小さな我が家の庭の片隅に一本の“あざみ”が自然に生えて来ました、やがて花が咲き、種に成りそして、風に乗って、それぞれ何処となく飛んで行きました。
田沼武能
「種子の旅立ち」というタイトルの作品ですが、なかなか文学的なセンスを感じさせます。原型をとどめている胞子の固まりが、だんだんと散ってゆき、最後にはなくなるという小さいドラマをまとめた作品です。
普通だと色調が似てしまい単調な作品になりがちですが、今作品はライトを駆使して一枚ずつの色調や雰囲気を変化させているところが素晴らしい。特に真ん中の、炎のように表現した写真は効いています。
バックを黒く落とすことで被写体を強調している演出もうまいと思います。