ニュースリリース
2017年2月2日
セイコーエプソン株式会社

高速ラインインクジェット複合機/プリンター用の新PrecisionCoreラインヘッドを開発

- 独創のコアデバイスにより、長期ビジョン「Epson 25」インクジェットイノベーションを加速 -

セイコーエプソン株式会社(社長:碓井 稔、以下エプソン)は、独自のコア技術「マイクロピエゾ技術」をベースとした独創のコアデバイスPrecisionCoreプリントヘッドの発展形として、高速PrecisionCoreラインヘッドを開発、本日発表の高速ラインインクジェット複合機/プリンターに搭載しました。

新開発のPrecisionCoreラインヘッドは、100枚/分(A4横片面)の高速印刷を実現するために、耐久性・インク対応性が高く、低消費電力で吐出能力に優れたマイクロピエゾ技術を基盤とした高速・高画質のPrecisionCoreプリントヘッドをさらに進化させ、高密度化と小型化を追求しました。

  • ラインヘッド方式は、用紙幅と同等の長さのヘッドで広い面積を一度に印刷でき、高速化が可能な方式です。エプソンは、独自のコア技術で、徹底的に高速化を図ったラインヘッドを開発しました。
  • 専用のPrecisionCoreマイクロTFPプリントチップを新開発。従来品より、チップのノズル列を長く、ノズル間隔を狭くし(1.53インチ、333dpi)、1チップあたりの多ノズル化、高密度化を図り、600dpi×1200dpiの高解像度を実現しました。
  • 幅約43mmのヘッドに、プリントチップを36枚斜めに配列させることにより、有効ノズル数約33,500を配する独創の小型ラインヘッドとしました。
  • 速乾性に優れ、高発色かつ普通紙高画質という、スピードと画質を高次元で実現するインク技術や、万が一のドット抜けの際にノズル詰りを検知する「ノズル自己診断システム」と、画質を調整する技術を採用しています。

エプソンは、長期ビジョン「Epson 25」のプリンティング領域「インクジェットイノベーション」において、"独自の「マイクロピエゾ技術」を磨き上げ、より高生産性領域へ"、特に、“オフィス分野での高速ラインヘッドの技術を極め、高速インクジェット複合機でレーザープリンターや複合機を置き換えていく”という戦略を掲げています。本PrecisionCoreラインヘッドは、この戦略の中核となるコアデバイスであり、このラインヘッドを搭載した高速ラインインクジェット複合機/プリンターは、エプソンのプリンティング事業のフラッグシップモデルの位置づけとなります。

今回、コアデバイスとして新たなヘッドが加わる事で、エプソンのインクジェットプリンターのラインアップはさらに強固になり、お客様の多様なニーズに対して、プリンティングの革新を提供する事が可能になります。これは、"「なくてはならない会社」でありたい"という高い志のもと、自社でこだわりぬいて洗練させた強力な技術をコアに、商品の企画・設計・製造・販売・サポートまでを一貫して行う「垂直統合型ビジネスモデル」を推進し、人々の生活に真に貢献する、新しい価値の創造に挑戦し続けるエプソンのイノベーションを体現するものです。

<参考>ラインヘッド方式について

多くのインクジェットプリンターが採用しているシリアルヘッド方式は、ヘッドを用紙上で左右に高速で往復移動させ、少しずつ紙を送って用紙全体を印刷していますが、ラインヘッド方式は、用紙幅と同等の長さのヘッドにより、ヘッドは固定したまま紙送り機構のみで全体を印刷できるため、高速プリントが可能です。

■PrecisionCoreプリントヘッドについて

PrecisionCoreプリントヘッドは、エプソンが長年培ってきたマイクロピエゾ技術の発展形として、薄膜ピエゾを形成する材料分野での革新と、高精度なMEMS製造技術とを融合させたもので、小型、高解像度でありながら、高い応答性と高精度のインクドットコントロール性能を有しており、高速かつ高画質を実現するものです。さらに、マイクロピエゾ方式のプリントヘッドが従来から持つ、優れた吐出能力や高い耐久性、幅広いインク対応性、低消費電力といった特長も相まって、ビジネス文書、写真、屋外看板、商用ラベル、パッケージ、捺染などあらゆる用途のプリンティングに応用可能なプリントヘッドです。

PrecisionCoreプリントヘッドは、基本設計・構造・製造プロセスや製造設備が共通のプリントチップを基本モジュールとしてプラットフォーム化されており、プリントチップを柔軟に配列・組み合わせることで多様なヘッド構成を作り上げることが可能です。すでに、ビジネス用インクジェットプリンターはもとより、デジタルラベル印刷機や商業印刷向けの大判プリンターなどに搭載され、高いプリント性能を実現しています。

また、製造プロセスにおいては、完全に自社で開発しており、生産効率が非常に高いことも特長の一つです。当社は、本プリントヘッドの製造における設備投資を積極的に行っており、2018年度上期には、現在建設中の新工場(長野:広丘事業所内)の稼働を開始する予定で、将来的にはプリントヘッド全体の生産能力を現在の3倍に向上させる計画です。

マイクロピエゾ技術については、下記ページをご参照ください。

http://www.epson.jp/technology/core_technology/micro_piezo.htm

■エプソンのインクジェット技術の進化

1984 エプソン初のインクジェットプリンター「IP-130K」を発売
1993 マイクロピエゾ技術を確立。「MJ-500」に搭載
1994 カラー高画質の確立。720dpiカラープリンター「MJ-700V2C」発表
1998 印刷品質と印刷速度を年々向上 MSDT(マルチサイズドットテクノロジー)開発
2000 顔料インクの採用開始。商業産業分野に展開
2007 薄膜ピエゾ:TFP(Thin Film Piezo)技術開発。飛躍的な小型・高速化を達成
※PrecisionCoreプリントヘッドの原点
2013 PrecisionCoreマイクロTFPプリントチップ開発
2017 PrecisionCoreマイクロTFPプリントチップの高速ラインヘッドを開発

以上

記載されている情報は発表日現在のものです。予告無しに生産、販売を終了する場合や、価格、仕様、その他の情報が変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。