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エプソンの歩み

1982年7月
ハンドヘルドコンピュータ「HC-20」

CPU CMOS 8ビットデュアルCPU
メモリ CMOS ROM 32KB(標準)最大56KBまで増設可能
マイクロプリンタ インパクトドットマトリクス方式 印字速度 0.7行/秒
キーボード タイプライタ型 68キー
拡張インタフェイス カートリッジ、オーディオカセット、バーコードリーダー RS-232C、高速シリアル、システムバス
電源 内蔵ニッケルカドミウム電池、 ACアダプタ(100V±10%)
外形寸法 (W)290×(D)215×(H)44mm
重量 約1.6kg

製品特長

半導体やプリンタ、液晶表示体など、当社の基幹技術、高密度実装技術を結集して作られた、世界初のハンドヘルドコンピュータ「HC-20(海外市場ではHX-20)」。多彩な機能を盛り込みながらA4サイズを実現したこのコンピュータは、重さわずか1.6kgと軽量・コンパクトであるうえ、ニッケルカドミウム電池内蔵により、約50時間コードレスでの使用が可能。どこでも簡単に持ち運びできる、抜群の携帯性が特長でした。

使用言語はマイクロソフト社の拡張BASIC。プリンタ、液晶ディスプレイ、外部記憶機器装置のカセットテープ(オプション)など、コンピュータに必要なシステムがすべて内蔵され、これ1台であらゆるユーザーニーズに対応することができました。また、高性能なハードウェアを取り込みながら、周辺機器への接続もしっかり考慮。RS-232Cポートを標準装備しており、同時に発表された「音響カプラCP-20」を併用すれば、ホストコンピュータとの通信が可能になり、外出先のコンピュータと自由にデータを送受信することもできたのです。まさに、現代のモバイルPCの先駆けとも言える商品でした。

誕生の背景

当社コンピュータの第1号機は、1977年に発売された「EX-1」でした。その後80年代に入り、オフィスコンピュータで培った技術と、強みとしていたメカトロニクス技術、そして研究開発力を駆使し、本格的なパーソナルコンピュータの開発に取り組みはじめたのです。

性能を高めながら小型化する。同じサイズであれば、どこよりも性能を磨き上げる。これは、当社が最も得意とする分野でした。グループの総合力・技術力をベースに、半導体やプリンタ、液晶表示体などの基幹技術、高密度実装技術を結集。そして1982年、世界初となるハンドヘルドコンピュータ「HC-20」が誕生したのでした。

成果と反響

パソコンが社会に普及しはじめた当時、簡単に持ち運びできるハンドヘルドコンピュータは、大変画期的なものでした。東京で開かれたデータショウ、マイクロコンピュータショウに相次いで出品。ビジネスウィーク誌では「パソコンの第4革命」と評された「HC-20」は、新たなスタイルを提案するコンピュータとして、各方面から注目を集めました。また、「日経年間優秀製品賞・日経産業新聞賞(情報・通信機部門)」をはじめ各種の賞を獲得しました。

「HC-20」は当初ねらったパーソナルコンピュータ市場だけなく、工場ラインの管理用コンピュータとして使われるなど、1モデルで25万台もの販売台数を記録。ベストセラー商品となりました。その後も「HC-20」の性能を向上させたHCシリーズを次々と発表。ラインナップを増やしていったのでした。

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