サステナビリティ

環境ビジョン2050

アプローチ

脱炭素の取り組み

2015年に採択したパリ協定の発効により、低炭素化から脱炭素化へと、産業や経済などあらゆる市場の状況が変化しました。
気候変動枠組条約におけるパリ協定は、それまでの京都議定書とは異なり、世界の平均気温上昇を産業革命前から2度より十分低く保つことを決め、21世紀後半にはGHGネットゼロを実現する必要性を示しました。その後2018年にIPCCが「1.5℃特別報告書」を発表し、1.5℃と2℃上昇では、例えば熱波や洪水による影響に明確な違いがあるとわかり、気候危機克服への1.5℃目標の必要性が世界で認識され、その目標達成への動きが広まっています。
世界が協力して化石燃料の消費をゼロにし、大気からCO2を除去するという、「ネットゼロ」に向けて社会システムを移行する必要があります。

1.5℃と2℃の場合の影響比較

  1.5℃ 2℃
熱波に見舞われる世界人口
(少なくとも5年に1回)
約14% 約37%
(約17億人増加)
洪水リスクにさらされる世界人口
(1976年~2005年比)
2倍 2.7倍
2100年までの海面上昇
(1986~2005年比)
26~77cm 1.5℃に比べてさらに10cm高い
影響を受ける人口は最大1千万人増加
生物種 昆虫の6%、植物の8%、脊椎動物の4%の種の生息域が半減 昆虫の18%、植物の16%、脊椎動物の8%の種の生息域が半減
サンゴ 生息域70~90%減少 生息域99%減少
北極(夏場の海氷が消失する頻度) 100年に1度 少なくとも10年に1度
海洋の年間漁獲高 150万トン減少 300万トン以上減少

出典:IPCC SR1.5 SPM & Chapter 3にもとづくWWFジャパン作成資料

脱炭素の目指す姿:カーボンマイナス

事業活動に起因する全ての温室効果ガス(GHGスコープ1、2、3)の排出を限界まで絞り込み、残ったGHGに相当するCO2を大気中から取り除いて実質的にGHG排出ゼロとし、さらに上回る除去を行った状態をカーボンマイナスと定義し、その達成を目指します。
まず、生産にかかわるエネルギーと、商品にかかわるエネルギーについて、徹底的なエネルギー削減を進め、使用するエネルギーを再生可能エネルギーへと転換します。資源循環はGHG削減にも効果的であり、地下資源消費ゼロの目標とともに、GHGを排出させないものづくりを進めます。
エプソンは環境負荷を小さくした商品を提供し、お客様に使っていただくことで、お客様のもとでのGHG削減を進めています。この削減量を環境貢献量と定義し、その量を増やすものづくりにも同時に取り組んでいきます。

資源循環の取り組み

大量生産・大量消費、あるいは大量廃棄の一方通行の「線形経済」(Linear Economy)に代わる、持続可能性をもたせる経済の仕組みとして、「循環型経済」(Circular Economy)の考え方が提唱されています。欧州では、欧州委員会がサーキュラー・エコノミー・パッケージを採用し、資源をより持続可能な形で使用する循環型の経済への移行に向けて、具体的な取り組みを開始しています。
また、OECD(経済協力開発機構)*1のレポート*2では、人口増加やGDPの成長に伴い、2060年の世界の資源消費を、 2011年の79ギガトンの2倍以上にあたる、167ギガトンになると予測しています。
*1 Organisation for Economic Co-operation and Development。欧州諸国を中心に日・米を含め35ヶ国の先進国が加盟する国際機関
*2 Global Material Resources Outlook to 2060



資源循環の目指す姿:地下資源消費ゼロ

エプソンは、地上に掘り出した地下資源を「地上資源」として活用することで新たな地下資源消費を減らし、2050年までに地下資源消費ゼロとする事業活動を作りあげます。
投入する資源の総量を減らし、捨てるものをなくし、循環資源の利用を100%にすることにより、地下資源消費ゼロの達成を目指します。

関連情報