置し、通報・相談を推奨しています。通報窓口を開設することにより、より一層の企業倫理の確立に努めていきます。適用される法律およびエプソンの社内規定にのっとり、個人情報の厳格な取り扱いおよび不利益の禁止など通報者の保護を図っており、匿名での通報も受け付けています。
エプソンは、経営理念において個性の尊重と総合力の発揮をうたい、企業行動原則においても、人材開発によって培われた自律と自信が組織風土を作っていくことを掲げています。特に、調達におけるコンプライアンスや、CSR調達については、法規制などの必要な知識を理解することが重要だと考えています。このため、社員および協業者に対して、多層的に教育を行うプログラムを推進しています。
エプソンでは、全従業員を対象にした基礎研修であるeラーニングと、調達従事者を対象にした調達遵法研修を実施しています。
* 倫理行動と下請法を交互に隔年で実施
エプソンは、サプライヤーを直接管理する立場の調達従事者を対象にした、CSR専門教育プログラムを推進しています。各研修はRBAの行動規範およびRBA(VAP)監査基準(A人権労働、B安全衛生、C環境、D倫理、Eマネジメントシステム)に則ったプログラムです。一部の研修は、専門の外部コンサルタントに講師を委託しています。