セイコーエプソン株式会社(社長:花岡清二)は、このたび、次世代LCDパネルを駆動するICを実装するための新たな構造のバンプと、パネルへのCOG(Chip on Glass)実装技術※2を開発しました。次世代の高精細、高品質を要求されるLCDパネルの最適な実装技術として、本年度中に量産を開始する予定です。
なお、本技術の詳細につきましては、第17回「マイクロエレクトロニクスシンポジウム(MES 2007:エレクトロニクス実装学会)」および、「40th International Microelectronics And Packaging Society (IMAPS 2007)」で発表いたします。
《従来の金バンプとCOG実装》
従来、LCDパネルに駆動ICを実装する方法としては、電気的接合端子(バンプ)には電解めっきによる「金バンプ」を使用し、ガラスパネル基板上の電極へACF(Anisotropic Conductive Film)※3によるCOG実装が多く用いられてきました。しかし、次世代LCDパネルでは、高精細化に伴い接続端子ピッチの微細化が更に進むため、バンプや透明電極※4も微小化し、従来の金バンプによるCOG実装では必要な導電粒子数を捕捉することが難しくなってまいります。 また、バンプ間のスペースも減少するため、ACFに分散されている導電粒子がバンプ間に滞留することにより、バンプ間でショートする危険性が高くなります。更に、ACF実装では導電粒子を介した小面積での接合であるため、導電粒子の捕捉数が少なくなると、厳しい高温や高湿環境下では接続抵抗が大幅に上昇してしまうことから、高精細・高品質を要求される次世代LCDパネルの接続性能は、すでに限界に達しているといえます。
《世界初、樹脂コアバンブによるCOG実装》
これらの課題に対して、当社は、世界で初めて樹脂上に金属配線を形成した「樹脂コアバンプ」と、低コストなNCF(Non Conductive Film)※5によるCOG実装技術を開発しました。この技術は以下のような特長を有しており、次世代の高精細・高品質を要求されるLCDパネルへ最適な実装技術といえます。
《量産化の予定》
当社では「樹脂コアバンプ」について基礎開発を終了し、今年度中に本技術による量産開始を予定しています。今後、この技術を搭載した半導体製品の供給はもとより、お客様のご要望に応じて、技術の供与を含め、トータルソリューションを提供してまいります。

※ 1:当社調べ
※ 2:ガラスの基板上に半導体チップを直接実装する技術で、液晶ディスプレイへドライバICを実装する際などに使われる。
※ 3:異方性導電フィルム。 微細な導電粒子を、フィルム状の絶縁樹脂材料の中に分散させた素材で、FPC(フレキシブル基板)と液晶パネル(ガラス基板)、又はプリント基板との接着など高密度配線の接続に応用されている。
※ 4:液晶ディスプレイを駆動するための電極。表示の妨げにならないよう、可視光(目に見える光)を通すことができ、かつ導電性を持つ物質を用いて、ガラス基板の上に薄膜状に形成されている。
※ 5:半導体チップの電極面と基板の回路面を接着する際に用いられるフィルム状の材料。ACFと異なり、導電粒子を含まない。
技術発表を予定している学会の詳細は以下の通りです。
【第17回「マイクロエレクトロニクスシンポジウム」(MES 2007)開催概要】
【「40th International Microelectronics And Packaging Society」(IMAPS 2007)開催概要】
記載されている情報は発表日現在のものです。予告無しに生産、販売を終了する場合や、価格、仕様、その他の情報が変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。