CSR・環境

エプソンのCSR

エプソンのCSRとは

エプソンは、製品の提供を通じ、さまざまな社会課題の解決に貢献してきました。より良い社会づくりに寄与していくことこそがエプソンの使命であり、経営理念の実現を目指した取り組み全てがCSR活動であると私たちは考えます。

法規制や企業倫理を遵守し、社会から求められる水準を超えた責任を果たしていくことはもちろん、本業であるものづくりを通じた価値創造によりCSR面でもエプソンらしい独創性を十二分に発揮していきます。その決意の下、2017年に環境活動や人権尊重、人材育成、ガバナンスなどを幅広く含んだCSR重要テーマ(マテリアリティ)を策定し、より良い社会の実現に向け、「なくてはならない会社」として、さらにCSR活動を強化していきます。

経営理念

経営理念・企業行動原則とエプソンのCSR

エプソンは、経営理念を実現する行動原則を明確にして、グループ全体で共有するために、2005年に企業行動原則を制定しました。2017年には最新の社会の要請を反映して企業行動原則を改定しました。

経営理念の根底に流れる「信頼経営」の思想に基づき、企業行動原則にのっとってCSR活動を推進することで、社会課題の解決に貢献し、世の中に「なくてはならない会社」となることを目指しています。

企業行動原則

CSR重要テーマ(マテリアリティ)の特定

エプソンが経営理念に掲げた目指す姿を実現し、「なくてはならない会社」になるためには、企業として取り組むべき課題を明確にし、事業活動の中で解決を図っていくことが重要です。2017年、エプソンはISO26000などで定められた社会課題を参考として、CSRにおけるテーマを網羅的に抽出しました。その中から、自社視点・社会視点による評価を行い、重要度の高い取り組みを「CSR重要テーマ(マテリアリティ)」として特定しました。

CSR重要テーマ

CSR重要テーマの特定プロセス

活動を実効性のあるものにするために、CSR重要テーマごとの実行項目と目標値(KPI)を定め、課題解決に取り組みます。さらに、ステークホルダーの声を反映し、CSR重要テーマや実行項目を定期的に見直して、PDCAサイクルを回して改善を続けます。

CSR重要テーマ 2017年度実行項目と実績の一覧

特定した29のCSR重要テーマのうち、社会および自社から見た重要性に基づく16の最重要テーマ(上記CSR重要テーマ図のピンク色の網掛け部分)について、実行項目と2017年10月までの実績を紹介します。

企業行動原則 CSR重要テーマ
(最重要)
ESG 2017年度実行項目 2017年度実績(~10月まで)
お客様満足の追求 先進技術に基づく新たな製品・サービスの創造 本業
  • 「人やモノと情報がつながる新しい時代」の創造に向けて、デジタル空間とリアル世界をつなぎ、それぞれの事業部門でリアル世界に「省・小・精の価値」を提供する
  • 新開発PrecisionCoreラインヘッド搭載により、圧倒的な印刷スピードと低消費電力を実現した高速ラインインクジェット複合機をリリース
  • 環境負荷低減などの社会的課題を解決する乾式オフィス製紙機「PaperLab」が、その独創性が評価され「日本産業技術大賞」を受賞
グローバルな社会動向に対応した経営の推進 本業
  • メガトレンドにおける「スマート化」「環境」の重要度が高まる方向に対して、究極の「リアル世界ものづくり企業」として、スマートで環境に貢献し、圧倒的なパフォーマンスを発揮する商品を創り続ける
  • 株主・投資家を中心としたステークホルダーの期待に応える統合報告書を発行
  • お客様に気兼ねなくプリントできる価値をお届けする大容量インクタンク搭載インクジェットプリンターの世界累積販売台数2000万台を達成
ICTを活用した生産性の向上 本業
  • 「省・小・精の技術」を磨き、アクチュエーター・光制御・センサー技術を極め、情報通信技術を取り込むことで、新たなお客様価値を創出し続ける
  • 自社開発の小型高精度センサーを生産装置に組み込み、稼働状況ならびに振動や発塵などのセンシング情報をリアルタイムに収集、監視し、事前対応を可能にする施策を開始、高い製品品質の維持、安定生産への貢献を目指す
商品の競争力強化 本業
  • 業務効率化や人的生産性の向上を通じて、他社が簡単にまねできない製品を、高い競争力のあるコストと品質で、タイムリーに提供し続ける
  • スペース生産性を高めた、最新鋭かつ高効率のオペレーションを実現するフィリピン新工場でのインクジェットプリンター生産開始
  • 商業・産業用大型印刷機の試作・量産工場およびデジタル捺染のテストラボ機能を備えた新棟建設を発表
戦略的マーケティングの実践 本業
  • エリアに最適な販売体制を整備し、マーケットインの考え方で企画品質を向上させ、ブランドイメージを変革する
  • Epson25の目標に沿った各地域別中期計画の策定開始
    • B2Bを中心にした強化領域・強化地域への投資・施策の立案実施
      1. 販売会社における販売およびサービス体制の整備
      2. 有力チャンネルとお客様との関係構築強化
製品の品質やコミュニケーションの維持・向上 社会
  • お客様への直接訪問による要望・困り事の収集/分析や、お客様からの問い合わせ内容の分析などによりお客様要望を深堀し、商品・サービスに反映、品質向上と顧客満足度向上を図る
  • 企画/設計担当者がお客様を直接訪問してご要望を把握し、分析結果を商品に反映して製品品質の維持・向上を実現
  • お客様を当社に招待し、次期商品に関する情報交換を実施
消費者の安全衛生保護 社会
  • 他社事故情報を活用した製品安全性リスクアセスメントの普及・定着化による未然防止活動の強化
  • 2017年度上期重大製品事故1件発生
    • お客様への告知、無償修理による対応を実施
    • 事故の全社再発防止を実施
  • 未然防止活動の強化推進
自然環境の尊重 エネルギー・資源の有効活用 環境
  • SBT準拠の全社中期目標設定と施策推進 (GHGプロトコル-SCOPE1, SCOPE2, SCOPE3の「エネルギー・資源の有効活用」に関する施策)
  • SBT準拠の全社中期目標設定と施策推進

    [SBT準拠の全社中期目標]

    • SBT準拠した目標設定を宣言、認証登録に向けた準備

    [環境商品の創出]

    • 低消費電力で高速印刷を実現する高速ラインインクジェット複合機/プリンターの投入(LX-10000F/ LX-7000Fシリーズ)
  • 実績データに関する第三者検証
    • 温室効果ガス排出量(SCOPE1, 2)の第三者検証実施、検証結果を開示
  • 実績データに関する第三者検証(SCOPE1, 2, 3)
気候変動・地球温暖化防止 環境
  • SBT準拠の全社中期目標設定と施策推進 (GHGプロトコル-SCOPE1, SCOPE2, SCOPE3の全カテゴリーに関する施策)
  • 実績データに関する第三者検証(SCOPE1, 2, 3)
製品・サービスを通じた環境貢献 環境
  • SBT準拠の全社中期目標設定と施策推進 (GHGプロトコル-SCOPE3の「製品・サービス」に関する施策)
  • 実績データに関する第三者検証(SCOPE3)
人材開発と組織力の向上 ダイバーシティの推進 社会
  • 女性管理職の増加に向けた施策の実施
  • 新卒採用において女性採用数を増加(2017年4月入社者57名→2018年4月入社予定者72名)
  • 課長・部長研修に女性社員へのキャリア形成支援に関する内容を追加
  • 障がい者雇用の維持・向上に向けた施策の実施
  • 採用活動の強化(行政・特別支援学校等との連携強化)
    • 支援機関・特別支援学校からの工場見学受入202名(2016年同時期80名)
人材の育成と採用・定着 社会
  • 労働人口減少に対する人材確保、引き留め策の実施
  • 新卒採用を強化(2017年4月入社者293名→2018年4月入社予定者366名)
  • 新入社員3年目全員面談
    • 2014年入社者132名のうち2017年4月在籍者125名全員に対して面談完了、課題に対して対応中
  • 研修プログラムの実施と成果の把握
  • 部長研修の対象者を新任から全員に拡大
  • キャリア研修開始
  • 海外現地法人幹部向けグローバルエグゼクティブセミナーを新規開設、初回開催
  • 経営層後継候補育成の状況を人材開発戦略会議(取締役および執行役員による経営会議体)にて確認
人権の尊重、安全・健康・公正な労働環境づくり 人権の尊重 社会
  • 「人権と労働に関する方針」の再周知・再徹底
  • 11月のグローバルHRミーティング(海外現地法人の人事責任者による会議体)にて、各社での周知活動の徹底実施を指示
  • 海外現地法人における人権リスク把握のためのアンケートの実施
  • アンケート実施に向けた準備
実効あるガバナンスとコンプライアンス コンプライアンス ガバナンス
  • グループコンプライアンス体制の整備・運用
  • コンプライアンス担当役員(CCO)が主催し、米州・欧州・中国・アジアパシフィックの地域ごとに任命されたR-CCO(Regional CCO)を出席メンバーとするR-CCO会議を開催
  • グループ各社における内部通報制度の運用
  • 制度の実効性を高めるため、運営状況について調査し、状況を経営会議体へ報告
  • コンプライアンス意識浸透のための教育・研修
  • 毎年10月を「コンプライアンス月間」と定め、グローバルに周知活動を実施
人・資産の安全と情報セキュリティーの確保 情報セキュリティーの強化 ガバナンス
  • 情報セキュリティー対策の実施
  • 品質規格に基づいた各種ソフトウエア、ウェブサービス製品の脆弱性検査を実施
  • 情報セキュリティー規程・個人情報保護規程を改正し、グループ全体での情報セキュリティー活動を改善・強化
  • 国内外関係会社の情報セキュリティー推進責任者との定期会議を実施、各社での確実な活動を徹底
  • 7月に「続ける」「防ぐ」「守る」をスローガンに強化月間を実施
  • 欧州地域統括会社と協働して、2018年5月の「EU一般データ保護規則(GDPR)」適用開始に向け準備を開始
  • お客様への情報提供
  • 情報セキュリティー活動をWebサイトで情報開示
  • お客様向けWebサイト(ユーザー登録)におけるパスワードの安全性確保に関する情報提供実施
ビジネスパートナーとの共存共栄 サプライチェーンマネジメントの推進 社会
  • 重要サプライヤーへのサプライヤー行動規範遵守要請
  • 10月に「サプライヤー様説明会」を開催し、240社にサプライヤー行動規範遵守と活動への協力を要請
  • サプライヤーアンケート調査および結果フィードバック
  • 2016年に調査の回答を得た220社の自己評価(SAQ)について分析を行い、結果のフィードバックを実施
  • 改善が必要と判断したサプライヤーに対しては、下期にヒアリング・現場確認を実施
  • サプライヤー現場確認および是正活動
  • 2016年に第三者監査を実施した中国サプライヤー2社について、改善要請を行い、改善計画に基づき是正活動を展開
  • 紛争鉱物調査の実施
  • 10月に開催した「サプライヤー様説明会」において、回答精度向上への協力を要請
  • 11月より2017年度の紛争鉱物調査開始

CSR推進体制

エプソンでは、社長直轄の組織としてCSR推進室を設置し、その責任者に取締役執行役員が任命され、グループ全体のCSRに関する責任と権限を担っています。

CSR推進室は、「なくてはならない会社」の実現を目指し、社会の期待に応える企業活動を通じて、全てのステークホルダーの信頼を獲得するためのCSR戦略を企画するとともに、グループ全体のCSR活動を推進することをミッションとしています。

また、社内取締役などにより構成されるCSR推進会議を設置し、社長の諮問機関として、CSR活動に関するグループ全体の方向性を決定します。さらに、活動の実践状況のレビューを行い、重要課題に基づき活動計画を審議します。

CSR推進会議は、CSRに関する専門事項について協議・検討を行うため、CSR推進協議会を設置しています。CSR推進協議会は、主管部門長により構成され、CSR活動に関する事項をCSR推進会議へ答申します。

CSR推進体制