ビジネスプロジェクター

レーザー光源プロジェクター

圧倒的な明るさと信頼性で空間演出に力を レーザー光源プロジェクター

映像のチカラが生み出す空間の魅力

レーザー光源の登場で変わる、
プロジェクターのビジュアルワーク

本ページは、「ku:kan Branding&Communication vol.07」(2017年2月14日発行)に掲載された記事を再編集したものです。

会議や展示会、ミュージアム、商業施設などで幅広く利用されているプロジェクター。鞄に入れて持ち歩けるモバイルタイプから、大規模なイベント、ライブで活躍する大型タイプまで豊富にモデルが用意され、最も利用シーンが幅広い映像機器と言える。特に最近では、巨大な建物をエンターテインメント装置に変えてしまうプロジェクションマッピングの流行で、プロジェクターの存在感とビジュアル演出のスゴさが、広く一般にも知れ渡った。空間演出装置としてますます利用価値が高まるプロジェクター。今回、株式会社シーマの石丸氏と株式会社光和の西氏のお二人には、エプソンが2016年11月に発売を開始した、同社のフラッグシップモデルについてChat!してもらいます。映像装置の大事なところって“映像”だけじゃないんだと知りました。
(司会者 中田 昌幸)

  • 石丸 隆
    Takashi Ishimaru
    株式会社シーマ
    常務取締役
  • 西 雄基
    Takeki Nishi
    株式会社光和
    レンタル営業部
    イベント2課
    課長
  • 四方 寛人
    Hiroto Yomo
    セイコーエプソン
    ビジュアルプロダクツ
    事業部
    VP 企画設計部

クラス最軽量の25,000lmを実現

――いよいよエプソンが2万5000lmとういう高輝度レーザープロジェクターを市場投入します。まずは四方さんから、この商品のコンセプトや開発経緯、特長などをお話ししてください。

四方 これまで弊社には、ライブやプロジェクションマッピングなどの大型イベントで活躍できる2万lmクラスのプロジェクターがありませんでした。ほかのカテゴリでは販売台数もトップでしたが、やはりこのクラスでもしっかり市場の要求に応えなければ、という思いは社内に長年ありました。そのホンキ度を見ていただける商品がようやくご提供できました!というのがこの「EB-L25000U」になります。

――各社がレーザー方式を採用する中で、エプソンならではの強みはありましたか。

四方 弊社は、プロジェクターの心臓部である液晶パネルそのものをつくっているので、レーザーの高出力に合わせて、耐久性と機能性の高い液晶パネルや周辺の光学系部品を開発できたことです。これで効率的で無駄のない設計ができ、大幅に軽量化することができました。重量はハンドルを入れて71.3kg、それにレンズが10kgくらいです。

――価格は。

四方 あくまで参考価格ですが、1200万円ほどです。

――ほかにレーザー(方式)ならではの特徴はありますか。

四方 なんと言っても光源寿命が飛躍的に向上したことです。EB-L25000Uをはじめとする新レーザープロジェクターのラインナップは、2万時間のメンテナンスフリーを実現しました。これはランプ(方式)の10倍近い寿命です。また、プロジェクター本体を真上や真下に向けて投影することはもちろん、全方位360度設置が可能となりました。これにより天井や床などへの投射もでき、イベントシーンなどで用途が広がると思います。レーザーではランプとは違う冷却方式(注1)が採用できるので、姿勢が自由に変えられるのです。

――設置方法の自由度が高くなるのは、イベントやライブなどのレンタルユースには大変便利だと思います。

四方 そうなんです。このクラスのプロジェクターには、石丸さんや西さんのような、イベント現場人たちが、繰り返される設置・撤去・輸送というワークをどれだけやりすくできるかが重要です。そのためには小型・軽量はもちろんですが、設置性の良さとか、堅牢性の高い商品をつくらなければなりません。EB-L25000Uには取っ手となるハンドルを標準装備しています。これによりイベントなどでの取り回しが非常にスムーズに行えます。今回EB-L25000Uはグッドデザイン賞を受賞しているのですが、評価ポイントはハンドル標準装備でした。また、EB-L25000Uの本体性能を評価してくださった世界最大手のドイツ・ラング社はEB-L25000Uの専用金具を開発してくれました。さらに、プロジェクターの内部にも金属のフレームやベースプレートを入れて、強固なボディをつくっています。

西 ほとんどのメーカーさん、フレームなどはあまり真剣につくらないよね。「ユーザーが好きなようにつくるればいい」っていう見方をするから、いつもこういうところは疎かになる。

――こういうことが大事なんですね。ほかにもありますか。

四方 ライブではよくスモークが使われますが、特に油性のスモークをプロジェクターの内部に吸ってしまうと液晶パネルとか重要な部品を傷めて画質が劣化してしまうんです。これを防ぐために、内部の光学ユニットに密閉構造を施しました。

西 スモーク対応はホントにたいへん。僕らもいろいろチャレンジしたけど、けっきょく外部からでは何をやってもどうにもならなかった。

石丸 こういうところに僕たちの購入動機があるんです。投影性能が優れていることはもちろん基本だけど、現場が求めるのは、設置性の高さや堅牢性がどれだけ担保されているかなんです。設置場所とか騒音、熱、ホコリ対策のために、現場にあれもこれも持って行かなきゃとなるのは非効率。EB-L25000Uにはフレームが標準で装備されていますが、オプションのハンドルを本体の上にも付ければポートレート設置(注2)も可能になる。そして360°どんな向きでも設置できる。この設置の自由度の高さは、レーザー(方式)の恩恵ですね。

(注1)EB-L25000Uの冷却方式:密閉構造を採用し、自動車で使うラジエーターのような、熱交換効率が非常に高いシステムを採用している。このラジエーターと熱電変換素子(ペルチェ素子=電気を通すと片方が熱くなって片方が冷たくなるデバイス)を組み合わせ、環境温度くらいまで冷却水の温度を下げて密閉内部を冷やしている。「ペルチェってワインセラーの技術と同じだ~」と、ソムリエ並の知識と愛を抱く業界きってのワイン好き西さんも大感動の技術。本機では密閉の内部に吸熱用のラジエーターを配置し、密閉の外部に放熱用のラジエーターを配置。また、このラジエーターは自動車等で使用するものに比べて高効率なので、装置の小型化やファンを低回転化することが可能となり、石丸氏と西氏が驚くような静音化を実現した。

ポートレート設置

(注2)ポートレート設置:プロジェクターをタテにおいて、縦長の画面を映す方法。これまでのランプ方式のプロジェクターはファンを使用し、ピンポイントで冷却する必要があったので、プロジェクターの姿勢を変えると風の流れも変わってしまうため、縦置きができない機種も多かった。レーザー方式では(注1)の通り、ファンに頼らない冷却方式が開発され、設置姿勢の自由度が広がった。

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