CSR・環境

サプライチェーンCSR

CSR調達の取り組み

サプライチェーン管理


エプソンは、サプライヤーを事業活動における重要なビジネスパートナーと考え、公平公正・共存共栄を基本に、相互信頼関係を築き、ともに発展していくことを目指した調達活動を展開しています。

エプソンは、日本のみならず、多くの国・地域から調達を行っており、調達金額比では、日本39%、海外61%となっています。
製品組立に必要な原材料や部品、加工委託などの直接材と、工場消耗品、機械装置、広報宣伝、物流、業務委託、人材派遣などの間接材調達があり、その金額比率は、63%:37%となっています。
直接材は、約1700社のサプライヤーと取引をしており、主力の生産拠点があるアジア地域で多くの取引があります。
間接材は、日本での調達金額比率が約半分を占めています。

調達概況

サプライヤー評価プログラム

エプソンは、直接材サプライヤーはもとより、間接材サプライヤーを含む全サプライヤーを対象に、外部信用調査機関の情報に基づく「間接評価」と、QCDなどの管理レベルをサプライヤーが自己チェックする「直接評価(定期評価)」などからなるサプライヤー評価プログラムに基づく多面的評価を実施しています。

エプソン サプライヤー評価プログラム
間接評価
外部信用調査機関の情報
評価項目:評価点、業歴、資本構成、企業規模、損益状況、資金現況、経営者など
直接評価(定期評価)
QCDEM中心に管理レベルを自己評価
評価項目:品質管理(Q)、コスト管理(C)、納期管理(D)、環境管理(E)、マネジメント(M)、 グリーン購入への同意(基準書改定時)
CSR詳細評価
エプソングループサプライヤー行動規範(RBA行動規範)の遵守状況を自己評価
評価項目:労働(人権)、安全衛生、環境、倫理、マネジメントシステム
有事対応力評価
自然災害、火災などの有事の際の対応力を自己評価
評価項目:経営姿勢、リスク対策、非常時対応力、被災現場での復旧力、供給継続力、調達維持力、在庫管理状況など
安全管理評価
火災などの有事発生リスクへの対応状況の自己評価
評価項目:電気、危険有害物質、防災などの管理状況

関連情報 : グリーン購入

CSR調達推進プログラム

エプソンのサプライヤー管理プログラムは、調達ガイドラインの遵守要請、サプライヤーによる自己評価、リスク分析、現場確認、改善活動のサイクルにより行っています。いずれのサプライヤー評価においても、サプライヤーと協働で改善活動を行い、レベルアップを図っています。

直接評価(定期評価)

全てのサプライヤーについて毎年定期評価(セルフアセスメント)を行っています。
品質(Q)、価格(C)、納期(D)のほか、環境とマネジメントシステムについての設問があり、マネジメントシステムでは、貿易や贈収賄などの各種法令への適合性や、含有化学物質管理、個人情報の取り扱いなどについて確認しています。定期評価の結果、60点以下の場合、ハイリスク取引先として改善支援を行うとともに、改善が見られない場合には、取引継続を認めていません。また、新規取引先についても、同様のセルフアセスメントを実施し、評価の結果70点以下の場合は、改善を条件に取引を認めています。
グリーン購入基準書の改定時には、直接評価(定期評価)にあわせて同意の確認を行っています。

区分 設問数
Q. 品質 12
C. コスト 5
D. 納期 5
E. 環境 5
M. マネジメントシステム 15
合計 42

直接評価実績

  2017年度 2018年度 2019年度
実施目標(KPI) 100%
実績   100% 100% 100%
サプライヤー数 880社 994社 942社
窓口数 1,413 1,481 1,525


CSR詳細評価

エプソンは、調達ガイドラインにて要求している「エプソンサプライヤー行動規範(RBA行動規範)」のサプライヤーにおける遵守状況をCSR詳細評価で確認し、その調査結果をもとに、サプライヤーと協働し改善に取り組んでいます。
CSR詳細評価は、Responsible Business Alliance(RBA)が提供するオンラインSAQのほかに、RBAの現場監査基準に基づいてエプソン独自に策定した質問票(SAQ: Self-Assessment Questionnaire)を用いて、直接材の重要サプライヤー(グループ調達額80%および事業ごとに選定した重要なサプライヤー)、構内常駐業者および人材派遣・紹介業者を対象に行っています。SAQにてハイリスクと評価されたサプライヤーについては、RBAの基準に従い監査を受けていただき、改善に取り組んでいただきます。CSR詳細評価は、毎年実施しています。

SAQ構成

区分 対象 & 設問数
生産材サプライヤー 構内外注業者
人材派遣・紹介業者
A. 労働(人権) 27 26
B. 安全衛生 24 12
C. 環境 12 -
D. 倫理 12 10
E. マネジメントシステム 17 15
合計 92 63





SAQ評価ランク分け



2019年度は、直接材重要サプライヤー、主要製造拠点の構内常駐業者および人材派遣・紹介業者について、CSR詳細評価を実施しました。
直接材重要一次サプライヤーについては、233社に依頼し、222社(391拠点)からSAQ回答をいただきました。また、一次サプライヤーが商社の場合には二次サプライヤーにもお願いし、SAQ回答をいただきました。
SAQ評価の結果、リスクランクがハイリスクと判定された重要一次サプライヤーについて、現場確認と改善活動支援を行い、ミドルリスク以上となるよう推進しています。なお、2018年度のSAQにおけるハイリスク評価のサプライヤーへの改善活動の結果、2019年度のSAQでは平均24点のスコア改善し、ミドルリスク以上であることが確認できました。
構内外注業者および人材派遣・紹介業者については、エプソンの主要海外製造拠点10社においてSAQを依頼し、124社から回答をいただきました。エプソンの工場運営上、不可欠な重要なパートナーとして、RBAの要求を理解していただくとともに、これに準拠した会社運営の改善に取り組んで頂いております。
SAQのスコアに加えて、課題事項の改善助言を含むフィードバックシートを作成し、全てのサプライヤーにSAQの結果を通知しています。

直接材サプライヤーの評価結果

  2016年度 2018年度 2019年度
調査サプライヤー 274社 312社
(358事業所)*1
エプソンSAQ RBA SAQ
207社
(354事業所)
15社
(37事業所)
中期目標(KPI) 2020年度までにハイリスク 0%にする
ローリスク(86点以上) 60% 58% 84%
ミドルリスク(66-85点) 32% 37% 16% 0%
ハイリスク(65点以下) 8% 5% 0% 0%

*1 人材エージェント・構内請負会社29社を含む




人材派遣/構内常駐業者 属性別SAQ結果

サプライヤー属性 2019年度
SAQ回答数 SAQ平均点
人材派遣・人材紹介 45社 82
構内常駐業者 警備 7社 85
食堂 12社 71
清掃 10社 78
設備保守 6社 84
その他 44社 78
合計 79社 78


監査、現場確認、改善支援

エプソンは、CSR詳細評価(SAQ)の結果、ハイリスクおよびミドルリスクと判定されたサプライヤーについて、改善活動の支援を行っています。

第三者監査

2019年度は、日本の重要サプライヤーに対して、外部専門機関による第三者監査(RBAのVAP監査に準拠)を実施しました。監査の結果、改善が必要なハイリスクと評価されました。第三者監査実施後、改善計画を策定し、取り組んでいただきました。

現場確認・改善支援

第三者監査を実施しないサプライヤーに対しても、製造拠点の各社のメンバーがサプライヤーに出向き、現場確認と改善活動の支援を行っています。CSR項目の改善のみならず、火災予防処置や事業継続マネジメント(BCM)の導入支援など、サプライヤーが対応に苦慮している事項にも積極的に取り組んでいます。2019年度は、2017年度に初回第三者監査を実施したサプライヤーに対するフォローアップ監査を含め、2件の第三者監査と323件の現場確認を実施しました。

2019年度 監査・現場確認実績

  2018年度 2019年度
日本 その他地域 日本 その他地域
第三者監査 初回監査 0 1 1 0
フォローアップ監査 - - - 1
現場確認 38 210 9 314


有事対応力評価

エプソンでは、長年にわたる防災への取り組みに加え、事業継続マネジメント(BCM)の推進に取り組んでいます。災害などによりエプソンの生産拠点に被害が生じた場合、まず社員の安全確保を図り、次にお客様にご迷惑をおかけしないよう、商品の供給継続を図ることが基本的な方針です。
サプライチェーン上で災害や事故、新興感染症蔓延などの異常事態発生により調達品の供給が途絶した場合でも、目標期間内で復旧し、供給を再開し、供給責任を果たすため、サプライチェーン全体での有事対応力の強化・確保が必要であると考えています。このため、サプライヤーの定期評価の一つである有事対応力評価では、サプライヤーによる自己評価を実施し、評価結果をもとにフィードバックと改善支援を行います。
関連情報:事業継続マネジメント

サプライチェーンBCM

サプライチェーン全体として、対応力の向上を図るため、グループ全体に適用される、サプライチェーンBCMガイドラインを制定し、サプライヤー、生産、販売、物流、調達の五つの機能について定め、事業継続力強化に取り組んでいます。


サプライヤー機能は、サプライヤーからの調達品の供給が途絶しないよう、サプライヤー自身でBCMに取り組んでいただく活動です。サプライヤーによる有事対応力の自己評価を定期的に実施し、評価結果をフィードバックするとともに改善支援を行います。

サプライヤーのBCM自己評価実績

  2017年度 2018年度 2019年度
計画 319社 250社 1,336社
実績 490社*2
154%
228社
91%
945社*3
71%

*2 2017年度は、特別アクションとして、一次サプライヤーおよび非一次サプライヤーを対象に実施
*3 2019年度は、直接材サプライヤーへ一斉調査を実施したが、新型コロナウィルス感染症などの影響により自己評価回収が滞った

安全管理評価

エプソンは、火災などの有事発生リスクへの対応能力に特化した安全管理評価を、定期評価として行っています。電気、危険有害物質、防災などについて、自己評価を実施したのち、エプソンの安全管理専門担当者がサプライヤーの現地確認を通じて、管理レベルの向上のための支援を行っています。

安全性評価実績

  2017年度 2018年度 2019年度
計画 1,353社 481社 1,384社
実績 1,906社*4
141%
449社
93%
1,025社*5
74%

*4 2017年度は、特別アクションとして、一次サプライヤーおよび非一次サプライヤーを対象に実施
*5 2019年度は、直接材サプライヤーへ一斉調査を実施したが、新型コロナウィルス感染症などの影響により自己評価回収が滞った

サプライチェーンにおける環境への取り組み

エプソンは、Epson 25 環境ステートメントにおいて、『革新的な「省・小・精の技術」で商品・サービスのライフサイクルにわたる環境負荷低減をお客様価値として提供し、持続的な発展をもたらす』ことを掲げています。特に、ライフサイクルの初期段階を担う調達活動において、サプライヤーと協働した環境負荷低減を重要課題の一つとして取り組んでいます。

気候変動への考え方

エプソンは、GHGプロトコルに準じて把握したスコープ1、2および3のGHG排出量に基づき、Science Based Targets initiative(SBTi)が提唱する科学的目標設定手法に整合した5年から15年先の具体的なGHG削減目標を設定し、SBTiの承認を得ています。スコープ3排出量は自社バリューチェーン全体からの間接的な排出を示しており、エプソンは、中長期目標として2025年までの削減目標を設定しています(事業利益当たりのGHG排出量を削減)。

気候変動リスクへの考え方

気候変動リスクが顕在化しつつあることは世界の共通認識となり、私たちの事業継続上もリスク対応が急務です。エプソンのサプライヤーは、大規模な洪水被害が多発するタイを含む東南アジア、潜在的水リスクの高い中国などにも存在します。代表的な気候変動リスクである洪水や干ばつにより、サプライヤーからの納入が停止・遅延すると、エプソン製品の製造および販売に大きな影響が発生し、お客様へのご迷惑につながることを認識し対応を進めています。

サプライヤー支援の取り組み

エプソンは、SAQ (Self Assessment Questionnaire)を実施、リスク分類を行い、サプライヤーに評価結果をフィードバックするとともに、ハイリスクサプライヤーへの現場確認や監査などを通じて、改善活動を支援するというエンゲージメント活動を行っています。サプライヤーにおける環境への取り組みを推進するため、調達額80%以上を占める国内外の主要サプライヤーを選出し、CSR詳細評価に合わせて、実際にサプライヤーがエプソン向け部品に要した電力・ガスなどのCO2排出要因、水資源の消費実績の調査を行っています。私たちは、この調査を通じ得られた結果をサプライヤーと共有し、サプライヤーの生産工程における電力や水使用量を削減する生産ラインの改善、輸送時の環境負荷低減などに向けエンゲージメント活動を展開します。

エプソンの環境活動の取り組みはこちら をご覧ください
関連情報:エプソンの環境活動

外部団体との連携

外部団体との連携

エプソンは、以下のアライアンス・団体に加盟し、参加し、さまざまな業界の企業と連携し、CSR調達の浸透、レベル向上に取り組んでいます。

・RBA(Responsible Business Alliance)

・一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)「CSR委員会」