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2006年6月29日
セイコーエプソン株式会社

プラスチック眼鏡レンズ用の高耐久、高強度湿式反射防止膜を開発


 セイコーエプソン株式会社(社長:花岡 清二)は、松下電工株式会社(社長:畑中 浩一)と共同でプラスチック眼鏡レンズ用の高耐久、高強度湿式反射防止膜を開発いたしました。

 プラスチック眼鏡レンズに用いられている反射防止膜は真空蒸着による乾式成膜方式(*1)が主流ですが、防傷性や耐熱性のさらなる向上が課題となっておりました。今回、セイコーエプソンが眼鏡レンズ開発で長年培ってきたハードコートの高屈折率化、高耐久性技術と、松下電工株式会社の低屈折率膜高機能化技術(*2)を融合することで、キズ、熱に強い湿式反射防止膜を実現しています。

 湿式成膜方式(*3)による反射防止膜は、液晶、プラズマテレビなどの反射防止に使用されておりますが、従来の品質では眼鏡レンズの過酷な使用環境に対応できなかったため、新規開発の高屈折率ハードコート層、低屈折率反射防止層、撥水撥油層を組み合わせることで、湿式成膜方式でありながら、従来の湿式および乾式反射防止膜を大きく凌ぐ耐熱性、耐久性、防傷性を得られる技術へと進化させました。

 この新技術を搭載したプラスチック眼鏡レンズは、セイコーオプティカルプロダクツ株式会社(社長:熊谷 輝一)より、「セイコー オーガテック」の名称で7月10日に発売されます。

 なお、今回商品化されるのはプラスチック眼鏡レンズですが、今後は高耐久反射防止膜として他の分野への応用を進めていく予定です。

以上

(*1) 乾式成膜方式: 真空中で固体の薄膜材料を蒸発させ、基板上に薄膜を形成させる方法(真空蒸着法)が一般的。
その他に、スパッタリング法、イオンプレーティング法、CVD法等が挙げられる。
(*2) 低屈折率膜高機能化技術: 高い反射防止性能実現させるために、屈折率が低く且つ百数十nmという薄い膜を形成する必要がある。この低屈折率化技術と同時に薄膜にもかかわらず高い耐久性、防傷性を実現した技術。
(*3) 湿式成膜方式: 基材の表面に溶液状のコーティング剤を塗布し、熱・UV等で硬化すことで被膜を形成する方式。

 

【参考資料】

<セイコー オーガテックとは>
 『セイコー オーガテック』は、高い反射防止性能(透過率98.5%)を持ちながら、「コーティング」の全層を「レンズ生地」と同様の特性を持つ"有機複合物"で作り上げた画期的な新構造プラスチックメガネレンズです。"無機物"であるマルチコートに比べ、約200倍伸縮性に富む反射防止層を持ち、 高い熱(120℃(*4)まで)などがレンズの表面に加わっても、「レンズ生地」と「コーティング」が等しく伸縮するため、日常の取り扱いではレンズ表面に「クラック(ひび割れ)」が起きず、<熱・キズ・汚れ・衝撃・紫外線>への対応力も極めて高くなっています。
 セイコーの先進設計≪ハイブリッド テクノロジー≫・≪両面非球面設計≫にセイコーエプソンと松下電工が今回開発した技術を取り入れた優れた表面処理が加わり、抜群の見え心地と耐久性を実現した高品位新商品です。
 (*4) 丸生地の場合

〔加熱によるクラック発生の仕組み〕
(1) 一般のハードマルチコートレンズの場合

*「マルチコート」と「生地・ハードコート」の伸縮性が約200倍違うため、熱が加わり各々が膨張すると、伸縮率の低い「マルチコート」にクラックやコートハガレが起きる。

(2) 『セイコー オーガテック』の場合

*「生地・コート」の全てが同じ伸縮性のため、日常の取り扱いではクラックやクラックからのコートハガレが起きない。

「セイコー オーガテック」に関する一般のお客様からのお問い合わせ先
 セイコーオプティカルプロダクツ株式会社 
  お客様相談室 TEL 03-5645-5050

 セイコーオプティカルプロダクツ株式会社ホームページ
  http://www.seiko-opt.co.jp

 


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