
エプソントヨコム株式会社(社長:宮澤 要)は、光伝送装置、携帯基地局、WiMAX基地局などの基幹ネットワーク向けに適した、小型・高精度の高周波対応HFF水晶発振器「VG-4511CA」と「SG-771PCD」を商品化しました。
サンプル価格は、VG-4511CAが2,500円、SG-771PCDが2,500円で、2008年4月より量産を開始いたします。
基幹ネットワーク向けの水晶発振器では、通信の信頼性確保と大容量・高速化に対応するため、厳しい周波数安定度と高周波への要求がますます強くなる一方、省スペース化に向け小型化要求が加速しております。
当社では、QMEMS(*1)技術により励振電極付近のみを薄型にする独自の逆メサ構造で高安定・高周波に対応するHFF(High Frequency Fundamental)(*2)水晶発振器を提供してまいりましたが、この度従来のダブルシール構造からシングルシール構造(*3)にすることで、7.0×5.0×1.6t㎜という小型化を実現し、さらに水晶チップとパッケージとをワイヤボンディングで接合することで、エージング特性も向上しました。
また、伝送装置や基地局の仕様に応じて選択できるよう、水晶発振器である「SG-771PCD」と、周波数可変機能を持つVCXO(電圧制御水晶発振器)である「VG-4511CA」とをラインナップし、これら市場の要求に対応しました。
エプソントヨコムは、さらに拡大が見込まれるNGN(*4)市場に対し、QMEMS技術などを駆使した小型、高精度、高安定、高周波などに特長を持つ水晶デバイスを商品化していく予定です。
【主な特長】
1) 基本波で170MHzまでの高周波に対応
2) 基本発振による低位相雑音特性(*5)/低ジッタ特性(*6)
3) 従来よりも優れたエージング特性/耐湿度特性
4) 7.0×5.0×1.6t㎜という小型サイズ
【主な仕様】
| VG-4511CA 仕様 | |
|---|---|
| 周波数許容偏差 /動作温度範囲 | ±50×10-6 Max. /-40℃~+85℃ |
| 出力周波数範囲 | 80MHz~170MHz |
| 電源電圧 | 3.3V±0.165V |
| 消費電流 | 70mA Max. |
| 出力 | LV-PECL |
| 絶対周波数 可変範囲 | ±50×10-6 Min. |
| 外形寸法 | 7.0×5.0×1.6t㎜ |
| SG-771PCDシリーズ 仕様 | ||||
|---|---|---|---|---|
| A | B | C | D | |
| 周波数許容偏差 /動作温度範囲 | ±30×10-6 Max. /-40℃~+85℃ | ±35×10-6 Max. /-40℃~+85℃ | ±20×10-6 Max. /-10℃~+70℃ | ±25×10-6 Max. /-10℃~+70℃ |
| 出力周波数範囲 | 80MHz~175MHz | |||
| 電源電圧 | 3.3V±0.165V | |||
| 消費電流 | 70mA Max. | |||
| 出力 | LV-PECL | |||
| 外形寸法 | 7.0×5.0×1.6t㎜ | |||
(*1) QMEMS
高安定・高精度などのすぐれた特性を持つ水晶素材である「QUARTZ」と、「MEMS」(微細加工技術)を組み合わせた造語です。半導体を素材としたMEMSに対して、水晶素材をベースに精密微細加工を施し、小型・高性能を提供する水晶デバイスを「QMEMS」と呼びます。
QMEMSは、エプソントヨコムの登録商標です。
(*2) HFF(High Frequency Fundamental)
水晶デバイスは、水晶チップの板厚を薄くするほど高い周波数を発振することができます。HFFは、QMEMS技術により励振部分のみを薄くした逆メサ構造を用いることで、強度を保ちながら170MHzまでの高周波を基本波で発振できるAT振動子/発振器のことを指します。
基本波で高周波を発振することにより、オーバートーンで高周波を実現する方法に比べて高い安定性を特長とします。
HFFは、エプソントヨコムの登録商標です。
(*3) ダブルシール構造/シングルシール構造
パッケージされた水晶振動子と発振回路をさらにパッケージに収めたダブルシール構造に対し、水晶チップと発振回路をひとつのパッケージに収めた構造をシングルシール構造と呼びます。シングルシール構造の方が小型化に有利です。
(*4) NGN
電話、テレビ電話、映像配信などのさまざまなサービスをIP網で提供するネットワークのことで、「next generation network」の略です。日本や欧州の通信事業者が将来に向けて構築しています。また、ITU-T(国際電気通信連合の電気通信標準化部門)などが標準化を進めています。
(*5) 位相雑音
水晶発振回路の内部および外部環境(雑音)により発生する発振周波数近傍の不要なエネルギー放射。この数値が高いと無線信号の送受信エラーが発生します。
(*6) ジッタ
クロックの周期のゆらぎのことで、画像の揺らぎやデータ転送でのビットエラーなどの原因になることがあります。
以上
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