- 2012年3月15日
- 会社名 セイコーエプソン株式会社
- 代表者名 代表取締役社長 碓井 稔
- (コード番号:6724 東証第一部)
「SE15後期 中期経営計画」(2012年度~2014年度)の策定について
セイコーエプソン株式会社(以下、エプソン)は、このたび、2012年度を初年度とした3カ年の中期経営計画「SE15後期 中期経営計画」を策定しましたので、お知らせいたします。
1. 「SE15前期 中期経営計画」 (2009年度から3カ年の中期経営計画)のレビュー
エプソンは、2009年3月に、2015年度におけるエプソンのありたい姿を描いた長期ビジョン「SE15」を定めるとともに、ビジョンの実現に向けて、2009年度を初年度とした3カ年の中期経営計画「SE15前期 中期経営計画」(以下、「前期中計」)を策定し、諸施策を実施してきました。
当3カ年においては、世界経済はリーマンショックから回復したものの、欧州債務危機などにより、景気低迷が再び深刻化しました。また、継続的な円高進行に加え、2011年には震災や洪水などの自然災害が発生するなど、事業環境に大きな変化がありました。
エプソンは、これらの環境変化により、業績に大きな影響を受けましたが、「前期中計」で定めた核となる戦略においては、事業領域や製品ラインアップを着実に拡大するとともに、総原価低減によりコスト構造を大幅に改善するなどの着実な成果をあげ、成長軌道を確立することができました。
2. 「SE15後期 中期経営計画」 (2012年度から3カ年の中期経営計画)
「SE15後期 中期経営計画」(以下、「後期中計」)においては、どのような環境下においても、長期ビジョン「SE15」に向けた目標を達成することを目指します。「前期中計」での実績に基づき、当3カ年についても、経営が目指す方向に変更はなく、進むべき方向を振れさせることなく、各戦略の実行を加速していきます。
■経営方針および基本戦略
<プリンティング領域>
【経営方針1】 マイクロピエゾ技術であらゆる領域のプリンティングを革新する
「前期中計」で取り組んだ戦略は着実に成果が表れており、「後期中計」では、この取り組みをさらに加速・拡大していきます。そのための重要な要素となるのがマイクロピエゾ技術であり、この技術の優位性(インク・メディアの対応性、ヘッドの耐久性、高速・高精度印刷など)をさらに進化させることで、あらゆる印刷領域に展開し、プロセス革新を引き起こします。
【基本戦略】
- (1)インクジェットプリンターの小型化により、競争力を強化する
小型モデルを全ての領域において展開し、コスト視点でのお客様価値を実現することで、競争力を高め、シェアを拡大するとともに、事業全体の収益改善を進めていきます。
- (2)ホーム領域でのプレゼンスをさらに向上させる
操作性やセットアップの簡便性など、さらなる使いやすさを追求し、小さくて、使いやすく、性能も優れたプリンターを提供することで、シェアを拡大していきます。
- (3)エマージングで高収益ビジネスモデルを確立する
お客様ニーズにきめ細かく対応し、マイクロピエゾの高耐久性を活かした大容量インクタンクモデルとモノクロインクジェットプリンターのラインアップを拡大するとともに、コスト競争力を強化することで、お客様を拡げ、高い収益性をあげることができるビジネスモデルを確立していきます。
- (4)オフィスプリンティングを変える
マイクロピエゾの持つ、インク対応性、耐久性、高速・高精度、低消費電力、低ランニングコストなどの優位性をさらに進化させたインクジェットプリンターのラインアップを拡充することで、オフィスプリンティングを変えていきます。
- (5)商業領域ではるかに多くのお客様を拡げる
多様なメディアに対応するインクのバリエーションをさらに増やすことで、すでに高いプレゼンスを持つグラフィックス・プルーフ分野に加え、サイネージ、CADを含む全ての領域でラインアップを拡充し、事業を拡大していきます。
- (6)産業領域でのビジネスを確立する
マイクロピエゾをさらに進化させ、ラベル、捺染用などの製品ラインアップを一層拡充することで、ビジネスを確立していきます。
- (7)ビジネスシステム事業で着実な収益成長を実現する
SIDMは、エマージング市場での新規需要を確実に取り込み、世界シェアNo.1を堅持していきます。TM(ターミナルモジュール)は、レシートプリンター自体のインテリジェント化やインクジェットによるオンデマンドカラー印刷などにより、新たな需要を開拓し、市場を牽引していくことで、着実な収益成長を実現していきます。
<プロジェクション領域>
【経営方針2】 独創のマイクロディスプレイと光学技術で、映像とコミュニケーションの新しい世界を創造し続ける
「前期中計」で取り組んだNo.1戦略は着実に成果が表れており、「後期中計」では、これを加速・拡大していきます。そのための重要な要素となるのが、高温ポリシリコンTFT液晶などのマイクロディスプレイと光学技術であり、これらをさらに磨くことで、より競争力を高め、さらなるシェア拡大を図っていきます。
【基本戦略】
- (1)プロジェクターのあらゆる領域でNo.1となる
オフィス・教育向けは、インタラクティブ技術などを進化させ、使いやすさを向上させるとともに、エントリーモデルのラインアップを拡充していきます。
超大画面・高輝度およびホーム向けは、マイクロディスプレイと光学技術で画質の良さを進化させ、ラインアップを拡充します。
これらの取り組みにより、プロジェクターは、あらゆる用途・地域で No.1となることを目指します。
- (2)HMD(ヘッドマウントディスプレイ)など、新たなジャンルの製品を創造し続ける
プロジェクターで培ったマイクロディスプレイと光学技術を進化させ、HMDなど、お客様の期待を超える新たな製品ジャンルを確立していきます。
<デバイス精密領域>
【経営方針3】 デバイス精密領域は、独自の強みに立脚し強い製品を創出することで、事業体質を強化しお客様を拡げる
「前期中計」では、円高や需要減少などの厳しい事業環境に対し、コスト構造改革やオペレーションの効率化などにより、事業規模に合わせた体制を整えました。「後期中計」では、創業来培ってきた独自の強みとなるQMEMSや半導体技術に立脚し、お客様価値を実現した強い製品を創出することで、事業体質をさらに強化させながら、お客様を拡げていきます。
【基本戦略】
- (1)デバイス事業は、独自のQMEMSと半導体技術との融合により、タイミングデバイス・センシングデバイスで小型・高性能化などを実現した強い製品を創出する
携帯端末などのボリュームゾーンで小型化とコストダウンを強化するとともに、付加価値の高いインフラ向けや、先端領域を強化し、収益性の向上に努めていきます。
- (2)精密機器事業は、独自の強みとなる精密メカトロニクス技術を活かせる領域にフォーカスし、事業体質の強化を図る
ウオッチ、FA機器など、各領域で強みを活かした、画期的で強い製品を投入し、事業を強化していきます。
<新規領域>
【経営方針4】 新規領域は、強みに立脚し、独創のコア技術を創り上げ、最適なかたちで 事業化する
省・小・精の技術から生み出されたマイクロピエゾやマイクロディスプレイ技術、センシング、GPS、画像処理、省電力、精密メカトロニクスなど、数多くの独創の技術に一層磨きをかけるとともに、これらの技術をプラットフォームとして融合させることにより、新たな事業領域を創出していきます。
【基本戦略】
- (1)センシング・省電力・ウェアラブルの技術を健康・スポーツ・医療分野へ展開する
健康・スポーツ・医療分野で、エプソンの技術を結集し、新たな価値を実現する製品を投入することで、お客様の健康・安心・豊かな生活を支援していきます。
- (2)マイクロピエゾ・センシング・精密メカトロニクス技術をFA・産業機器分野へ展開する
エプソンの強みである技術を既存分野に加え、ロボティクス分野などへ展開することで、生産プロセスの革新を引き起こし、お客様の生産効率向上に貢献できる新たなジャンルを確立していきます。
■業績目標
世界経済の先行き懸念や円高など、依然として厳しい事業環境が続くことを想定しています。「後期中計」で定めた諸施策を着実に展開し、情報関連機器事業を中心に売上高を増加させることにより、2014年度には全社の売上高を1兆円に回復させ、営業利益700億円、 ROS(売上高営業利益率) 7%を達成することを目標とします。また、「SE15」で定めた目標のとおり、2015年度には売上高成長を前提として、ROS 10%、ROEを継続的に10%以上の達成を目指します。
| (単位:億円) |
| |
2012年度 |
2013年度 |
2014年度 |
| 売上高 |
8,900 |
9,400 |
10,000 |
| 営業利益 |
350 |
470 |
700 |
| 営業利益率 |
4% |
5% |
7% |
| 前提為替レート |
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| 1米ドル |
75円 |
75円 |
75円 |
| 1ユーロ |
100円 |
95円 |
95円 |
■主要指標
設備投資については、事業領域拡大などの新しい成長機会を見込むことができるプリンティングやプロジェクション領域などの情報関連機器事業を中心に、3年間累計で1,400億円を投資し、事業成長を実現します。
フリーキャッシュフローは、営業利益の拡大をベースに、効率的な投資や財務体質の強化などにより、3年間累計で800億円の創出を目標とします。
株主の皆様への還元については、安定配当を基本としたうえで、中長期的には、連結配当性向30%を目標とすることを基本方針に取り組んでいきます。
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2012~2014年度累計 |
| 設備投資 |
1,400億円 |
| フリーキャッシュフロー |
800億円 |
| 株主配当 |
安定配当を基本として、中長期的に連結配当性向30%を目標とする |
以上
記載されている情報は発表日現在のものです。予告無しに生産、販売を終了する場合や、価格、仕様、その他の情報が変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。