CSR・環境

サプライチェーンCSR

CSR調達の取り組み

サプライチェーン管理


エプソンは、サプライヤーを事業活動における重要なビジネスパートナーと考え、公平公正・共存共栄を基本に、相互信頼関係を築き、ともに発展していくことを目指した調達活動を展開しています。

エプソンは、日本のみならず、多くの国・地域から調達を行っています。現在、製品の原材料や部品、サービスなどの調達のため、サプライヤー約1400社と取引をしています。調達金額比では、日本23%、海外77%となっており、海外は主にアジア地域との取引となっています。

サプライヤー評価プログラム

エプソンは、生産材サプライヤーはもとより、人材派遣会社などの非生産材サプライヤーを含む全サプライヤーを対象に、外部信用調査機関の情報に基づく「間接評価」と、QCDなどの管理レベルをサプライヤーが自己チェックする「直接評価(定期評価)」などからなるサプライヤー評価プログラムに基づく多面的評価を実施しています。

エプソン サプライヤー評価プログラム
間接評価
外部信用調査機関の情報
評価項目:評価点、業歴、資本構成、企業規模、損益状況、資金現況、経営者など
直接評価(定期評価)
QCDEM中心に管理レベルを自己評価
評価項目:品質管理(Q)、コスト管理(C)、納期管理(D)、環境管理(E)、マネジメント(M)、 グリーン購入への同意(基準書改定時)
CSR詳細評価
エプソングループサプライヤー行動規範の遵守状況を自己評価
評価項目:人権、労働、安全衛生、環境、マネジメントシステム、倫理、エプソン独自項目
有事対応力評価
自然災害、火災などの有事の際の対応力を自己評価
評価項目:経営姿勢、リスク対策、非常時対応力、被災現場での復旧力、供給継続力、調達維持力、在庫管理状況など
安全管理評価
火災などの有事発生リスクへの対応状況の自己評価
評価項目:電気、危険有害物質、防災などの管理状況

関連情報 : グリーン購入

CSR調達推進プログラム

エプソンのサプライヤー管理プログラムは、調達ガイドラインの遵守要請、サプライヤーによる自己評価、リスク分析、現場確認、改善活動のサイクルにより行っています。いずれのサプライヤー評価においても、サプライヤーと協働で改善活動を行い、レベルアップを図っています。

直接評価(定期評価)

全てのサプライヤーについて毎年定期評価(セルフアセスメント)を行っています。
品質(Q)、価格(C)、納期(D)のほか、環境とマネジメントシステムについての設問があり、マネジメントシステムでは、貿易や贈収賄などの各種法令への適合性や、含有化学物質管理、個人情報の取り扱いなどについて確認しています。定期評価の結果、60点以下の場合、ハイリスク取引先として改善支援を行うとともに、改善が見られない場合には、取引継続を認めていません。また、新規取引先についても、同様のセルフアセスメントを実施し、評価の結果70点以下の場合は、改善を条件に取引を認めています。
グリーン購入基準書の改定時には、直接評価(定期評価)にあわせて同意の確認を行っています。

区分 設問数
Q. 品質 12
C. コスト 5
D. 納期 5
E. 環境 5
M. マネジメントシステム 15
合計 42

直接評価実績

  2016年度 2017年度 2018年度
実施目標(KPI) 100%
実績   100% 100% 100%
サプライヤー数 1,009社 880社 994社
窓口数 1,422 1,413 1,481


CSR詳細評価

エプソンは、調達ガイドラインにて要求している「エプソンサプライヤー行動規範」のサプライヤーにおける遵守状況をCSR詳細評価で確認し、その調査結果をもとに、サプライヤーと協働し改善に取り組んでいます。
CSR詳細評価は、Responsible Business Alliance(RBA)の現場監査基準に基づいてエプソン独自に策定した質問票(SAQ: Self-Assessment Questionnaire)を用いて、重要サプライヤー(調達額80%)と代替調達の効かない部品のサプライヤーを対象に行っています。SAQにてハイリスクと評価されたサプライヤーについては、外部専門機関による監査を取り入れ、現場評価を行い、改善活動につなげています。公正で効率的な評価を行うため、「エプソングループ詳細評価手続ガイドライン」を制定し、SAQおよび監査の実施手続きを明確にしています。
2015年度以降、生産材サプライヤーと非生産材サプライヤーについてCSR詳細評価を隔年実施しており、2020年度以降は毎年実施を計画しています。

SAQ構成

区分 設問数
G. 全般 1
A. 労働(人権) 28
B. 安全衛生 22
C. 環境 14
D. マネジメントシステム 16
E. 倫理 12
F. 追加項目(エプソン独自) 7
合計 100



SAQ評価ランク分け

リスクランク 評価点 説明
ローリスク 86点以上
  • 基本的に、エプソンサプライヤー行動規範の要求レベルで行動ができている
  • 改善が必要な項目も自主的改善が可能
ミドルリスク 66-85点
  • エプソンサプライヤー行動規範の要求レベルで行動ができていない項目があるが、自主的改善が可能
ハイリスク 65点以下
  • エプソンサプライヤー行動規範の要求レベルで行動ができていない項目について、改善計画に基づき状況モニタリングが必要



2018年度は、生産材重要サプライヤーについてCSR詳細評価を実施しました。
重要一次サプライヤー(売上額上位80%と、代替の効かない部品サプライヤー)に333社に依頼し、312社(358事業所)からSAQ回答をいただきました。また、一次サプライヤーが商社の場合には二次サプライヤーにもお願いし、132社からSAQ回答をいただきました。
リスクランクがハイリスクと判定された重要一次サプライヤーについて、現場確認と改善活動支援を行い、ミドルリスク以上となるよう推進しています。なお、2016年度のSAQにおけるハイリスク評価のサプライヤーへの改善活動の結果、2018年度のSAQでは平均15点のスコア改善が確認できました。

一次サプライヤーの評価結果

  2016年度 2017年度 2018年度
対象 生産材サプライヤー 非生産材サプライヤー 生産材サプライヤー*1
調査サプライヤー 274社 66社 312社
(358事業所)
中期目標(KPI) 2020年度までにハイリスク 0%にする
ローリスク(86点以上) 60% 55% 58%
ミドルリスク(66-85点) 32% 36% 37%
ハイリスク(65点以下) 8% 9% 5%

*1 人材エージェント・構内請負会社29社を含む

監査、現場確認、改善支援

エプソンは、CSR詳細評価(SAQ)の結果、ハイリスクおよびミドルリスクと判定されたサプライヤーについて、改善活動の支援を行っています。2018年度は以下の活動を実施しました。

第三者監査

フィリピンの重要サプライヤーに対して、外部専門機関による第三者監査(RBAのVAP監査に準拠)を実施しました。監査の結果、改善が必要なハイリスクと評価されました。第三者監査実施後、改善計画を策定し、取り組んでいます。また、2017年度に第三者監査を実施したサプライヤー2社の改善指摘事項について、改善が完了していることを確認しました。

現場確認・改善支援

第三者監査を実施しないサプライヤーに対しても、製造拠点の各社のメンバーがサプライヤーに出向き、現場確認と改善活動の支援を行っています。CSR項目の改善のみならず、火災予防処置や事業継続マネジメント(BCM)の導入支援など、サプライヤーが対応に苦慮している事項にも積極的に取り組んでいます。

2018年現場確認実績

  日本 その他の地域
第三者監査 0 1
現場確認 38 210


有事対応能力評価

エプソンでは、長年にわたる防災への取り組みに加え、事業継続マネジメント(BCM)の推進に取り組んでいます。災害などによりエプソンの生産拠点に被害が生じた場合、まず社員の安全確保を図り、次にお客様にご迷惑をおかけしないよう、商品の供給継続を図ることが基本的な方針です。
サプライチェーン上で災害や事故、新興感染症蔓延などの異常事態発生により調達品の供給が途絶した場合でも、目標期間内で復旧し、供給を再開し、供給責任を果たすため、サプライチェーン全体での有事対応能力の強化・確保が必要であると考えています。このため、サプライヤーの定期評価の一つである有事対応能力評価では、サプライヤーによる自己評価を実施し、評価結果をもとにフィードバックと改善支援を行います。
関連情報:事業継続マネジメント

サプライチェーンBCM

サプライチェーン全体として、対応能力の向上を図るため、グループ全体に適用される、サプライチェーンBCMガイドラインを制定し、サプライヤー、生産、販売、物流、調達の五つの機能について定め、事業継続力強化に取り組んでいます。


サプライヤー機能は、サプライヤーからの調達品の供給が途絶しないよう、サプライヤー自身でBCMに取り組んでいただく活動です。サプライヤーによる有事対応力の自己評価を定期的に実施し、評価結果をフィードバックするとともに改善支援を行います。

サプライヤーのBCM自己評価実績

  2016年度 2017年度 2018年度
計画 436社 319社 250社
実績 414社
95%
490社*2
154%
228社
91%

*2 2017年度は、特別アクションとして、一次サプライヤーおよび非一次サプライヤーを対象に実施

安全管理評価

エプソンは、火災などの有事発生リスクへの対応能力に特化した安全管理評価を、定期評価として行っています。電気、危険有害物質、防災などについて、自己評価を実施したのち、エプソンの安全管理専門担当者がサプライヤーの現地確認を通じて、管理レベルの向上のための支援を行っています。

安全性評価実績

  2016年度 2017年度 2018年度
計画 357社 1,353社 481社
実績 328社
92%
1,906社*3
141%
449社
93%

*3 2017年度は、特別アクションとして一次サプライヤーおよび非一次サプライヤーへの調査を実施しました。

サプライチェーンにおける環境への取り組み

エプソンは、Epson25 環境ステートメントにおいて、『革新的な「省・小・精の技術」で商品・サービスのライフサイクルにわたる環境負荷低減をお客様価値として提供し、持続的な発展をもたらす』ことを掲げています。特に、ライフサイクルの初期段階を担う調達活動において、サプライヤーと協働した環境負荷低減を重要課題の一つとして取り組んでいます。

気候変動への考え方

エプソンは、GHGプロトコルに準じて把握したスコープ1、2および3のGHG排出量に基づき、Science Based Targets initiative(SBTi)が提唱する科学的目標設定手法に整合した5年から15年先の具体的なGHG削減目標を設定し、SBTiの承認を得ています。スコープ3排出量は自社バリューチェーン全体からの間接的な排出を示しており、エプソンは、中長期目標として2025年までの削減目標を設定しています(事業利益当たりのGHG排出量を削減)。

気候変動リスクへの考え方

気候変動リスクが顕在化しつつあることは世界の共通認識となり、私たちの事業継続上もリスク対応が急務です。エプソンのサプライヤーは、大規模な洪水被害が多発するタイを含む東南アジア、潜在的水リスクの高い中国などにも存在します。代表的な気候変動リスクである洪水や干ばつにより、サプライヤーからの納入が停止・遅延すると、エプソン製品の製造および販売に大きな影響が発生し、お客様へのご迷惑につながることを認識し対応を進めています。

サプライヤー支援の取り組み

エプソンは、SAQ (Self Assessment Questionnaire)を実施、リスク分類を行い、サプライヤーに評価結果をフィードバックするとともに、ハイリスクサプライヤーへの現場確認や監査などを通じて、改善活動を支援するというエンゲージメント活動を行っています。サプライヤーにおける環境への取り組みを推進するため、調達額80%以上を占める国内外の主要サプライヤーを選出し、CSR詳細評価に合わせて、実際にサプライヤーがエプソン向け部品に要した電力・ガスなどのCO2排出要因、水資源の消費実績の調査を行っています。私たちは、この調査を通じ得られた結果をサプライヤーと共有し、サプライヤーの生産工程における電力や水使用量を削減する生産ラインの改善、輸送時の環境負荷低減などに向けエンゲージメント活動を展開します。

エプソンの環境活動の取り組みはこちら をご覧ください
関連情報:エプソンの環境活動

外部団体との連携

外部団体との連携

エプソンは、以下のアライアンス・団体に加盟し、参加し、さまざまな業界の企業と連携し、CSR調達の浸透、レベル向上に取り組んでいます。

・RBA(Responsible Business Alliance)

・一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)「CSR委員会」
・一般社団法人グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン「サプライチェーン分科会」