カラリオトップ > デジタルカメラトップ(R-D1xG) > Photographer's EYE



持ち歩きたい。ずっと持ち続けていたい。
そう思わせるカメラは意外と少ない。
僕にとってR-D1xは、そういう存在だと思う。
コンパクトさと心地よい重量感。
シンプルだがワクワクするような操作感。
通りを曲がった途端に飛び込んでくる風景を、
ふと見せる意外な街の表情を瞬間的にとらえるのには、そこがいい。
このレンジファインダーデジタルカメラは、
「撮る」という作業を極めて日常的なものにしてくれる。

デジタル一眼のバシャッというシャッター音は
とても臨場感があるのだけれど、街には合わないと僕は思う。
R-D1xのそれはとても控えめで、雑踏になじむ。
自然と僕も街に溶け込んでいける。
撮られる側も構えずに普段通りの表情をくれる。
それに、連写できないから、
シャッターのひと押しひと押しを大切にできる。
フィルムカメラのような、あの緊張感と充実感があるのだ。

街は生き物だから、撮ろうとした空間に、人が歩いてきたり、
鳥や猫や車や船が割り込んできたりする。
レンジファインダーというのは、
ファインダー内に余白があるから、
その動きに対してある程度準備ができる。
完全等倍だから、肉眼と違和感がないのもいい。そういう意味で、
シャッターチャンスをとらえやすい。
ライブ感が大切なスナップという写真に、とても向いていると思う。

デジタルなのに、画像の上がりがしっとりと味わい深く、
その場の空気感や情感をしっかりと写し込んでくれる。
何度見ても飽きのこない、
モノクロ写真のような落ち着きをもっている。
まさに、フィルムの代わりがCCDになってた
カメラという感覚かもしれない。
見慣れた街も、いつもと違う景色になって、
僕に新しい驚きを与えてくれる。

様々なマニュアル設定が、ダイヤルでできる。
これも気に入っていることの一つだ。
デジタル表示だと、つい細かに調整したくなって、
ともすれば、カメラに撮ってもらっている、そんな感覚に陥ってしまう。
ラフさがいいのだ。
自分本位に撮っている愉しさがいいのだ。
もちろん、たまにはラフに調節しすぎて、失敗してしまう。
そういうことを含めて、写真は愉しいのだと思い出させてくれるカメラだ。